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◇「D-魔戦抄」 菊池秀行 (朝日ソノラマ文庫) ◇
+-+- あらすじ -+-+
Dがジェネヴェの村に入った直後に戦いははじまった。
潜入していた尖兵が吸血蝙蝠を放ち、疑似吸血鬼に率いられた“黒死団”の本隊は村から五〇キロの地点にまで迫っていた。
狙いをつけられた村は、老練な村長と新参者の治安官の指揮の下、Dを雇い、流れ者の傭兵も可能な限り動員して、総力戦の態勢を整えようとした。
だが、敵は単なる凶悪な無法者集団ではなかった。
真に恐るべき敵・疑似吸血鬼が、次第にその牙を剥きはじめたのだ。
+-+- 感想 -+-+
相変わらず、Dは強く、美しい。
左手も相変わらず奇妙な可笑しさを発散させている。
ただ、相変わらずDはクールなのか?と問われれば、今回はちょっと違うと答えるしかない。ちょっと悩むところだけど。
どうやら左手に性格が侵食されたらしくって、ちょっとばっかりオチャメな吸血鬼ハンターに趣旨替えしたらしいのだ。
それが新鮮で楽しめるかどうかは、読者次第だけど。
まぁ、僕は楽しかったし、好意的に受け止めている。
こんなDもオーケーだろうって感じで。
そんなわけで、孤高のDの珍しい反応があるので、Dシリーズの中では、かなり異色作と言えるかもしれない。
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