片山さんの優しさ。
それがシリーズの魅力の一つになり、また同時にその優しさがモテる理由なのだろうけれど、この巻では特にその傾向が強いように思える。
『彼女』の再登場には驚かされたし、同時に少しニヤニヤしてしまった。
またリザとの絡みは微笑ましくも、やはりどこか痛々しく、読んでいて、温かくも切ないような複雑な気持ちになった。
片山さんも立派にキスができるようになったし、女の子とも抱き合ったり、腕を組んだりしていた。一時的に女性恐怖症を克服した巻でもあるのかも。
この巻の最後のシーンは非常に印象的なものに仕上がっている。
シリーズの中でも上位に位置するほど。
片山さんがこの事実に突き当たったとき、どのように感じるのか。
ふと、それを思い、胸が痛んだ。
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