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 ◇「すべてがFになる」 森博嗣 (講談社文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 孤島のハイテク研究所で少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士、真賀田四季。彼女の部屋からウェディングドレスをまとい、両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵がこの不可思議な密室殺人に挑む。

+-+- 感想 -+-+

 読後感はとても「…」という感じだった。


 何とも言えない心境。間違っているような、だけどそれに対して自分の中で明確な答えを持てなくて困ってしまった。そういう感じ。きっと正しいとか、間違ったとか、そういう尺度で測ってはいけない類ものなんだろうな。

 

 またもやぽつんと取り残されてしまった…そんな感じがすごく強い。

 天才であるが故に、その気持ちを推し量る事はできないし、僕にはわからない。

 ただきっとそれはあるのだろう。それだけはわかる。よくわからない抽象的な表現になってしまったけど、僕の読後感はすごく漠然とした希望と不安が入り混じった思いだった。

 そして登場人物が見たものを僕はわからないけれど、その見たものが必ず僕が色々な事を経験して、今よりもずっと大きな人間になった時に、目の前に現れるだろうなと感じた。

 

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