△booklist top

 

 ◇「拳獣団」 菊地秀行 (朝日ソノラマ文庫)

+-+- あらすじ -+-+

 「世界学生空手トーナメント」で優勝したものの、その夜、高額賞金を博打ですってしまった大阪武専大空手部主将・虎堂竜作は、埋め合わせの資金稼ぎに、一回生・綾木を従えて、トルコへと向かった。イスタンブールにいる従妹の静香が購入した銭湯建設用地に眠る遺跡には、マフィアが触手を伸ばす金目のものが埋まっているらしい。

 ――武闘派主将、美男の副将、そして謎の一回生の面々が繰り広げる破天荒大活劇。

+-+- 感想 -+-+

 意外と菊地秀行のマイナーな作品は読んだ事がない。

 ただ、読みきりのような作品で時々とてつもなく破天荒な作品があることは知っていた。

 そして、この「拳獣団」がそういう作品だった。

 まぁ、ヤングアダルトを出版する朝日ソノラマ文庫だから菊地先生の特徴であるお色気はなし。ただ、だからと言って彼の作品の魅力が減ったわけじゃない。「エイリアン」シリーズに似た破天荒ぶりが笑えた。

 

 主人公は珍しく美男子じゃないし、無敵でもない。

 でも、それも一つの菊地秀行の主人公像なのだろう。

 「死なずのダイゴ」シリーズがその一番の例だろう。

 

 とにかく、体育会系のノリで一気に読み終えてしまう勢いがある作品だった。

 

△Topに戻る△