香川市民劇場例会感想文集

1997年12月例会 前進座公演 雪祭五人三番叟 芝浜の革財布
運営委員会まとめ

 私達が待ち望んでいた小ホ−ルでの初めての例会となっ

た前進座の御芝居! いかがでしたか。        

♪おゝさえおゝさえ 喜びありや喜びありや      

♪そも御倉神楽んの雪祭りとは−日本中の神々招き、  

 夜を通しての歌くらべ、舞くらべ          

♪天下泰平、五穀豊穣、お芝居繁昌−そなたこそ    

 新しいホ−ルにふさわしくおめでたい舞踊雪祭五人三番

叟で始まり、男性でもむずかしい力強い踊りを五人の女性

が息のあったところを見せてくれました。地面を踏み鳴ら

して地の神様を呼び覚ますという「足拍子」が随所に響き

渡り、餅をつく場面では実際に餅を客席になげるサ−ビス

もあり一足先にお正月がきたような華やいだ雰囲気の中楽

しませてくれました。                


 そして、最後の雪が降りしきる中勇壮に舞続ける様は胸

が熱くなるほどでした。               

 又、芝浜の革財布は、借金で年も越せない酒好きの熊五

郎が女房お春の機転によって料見を入れ替え一生懸命やれ

ば、三年後には「魚熊」の看板が出せるまでになるという

真面目に働く事の尊さを教えてくれました。      

 古い時代のよき日本を思い出された方、女房というもの

の絶大な賢明さと愛に脱帽された方。心温まるお芝居でし

た。                        

 この二つの作品は、動と静という対照的な取り合わせで

充分に堪能できた例会ではなかったでしょうか。    

 新しいホ−ルでの例会を期待する声も多く、今後がたの

しみです。                     



 感想文

◎今度の例会はとても楽しく観させていただきました。 

 三番叟の美しさには目を見張りました。三番叟の五人は

女性だという事でしたが、美しさの上にしなやかさと可愛

さもありましたし、しかも力強さもあって、五人の舞がビ

シッときまっていて、とても素晴らしかったです。新しい

舞台の音響効果もばつぐんで幕開きの出し物にふさわしく

思いました。                    

 「芝浜の革財布」もしっとりとした世話物のよさを感じ

ました。特に最後の結末がよかったです。あれからすっか

り真面目になって働き出した夫の熊五郎と築き上げた折角

の身代なのにもしかして、あれこそが夢で、もう一度最後

にドンデン返しがあるのではないかと、一瞬不安がよぎり

ましたが、そうゆうエキサイティングなこともなくてすん

なり平和的に大晦日を迎える事が出来た二人に安堵しまし

た。現実はそうはいかないゾ・・・という意地悪な考えも

頭をよぎりましたが、時にはこういうおだやかな幕切れも

いいですね。幕が降りてステ−ジから役者さんからのねぎ

れいの言葉があったのも感動的でした。ほんとうにぬくも

りを感じさせるよい舞台でした。           

                  松風 60代



◎大勢のスタッフの方々の熱演が観客席にも伝わって来ま

した。夢見て大陸へ渡った伊平治の人生。当時の軍の圧力

と言えばそれまでだが、上原陸軍中将の凛とした態度や声

なつかしく昔を思い出しました。当時の女の悲しい運命、

でも舞台一様にくりひろげる娼婦達の個性。めずらしい廓

衣裳。女の私でさえ一緒に踊りたくなりました。    

あやしいまでの艶よくム−ドが出ていました。     

俳優座の皆様ありがとうございました。        

                 桜の園 60代



◎新しいホ−ル

 背凭れがソフトでゆったり姿勢でいられて快適。最初の

出し物も祝い舞の三番叟。足拍子は床をはげしく踏み鳴ら

し、おまけに祝儀袋まで投げ飛ばすサ−ビス振りはいただ

けた。                       

 芝浜は率直な描写で何のてらいもない。素材は落語から

とか漫画でも何でもいい。引き抜いたネタをすぐれた本書

きにすればよい作品となる。演劇は哲学表現の産物とみる

 いつも気になる誘い会員の件まわりをみては声をかける

が、▲いいことですな。しらんかったわ。刺激になる。足

向けようかまではなびいてくれるが、入会申込書が宙に浮

いてぶっつんわたし大いに悲観するの図。       

 新しい年は寅。めじろ押しの例会ラインナップ−に、友

の肩をポンとたたきそぞろ洗脳する予感あり。     

           グレイシスU 60代以上



◎久し振りに、心温まるお芝居を見せていただき有り難う

ございました。                   

 貧しいながら肩寄せあって、近所、隣が家族のように喜

びも悲しみも共にしてきた、そんな古い時代のよき日本を

思い出しました。これからの日本も、こんな心やさしさと

ゆとりがほしいものですネ。             

          ミッキ−ミニマウス 50代




◎「雪祭五人三番叟」は女性ばかりで小柄であるところ男

性の迫力とは異なる小粒のおどり。しかし、しっかり足を

固め、いよいよ前進座らしいフェミニズムの世界。歌舞伎

界に新しい世界を築いたこの座の、さらなる新しい歴史の

一歩と思いました。この夜は、もしかすると、後世から、

大きな巨歩の出立ちと評価されるかも知れないと考えます。

拍手。               

 「芝浜の革財布」はなんとしても女房お春の熊五郎にた

いする幻覚の語りと愛情、あのせりふと仕草の妙味。今一

歩の話術が欲しいとも思ったが時空を超えるものの想像に、

掛け声をかけたく思った。鐘の音によるはじまりとおわり、

このようなドラマをうみだす日本の芸能。これは世界に誇

りうるものではないか、シェイクスピアのせりふやクレド

を凌ぐものではないか。そういう確信がもたげた。しかも

女房というものの絶大な賢明さと愛に脱帽。世の男たちよ、

あらためてわれらがベタ−ハ−フに思いを致そう。と同時

に世の女たちよ、あなたはお春の知恵にかなうものをおも

ちであるか?         イカロス 60代



◎ようやく立派に落成した県民ホ−ル・小ホ−ルでの上演

をたのしみにしていました。おめでたい三番叟の舞も荘重

な舞台に映えました。             

 「芝浜の革財布」吹き出しそうなおかしみの中で目があ

つくなる。折々もあり軽妙な後味のよいものでした。

 これからも楽しみにしております。有り難うございます。

                    70代



◎アクトホ−ルのお祝い公演としての三番叟、五人がよく

そろい若く華やいていました。

 流れるように演じる芝浜の革財布は、やはり落語の演目

なのでしょうね。ず−っとおしゃべりを聞いていていささ

か退屈しました。

 アクトホ−ルでの今後の公演が楽しみです。

          もっと楽しみたい! 50代



◎あでやか&しっとりといったところでしょうか。

 会場をひきあげるとき「梅之助でないから」と言って帰

って行く人がいましたが、それぞれ演しものによって役者

の持ち味があると思うので、必ずしも一人の役者でなけれ

ばならないというのは、へんけんだなあと思いました。

             まつの会 まだ50代



◎珍しい女性の三番叟を観て大変感動しました。人形の様

に可愛い、みんな同じ様に見える。その上、歴史は長くま

たアキレス腱をを切るなどハ−ドな踊りと聞いて、ますま

す感動しました。どうぞお元気でかんぱって下さいね。

 芝浜、鐘の音にはじまり鐘の音に終わるとロマンに聞こ

えるが、とってもユ−モア(鐘でなく金)があって見応え

のするお芝居でした。そして、ラストシ−ンはきれいな家

に住み、明るいお正月を迎える事ができてうれしいね。限

りない拍手を送って止みません。

                 桜の園 70代