しっかりした世界観と設定。
救いのない世界と救いの無い人々はちょっとだけ現代と被る。
近未来と思える世界設定だからかもしれない。
『神様はいない』
そう断言する少女。いつもとぼけている<不死人>。
どちらも不器用な少女と青年。そして快活な死人の兵長。
彼らの前に霊たちは立ち、そして少女に居場所を、青年に生きる意味を示していく。
哀しい世界だからこそ、紡げる温かな物語がある。
旅は見知らぬ世界を見て、見知らぬ人と出会い、日常で失ってしまった何かを取り戻せるチャンスなのかもしれない。
兵長と不死人、そして霊感少女。
不思議な組み合わせは、いつしかこの三人じゃなければダメだと思えるほどに強い絆と不器用な優しさで繋がっていた。こんな優しさと絆をもてればどんなに幸せだろうと思えるほどだ。
列車に乗って、旅に出よう。
人生も旅みたいなものなのかもしれない。
いい旅をしてみよう。そうすれば、きっと生き方も見つかるはずだから。
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