たくさんの謎が散りばめられた学園の物語だと思う。
ハリポタが輝くような魔法の学園であるのに比べこちらはどちらかと言えばモノトーン調のちょっとだけ寂しく、でもどこか神秘的な学園のように思える。
彼女の作品はなかなかその終わり方に物議をかもし出すが、僕個人の見解ではその終わり方は物語の余韻を残すし、謎の一つぐらい残しておいた方がこの学園にはぴったりじゃないかと思うのだ。
とにかく生徒たちも何となくミステリアスで、読者を惹きつけては決して話してくれない。主人公自身が最もミステリアスであったが、それ以外にもルームメイトの憂理や黎二、そして校長。他の作家では決して描けないほど彼らは魅力的であり、そしてミステリアスなのだ。
人の深淵にはまり込みそうなそんな錯覚を覚える作品でもある。
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