YZエンジンについて

 YZ125SKは毎年、生産台数が限られているため、確実に手に入れるためには、カートショップに事前に予約する必要がある。秋頃には、新型(来年仕様)が出荷されます。
 困った事に、毎年少しずつトルク型だったり、高回転型だったりして変わってきます。その為、様々なものが互換性があったり、なかったりです。
いろいろ組み合わせてみるのも面白いでしょうが、金と時間が掛かります・・・。

CDIユニット  エンジンからの何本か配線でついてる黒い箱で、たぶんエンジンの回転数によって点火時期を可変しているのでしょう。
 96〜99年型までは点火時期特性はほとんど同じでしたが、00年型から点火時期特性が大きく変更されているようです。
 01年型も最近はやり?の低回転域の進角具合と高回転域での遅角復帰特性が変更されたようです。
 さらに02から大きく進化し、03YECレース仕様なるものまで出てます。
 配線が多く剥き出しな為、保護しておく方が良いです。
CDIユニットではないが、デトネが出るときは、点火時期の確認をすること。
イグニッション  イグニッションコイルのアースが振動で剥がれるトラブルが多いです。
半田付けや、アースの取り付け方を工夫することでトラブルを未然に防ぐことができます。
シリンダ  セラミックコンポジットメッキされていますので、ボーリングなどはできません。サイズによってA,B,C,Dの4種類があります。ボアサイズが一番小さいのがAサイズで、一番大きいのがDサイズとなります。サイズを指定してシリンダ単体を購入することはできません。毎年出てくる新しいエンジンで一番の変更点が恐らくシリンダ−のポ−トタイミング等でしょう。
 99型以降のシリンダ−から、チャンバ−の取り付け部が変更になってます。そのかわりパワ−は上がったようです。変えるならチャンバ−お買い上げです。
 98以降のエンジンに様々な年式のシリンダーを付ける事で、様々なエンジンの仕様ができます。(YPVS、シリンダーヘッド等の交換は必要にあります)
 デトネで交換しなくてはいけなくなると高くつくのでデトネーションリングはオススメ。
ピストン  シリンダと同様にピストンにもA、B、C、Dの4種類のサイズがあります。
シリンダーとピストンのクリアランスが広いと高回転型、逆にクリアランスが狭いとトルク型のエンジンになります。
 また、プラグで焼けを確認するよりピストンの方が確実なので、デトネチェックを兼ねて、ヘッドをめくってチェック。
 ピストンピンを止めているサークリップが外れると、高い出費になるので、できれば走行前に、シリンダー開けて確認。
 また、ピストン組む時には、ピストンのバリを取るのと、リングの面をだしておくこと。
長時間使用するとヘッドが解けて来たり、割れたりするのでこまめに交換しているほうがシリンダ−、ヘッド交換するハメにならず良い。
02モデルよりピストンが変更になってますので、02仕様を作る場合はピストン類も変更がいります。
チャンバ−  サイレンサ−のグラスウ−ルの交換はSLではできない。
レ−ス用、練習用に分けるほうが無難。チャンバ−自体はカ−ボンを落とすだけでいいでしょう。
 カ−ボンを落とす際はできるだけ焼かない事。(一応大丈夫だけどね)
 チャンバ−に耐熱テ−プを巻くと高回転仕様のチャンバ−の特性になる。
リ−ドバルブ  リ−ドバルブは毎年チョコチョコ変わっているようです。
01から6枚羽になりアクセルの付が良くなっているようです。
01以外のエンジンに付ける時には加工が必要です。
リ−ドバルブ、ハウジングはヘタりますので定期的に交換を。
組換えをする際の参考に・・・

99年E/G

00年E/G

01年E/G

02年E/G

ピストン

品番共通

02専用

シリンダー

99専用

00専用

01専用

02専用

YPVSバルブ

99専用

00専用

共通

リング

品番共通

02専用

シリンダーヘッド

品番共通

品番共通

CPU

マップ違いコネクター関係共通

互換性なし

クランク

品番共通

品番共通

シリンダーバージョン変更に伴う部品点数

■使用E/G
.

99仕様へ

00仕様へ

01仕様へ

02仕様へ

99

同じ

シリンダー
YPVSバルブ

シリンダー
YPVSバルブ
シリンダーヘッド

シリンダー
YPVSバルブ
シリンダーヘッド
ピストン
リング

00

シリンダー
YPVSバルブ

同じ

シリンダー
YPVSバルブ
シリンダーヘッド

シリンダー
YPVSバルブ
シリンダーヘッド
ピストン
リング

01

シリンダー
YPVSバルブ
シリンダーヘッド

シリンダー
YPVSバルブ
シリンダーヘッド

同じ

シリンダー
ピストン
リング

02

シリンダー
YPVSバルブ
シリンダーヘッド
ピストン
リング

シリンダー
YPVSバルブ
シリンダーヘッド
ピストン
リング

シリンダー
ピストン
リング

同じ


ナラシ

 あたりまえですが、15分×3本はきっちりナラシをしないと全然回らないエンジン君になります。ですので、慎重にキッチリ熱を入れてから低速からナラシをする必要があります。特に排気側の柱のところがきついので気をつけて。
スプリントの様にガンガントルクをかけてナラシするのも良し悪しみたい・・・。


セッティング等
一番難しいのが、スプロケでしょう。
基本的にリズミカルにシフトアップして、6速で上まで回す感じのセットにしないとタイムが出ません。だから結構ギアを掛けるようになります。
点火タイミング変更  高速コースではおそめる、低速コースでは早める等によって点火タイミングを変えます。
ただし、デトネ−ションの出る可能性があります。
オイル銘柄  植物油・鉱物油・混合油・化学合成油があり、硬さも銘柄によって異なる。
オイルの硬さによって混合比も変わってくる。
 皮膜が強いのは植物だが、カ−ボンが多く、化学合成はカ−ボンはほとんど出無く、そこそこ皮膜も強いが、プラグの焼けの判断が難しい。また、高い。
両者の良い所をあわせたのが混合油。
プラグ銘柄  NGKやDensoなどから数種類出ている。
 イリジウムプラグなども試してみると面白いだろう。プラグというのは、電極部分が非常に繊細なので管理に注意、そして、消耗し電極が痩せたものは使わない。ケチると痛い目にあう。
 NGKのレ−シングプラグがイロイロ出ていて、なかなか良い。イリジウムは高いし、モチが・・・。
ガソリン  一頃のF1ブームのときはどのメーカーもパワーを売りにしていたハイオクを出していたが、最近はエコガソリンブームになり、パワ−が出にくくなった。
 デトネの原因になっていることもあるようですので取り扱いには注意。
ガソリン・オイル混合比  単純にガソリンを多くしても速くはならない。
オイルには密閉剤としての役割もある。
あまり極端なことはすべきではないが、薄めても30:1ぐらいまでだろう。しかし、
25:1が一番いいみたい
ミッションオイル  ミッションオイルはギアオイルの良い物を使い、オイルを規定値より若干少なめに入れたほうが抵抗は少ない。
 シフトフィ−リング、ギア抜けもしにくくなる。
ラム  バイクでは当たり前になっているが、カートでは難しいみたいだが、決まればいいみたいです。