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 ◇「テセウスの誘惑」 藤本ひとみ (新潮文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 恋するアレクの生命を守る為に、第四世界王女の身分を捨てたアストライアに、女神ヘラの恐ろしい呪いが影を落とす――。

 “愛するものと決して結ばれる事無く永遠に人間界で生死を繰り返せ”父王の命で死地に臨んだアレク達の消息は、ふっつりと途絶えたままだ。ひたすらアレクの身を気遣う彼女の前に、ある日忽然と姿をあらわしたのは、漆黒の肌を持つ冥界の王子テセウス……。

+-+- 感想 -+-+

 待つという事は辛い事だと思う。

 それは自分が何もできない上に、ただじっと耐える事を意味するからだ。

 運命に身を任せるのが、待つことの意味なのかもしれない。

 その運命に身を任せて、ただじっと相手を信じ待つ。

 その強さに僕は心を打たれた。

 

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