イギリスに去年、訪れた僕は彼女の文章と共にもう一度、イギリスを訪問した。そこには僕の体験してきたイギリス、そして体験してこなかったイギリスがあり、記憶の掘り起こしと共に、読書の醍醐味である深いレベルでの追体験を僕は経験することができた。
そして旅行の中で感じたこと。それは内面的なものにまで及び、彼女の考え方、生き方までいろいろ知れて、僕にとっては彼女のエッセイを読んでいるような気分にもなれた。そしてサイン会で握手を交わしたときの、村山由佳を思い出して、いっそう、ファンになった(*^^*ゞガイドブックには書かれていないイギリスを知るにはちょうどいい本である。
しかし、僕はこの本を旅行記とカテゴライズするにはいささか内容の幅が広いと思う。だからこれは旅行記兼エッセイとでもいるかもしれない。もしくは旅行中に書いたエッセイ。
最後は…僕はとてつもない哀しみの中に放り込まれた。けれど、けど、僕は彼女の文章中の言葉である「傷ついても、一生懸命生きる人たちの…」という言葉を信じる。同行者を失ってしまったような、この喪失感。けど、それ以上に、僕は多くのものをこの本で得ることができた。様々なプラス思考に、僕が彼女の物語に惹かれる理由。たくさんの宝石を見つけた気分だ。
P.S.…この本は二冊セットで綺麗な写真集がついているけど、すごくイギリスをうまく撮影したという感じが受けた。
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