…またもや、やってしまった。
これが僕の読後の思いである。
前、読んだ「ホワイトアウト」も長かったけど、寝食を忘れ、一日で読破し、今回も同じ事をやってしまった。
この作家の文章力はすごい。
ぐいぐいと読者を引っ張る。「ホワイトアウト」もこの「奇跡の人」も同じだった。あれあれという間に100ページ、300ページとあっという間に560ページを読破してしまった。ホントに「あっという間」という感じ。
正直な話、主人公に感情移入はできなかった。それほどまでに彼は一途でピュアで僕にとってかなり「痛い」存在だった。そして強引で、ワガママで…。
しかしそれでも目が離せない。そう読まずにいられない。
彼は自分を「都合の良い自分」ではなく「ありのままの自分」を探し求めていた。そして彼は少年のようにそれだけに邁進していた。読後、それにハッと気づいて、温かい気持ちになった。
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