△booklist top

 

 ◇「勇者の聖戦」 小林めぐみ (富士見ファンタジア文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 草木も眠る丑三つ時に、その客はやってきた。

 「囚われの姫君を捜してほしい……」

 非常識な依頼人は、古臭い剣士の格好をマントで包み込んだ、怪しげな老人だった。

 

 しかも彼がウィルに渡した手がかりは、半欠けの石盤一枚だけ。

 いかにも胡散臭い依頼で半信半疑のウィルだったが、調べていくうちに次々と思いがけない事件が起こる。

 

 ちょっとボケが入ったこの老人は何者なのか、本当に囚われの姫君はいるのだろうか!?

+-+- 感想 -+-+

 胡散臭い爺さん。その爺さんの家を訪れると、爺さんの家族の強い抵抗があった。

 『あの爺さんを放っておいてくれ!』

 戸惑うウィルたち。

 ウィルにはこの爺さんを悪い人間とは思えなかった。

 この事から、ウィルが捜し屋をしていると、必ずぶち当たる問題に彼は苦悩する事になる。『捜す意味』を彼は考え始めた。

 

 ボケた爺さんだが、彼の持ち込んだモノはウィルたちの予想以上に大きなものだった。

 ボケた理由と、「姫」、そして石盤。

 爺さんの抱え込んだ歴史は世界の『影』の部分に繋がっていた。

 

 『教会』の抱え込んだ問題が徐々にウィルたちの前に現れてくる。

 彼の仕事は家系の血に争えないのか、徐々に世界の謎へと導かれていくような感じだ。

 徐々にウィルの捜すものは大きなものになっていくような気がする。

 そして、それに伴って父親の影も…。

 

△Topに戻る△