あらすじの通り、アマゾンの奥地へ未発見の遺跡を探し求めるというのがこの小説の骨子である。それに様々な男たちの思惑が入り乱れ、一人の女性がそれを強くかき分けたり、翻弄されて、遺跡へと突き進む。
しかし、これはハーレークイーンロマンスという分野である。
男はマッチョで、男らしく、とても刺激的だ。
しかもヒロインもこのヒーローもかなり性的欲求が強く、すぐに性描写になってしまう。
そんな男性の僕に不利な分野であっても、この小説は冒険小説として一流であろう。
緻密な描写はアマゾンを読者に感じさせ、息もつかせぬ展開で、一気に読者を巻き込んだ。最後の方はページがどんどんとめくってしまうほどだった。
そういう小説的にとても優れたものであっても、性描写がダメな人はこの小説を読みきるのは難しいかもしれない。「ハーレークイーンなんだ」という割り切りで読めば、良い意味で予想を裏切ってくれる作品だと思う。
それほどに冒険小説として完成度は高いと思う。
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