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 ◇「戦うボーイ・ミーツ・ガール」 賀東招二 (富士見ファンタジア文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 陣代高校の平和は、たった一人の転校生の訪れと共に終わった。

 うなる弾丸、飛び散る薬莢、カバンにギッチリ銃器類。

 出てくる言葉は「キケンだ。ふせろっ!」

 そう、やってきた転校生、相良宗介は、拳銃持った大ボケ君だった!

 彼の脳に“平和”の文字はない。勘違いで校内狙撃、思い込みで路上爆破――ケタ違いの常識外れ宗介。だがしかし!戦争ボケとは仮の姿。その実体は……世界最強の武装集団<ミスリル>のエリート戦士、相良軍曹だったのである!

 KGBの魔の手から、美少女・千鳥かなめを守るため、今日も相良軍曹は校内で銃を撃つ!ごく普通の女子高生かなめに隠された壮大な秘密を巡り、今、ボケと涙と感動の戦いが始まった!!

+-+- 感想 -+-+

 「フルメタル・パニック」

 このシリーズを勧められてはいたのだが、今まで読めなかった。

 それは「どーせ中古本で出回っているんだろ?」と軽く考えていたためである。

 しかし、東京周辺の古本屋でこのシリーズを見ることは稀だ。地元だってそれほどこのシリーズを中古本で売っているとこは少ない。

 売れなかったから?いや違う。

 アニメ化までされたシリーズだ。かなり売れている方だろう。

 じゃあ、なぜか?

 つまるところ、それだけ面白いということなのだ。

 

 僕は期待して、この本を読み始めた。

 あらすじでもわかる通り、コメディ色の強いお話である。

 しかし、ただ面白いというわけではない。

 宗介という人間から滲み出す戦争の匂いが読者を惹き付ける。

 ミスリル自体、謎が多い。

 すべてが始まったばかりなのだろう。

 

 不器用、大ボケの宗介と、勝気な少女かなめ。

 この二人の漫才と心の交流は充分魅力的で、僕のお気に入りのシリーズの一つになりそうだ。

 

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