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 ◇「闇の恋歌」 菊池秀行 (祥伝社 NON NOVEL)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 <魔界都市“新宿”>を蒼い闇が覆った夜、人捜し屋・秋せつらは異国の娘・美冬と恋に落ちた。そしてそれは、悽愴な戦いの幕開けでもあった――。

 暗殺集団“血の五本指”、政府の闇の精鋭“外務省特別攻撃局”、魔都の治安を維持する<新宿警察>。

 美冬をめぐる魔人たちがそれぞれの思惑の下、動き出した。

 彼女こそ、軍事クーデターから逃れ欧州の小国から亡命してきた王妃だったのだ。

 美冬を守るせつらに覚醒した最強・最悪の<第三人格>!

 かくて<新宿>が突入した最終戦争の行方は!?

+-+- 感想 -+-+

 あのせつらが恋に落ちた!?

 あの吸血女にも、もちろんメフィストにもなびかなかった奴が恋に?

 構想八年だけあって、度肝を抜かれる設定だった。

 

 最近、小粒の敵が多かったが、ついに最大の敵の登場にクライマックスシーンじゃドキドキもんだった。

 特に人形娘が最近影が薄かったが、今回はなかなか良かったんじゃないかと。

 

 パンサー、屍、夜香、トンブたちももちろんなかなかの活躍で、魔界都市の主要住人はフル回転していたようにも思える。

 女が愛したのは、誰だったのか。

 私のせつらか、もう一人のせつらなのか。

 

 魔界都市で始まった恋愛はやはり魔界都市の恋愛で終わっていった。

 それが何となく嬉しいが、同時にちょっとだけ哀しいような気がした。 

 

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