◇「斜め屋敷の犯罪」 島田荘司 （講談社文庫）  ◇

+-+- あらすじ -+-+

　北海道の最北端、宗谷岬の高台に斜めに傾いて建つ西洋館。「流水館」でと名づけられたこの奇妙な館で、主人の浜本幸三郎がクリスマス･パーティを開いた夜、奇怪な密室殺人が起きる。

　招かれた人々の狂乱する中で、またもや次の惨劇が……。恐怖の連続密室殺人の謎に挑戦する名探偵・御手洗潔。

+-+- 感想 -+-+

　今回の作品の謎は犯人はわかったけれど、謎は解けませんでした。

　うーむ、ちょっと今回のトリックは…。僕はそんなアンフェアな気持ちもするのだけど、それはそれで本格ミステリでは仕方がないのかもしれない。すごく大胆なトリックで、考えも及ばなかった。

　御手洗潔という人間は長編になればなるほど、奇人になるのかもしれない。

　そんな気がする。今回も登場早々に今までの登場人物たちを唖然とさせている。

　もちろん、彼はそんなことを気にもしないが。

　緊迫した展開と人間関係と密室が、謎を呼びまくり、読者を翻弄する事だろう。