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 ◇「池袋ウエストゲートパーク」 石田衣良 (文春文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 ミステリーの「今」を読みたければ、池袋を読め。

 刺す少年、消える少女、潰しあうギャング団……命がけのストリートを軽やかに疾走する若者たちの現在を、クールに鮮烈に描く大人気シリーズ第一作。青春小説の爽快さとクライムノヴェルの危険さをハイブリッドした連続ドラマ化話題作にして、日本ミステリー連作の傑作。

+-+- 感想 -+-+

 新しい形のハードボイルドかな?

 そう表現するぐらいにこの作品は独特の空気を持っていたし、カッコよかった。

 僕には馴染みのある空気感だったのも好印象だった一つの理由かもしれない。

 

 石田衣良。

 名前からして女だと思っていたら、実は男というのにまず衝撃を受けた。

 初めての作家さんという事で期待半分、怖さ半分。

 でも、この本と知り合ってよかったと思った。

 

 現在の若者の形をうまく描いていると思う。

 若者が抱える無力感と内包されているエネルギー。

 その矛盾さが若者を歪めているようにも思えてくる。

 主人公であるマコトはそんな危険なコンクリートジャングルの中を無我夢中で生きている。

 

 ただ必死で生きている。

 それが今、もっとも僕たちに必要な事なのかもしれない。

 

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