◇「これは王国のかぎ」 荻原規子 （中央公論新社）  ◇

+-+- あらすじ -+-+

　失恋して、泣き疲れて、眠ったあたしが目覚めたら、そこはチグリスの畔、目の前にはターバンをした青年が。不思議な力を持つ魔人族となったあたしは、彼と港町へ向かい、意外な展開に巻き込まれる！

　アラビアンナイトに世界に飛び込んだ少女の愛と冒険の物語。

+-+- 感想 -+-+

　語り手が女性だったために、最初はあんまり、感情移入できなかった。女性的というより、僕と合わないだけかもしれないけど。

　しかし、読み進めていくうちに、僕はすっかりアラビアンナイト色になっていた。気がつくと、すっかり主人公の女性の心境。

　「しっかりしてよね！」

　とか

　「もう、じれったい」

　などなど、すっかり同感〜〜。

　途中からは一気に読み進めてしまった。

　ファンタジー色の強い青春小説で、強く肯定的に生きれる勇気をもらえる作品。