変人ぶりばかりが注目される御手洗潔だけど、今回は事件の多さやその性質から彼の変人以外の一面がクローズアップされている。
「数字錠」では彼の誠意ある態度と、慈悲深さが浮き彫りになるし、「ギリシャの犬」では彼の犬好きが非常にうまく描かれている。また「疾走する死者」では彼の音楽的センスをまざまざと見せ付けてくれる。もしかして、彼は何でもできてしまうのではないか?
個人的に好きだったものは「数字錠」だ。
珍しく御手洗が熱くなり、そして彼がなぜ紅茶しか飲まなくなってしまったのかというのがわかるからだ。
御手洗ほど頭がいいと、辛い事も、見なくていいものも見てしまうのだなとちょっと哀しく感じた。
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