まず、犯人は最初の方でわかってしまう。
だから、純粋に犯人探しのミステリとしてはあまりお勧めはできないものだろう。
なので、京極堂シリーズにそのような意味合いを求める人はあまりお勧めできない。
僕自身は薀蓄を読む事も楽しみにしているので、他の作品同様に面白く読めた。
ある意味、この小説はカタルシスがテーマになっているような気がする。
だから「夏」との共通項も必要だったのだろう。
それがミステリ部分の魅力を半減させたにも関わらず…。
そんなわけで、決して京極堂シリーズの中では飛びぬけて優れた作品ではないにせよ、一連の作品群としては必要な作品だと思う。
薀蓄の内容も理解しやすかったしね。
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