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 ◇「ジハード2 -こぼれゆく者のヤーファ-」 定金伸治 (集英社文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 1191年初秋。

 アッカを占領した第三次十字軍は聖都イェルサレムを目指して、イスラム世界を蹂躙しつつ進軍を続けていた。そして、要衝の城市ヤーファをめぐって両軍は激突し、ついにリチャード獅子心王の軍勢が王者サラディンの本体に肉薄する。

 サラディン危うし――。

 このイスラム軍の危機を回避すべく、ヴァレリーは捨て身の作戦に打って出るのだが…。

+-+- 感想 -+-+

 油断ができない小説だと思った。

 なぜなら主要キャラクターがまさかこんなに早く死ぬとは思わなかったからだ。

 そう、確かに戦記ものでは必要なことだと思う。

 しかし、まさか二巻でだとは…。

 

 はっきり言って、棘の道である。しかもその棘がいたるところに蔓延っている有様だ。

 苦難苦難苦難の連続である。

 ようやく彼の周りに仲間が集まってきたかと思えば、それ以上にリチャードの元にザクザクと有能な人材が集まる。

 

 アリエノール、ロビン・ロクスリー、アイヴァンホー…。

 キラ星のごとくとはこの事か。

 それに比べイスラム側の人材不足は深刻だ。

 

 鍵を握りそうなコンラード卿。

 彼の行動が大きな波紋になりそうな気配である。

 

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