Poem

 

 

(無題)

 

一つだけ、約束してください

 

―ご自愛ください―

 

それだけです

 

 

(あなたたちがいるから…)

 

生きていると

たくさんの哀しみに

出合う

 

哀しみに負けないように

上を向いて

歩いていこうとするけれど

 

時々

そんな強がりすら

言えないときがある

 

でも けど

あなたがいるから

あなたたちがいるから

 

ほんの少しの強さで

私は生きていける

 

ありがとう

あなたがいるから

私はこの世で生きていける

 

 

(スパイス)

 

私とあなたが

他人であるからこそ

哀しみも生まれるし

喜びも生まれる

 

私と違うから

あなたと違うから

 

違うから

その違いが

 

辛くて

嬉しくて

 

生きていく上の

スパイスになる

 

 

(哀しい夢)

 

夢を見た

哀しい夢を…

 

そこには喜びも哀しみもなくて

誰もが無表情で微笑を浮かべて

言葉は迷子になって

 

相手を傷つけないようにと

自分に言い訳をして

 

自分を傷つけないようにと

相手に嘘を言って

 

幸せの不幸せ

そこには痛みも悦びもなくて

ただ、ぬるま湯の幸せという

生きる力を奪う

心地よさが存在していた

 

僕は死んでいた

 

 

(弱くなっていく?)

 

想いを遂げることは難しくて

好きと言えれば

何かが壊れそうで

 

このままでいいのか

それとも何かを失ってでも

自分の求めるものを求めればいいのか

 

わからない

 

いろいろなことを考えすぎて

徐々に身動きの取れなくなる僕

 

こうして僕は子供の頃、

必死で守りつづけていた何かを

失っていくのだろうか?

 

僕は弱くなったのだろうか?

それだけ多くの哀しみを見てきてしまったのだろうか?

 

わからないけど

傷つくことをいつのまにかに

恐れるようになっていた

 

 

(告知天使)

 

夏の夜空に咲く花火

僕たちはその美しさに言葉を忘れていたね

 

いや、言葉では表せなかったから

黙っていたのかな?

 

時々、隣のグループから上がる歓声を

お腹の底を響かせる花火の打ち上げ音が

…かき消して行く…

 

そして僕たちの沈黙が花火の打ち上げ音を包み込み

伝えたい気持ちは夜空に…

 

永遠性を有しそうな夜

思い出を作れそうな夜

 

予感を告げる天使

それが花火

 

 

(許してください)

 

キスをするその瞬間でさえ

あの人のことを考えている自分

 

ごめんなさい

あなたを裏切ってますね

 

僕は本当にあなたを愛する資格が

あるのでしょうか?

 

あなたのうなじに指を滑らす

自分の気持ちを紛らわすために

 

 

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