真保さんは僕が知っているサスペンス作家でも五指には入る人だ。
大きく外れる事のない作品ばかりで、安心感がある。
まぁ、サスペンスなので読んでいる時は安心感などないが。
今回の作品は地震と国家的犯罪が密接に結びついていた。
多くの関係者が登場し、読者と江坂を翻弄する。
すっかり僕も国家のパワーゲームの中に…。
森本さんの行方と謎の組織。
警察や公安の動き。
すべてが気になりながらも、確実に事件の真相へ近づき、それがやはり大きなものにぶち当たって慄然とする。
600ページの大作だが、非常にテンポの良く、緊張感がずっと続き、いつのまにかに600ページを読破していた。
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