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 ◇「キーリ4-長い夜は深淵のほとりで-」 壁井ユカ子 (電撃文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 ハーヴェイが消えてから約一年半。

 キーリは16歳になっていた。

 キーリと、ラジオの憑依霊・兵長そして「不死人」ベアトリクスは、東サウスハイロで暮らしている。

 

 ある日、ベアトリクスの情報筋からキーリの出生の手がかりが見つかったと聞き、ノースハイロ方面に向けて出発する。旅の途中、ウエスタベリ教区のはずれの街トゥールースに着いたキーリ達は、この街でまた不思議な出来事に遭遇する。そして…。

 キーリの出生の手がかりとは!?

 ハーヴェイとの再会は!?

 

 第9回電撃ゲーム小説大賞大賞受賞作、第4弾。

+-+- 感想 -+-+

 今回は前作までとは打って変わって、キーリ、兵長、ベアトリクスの三人の生活が描かれている。組み合わせ的に微妙かと思えば、別にそうでもなく、なかなかいい感じの組み合わせのような気がする三人だ。

 特に兵長とベアトリクスの掛合いが面白い。きっと兵長は不死人と波長が合うのだろう。

 当人は嬉しくないかもしれないが。

 

 意外な人物と再会したり、キーリもちょっとずつ成長しているのがわかったりと、なかなか楽しませてくれる巻だった。シリーズもので、一つ一つ話として完結していながら、質を落とさず楽しませてくれる作品はかなり貴重なので、壁井さんにはがんばってほしい。

 

 個人的にはベアトリクスが気になるが、最後の最後まで教会とは切っても切れない縁で繋がっていると思わせる巻であり、別離が二人の距離を近づけたっぽい感じの終わり方なので、キーリとハーヴェイの二人の関係も要チェックかな。

 

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