香川市民劇場例会感想文集

1998年7月例会 青年劇場「愛が聞こえます」


運営委員会まとめ

 7月例会「愛が聞こえます」は、障害者と健常者のかか

わりあいを軸に障害者の悩みやおかれている環境などを交

えて描かれた作品でした。

むずかしい問題を障害者の日常生活を通して、明るくスト

レ−トに描かれていて、私たちにたくさんの感動を与えて

くれました。そして、障害を持った人たちに勇気を与えて

くれました。

 まず、このお芝居が良かったのは、役者が、違和感なく

その役になりきっていたということでしょう。試行錯誤し

ながら役を作っていった努力が、なお一層感動を与えてく

れました。

 また、いろいろなことを考えさせられたお芝居でした。

「実は私も岩下さんのような気持ちではなかったのか?」

「差別などしないと口で言ってもその裏の私はどうなのか、

でも少しづつでも、他人の痛みのわかる人でいたい」、「


障害者に対する理解が向上したとはいえ、まだまだ健常者

中心の環境である。弱い者に優しい社会になってほしいも

のだ」、「理解するには『ふつうの姿勢で対応』すること

が大切であること」などたくさんの感想が寄せられました。

お芝居の中で、「障害は恥ずかしい事じゃない、神様がく

れたもんだ、堂々と胸はって生きなきゃ」ということばが

忘れられません。また、「自分自身あるいは家族の中に其

の境遇に出会った時を想像して理解者の一員として温かい

気持ちで接したいと思います」という感想のように、私た

ちも、いつ障害を持って生きるようになるかわかりません。

お互いに理解し助け合って生きていけたらどんなにすばら

しいことでしょうか。

 最後に、いつも社会問題に真剣に体当たりして取り組ん

でいる青年劇場の方々に拍手を送り、またこのようにすば

らしいお芝居を観せて下さるのを心まちにしています。





感想文

◎久しぶりに良い観劇が出来ました。

 皆様が手話の勉強を本格的に勉強したと思われ、感激し

ました。

 現代の問題点を題材にテ−マにした事は、大変身近な事

でわかりやすかったですヨ。

 これからも社会問題をテ−マにした作品も取り上げて下

さい。お願いします。

             岳人 50代(女性)



◎劇団の皆様、ありがとう。

 暗い問題を明るく楽しく表現されて、でも障害を持って

いる方々の生活は良く描かれていると思います。普通の生

活なんですよね。健常者は、何か特別変わった生活してい

ると思うけども、だだ障害があるというだけの違いで、悩

むことも嬉しい事も同じ。でも嬉しいことの方が普通の人

々より、よけい嬉しい様に思います。暑い中、熱演で感動

しました。

        松島ファミリ− 60代(女性)



◎この「愛が聞こえます」の劇を見終わった時、心に勇気

を与えてくれた気がします。なぜなら私も障害者でこの主

役の女性のように一つの問題が起きるたびダメになって、

それに拘わって前が見えなくなります。

 こんな時に勇気づけてくれ前向きにさせてくれる心の広

い人がいれば、どれだけ救われ生きる勇気がわいてくるか

・・・といつも思います。

 この主役の女性を支え続けて励まし勇気づけてくれた心

の広い彼がとても輝いて見えました。私もこんな男性に巡

り合いたいと思いました。

「出演者の役者さんが全く知らない人ばかりで見ても面白

くないな・・・」と思って劇を見ていましたがスト−リ−

がすすみ心打たれるものを感じ、見終わった時は心がスッ

−と楽になりました。出演者で判断してはいけないと改め

て思いました。そして何より手話を使っての劇だったので

習っている私は本当に嬉しかったです。こんな感動する劇

をもっともっと増やして欲しいです。

           花てまり 30代(女性)



◎開演時間に遅れたため、一幕目は2Fの端、二幕目は1

Fの最前列の真ん中と、全く異なる視点から楽しめた。(

通常は夜の観劇派なので、客層も新鮮でした)先日までの

手話の研修に通っていたのでとてもタイムリ−で劇にも入

っていきやすかった。障害者に対する理解が向上したとは

いえ、まだまだ健常者中心の環境である。これから老人国

になるこの国、老人を含めて、弱い者に優しい社会になっ

てほしいものだ。                  

 舞台面では、暗転時における、大・小道具、配置のスピ

−ディさに驚いた。                 

          花火がすき 20代(女姓)



◎このお芝居を見て、私も知恵遅れの施設で働く職員とし

て、考えさせられることが数多くありました。園生との関

わりや父兄から施設への要望などにははたして応えられて

いるのか?実は私も岩下さんのような気持ちではなかった

のか?                       

 社会一般の人達と障害者がいくら同じ人間だからといっ

て、世間の目を気にする父兄がほとんどだし、年齢的なも

のの考え方も大分作用していると思った。       

 また不況の中で能力のある障害者も一個人として周りの

目も同様にあつかって欲しいと思う。         

 言葉で言うのは本当、た安いので、私もこれから勉強、

勉強の日々を過ごしたいと思う。           

           ロンド (20代・女姓)



◎こうなったらいいなぁと思っていた結末で終わってよか

った。                       

 観劇が終わって拍手しているとき、席を立つ人がいるの

が役者さんにとても失礼ではないかと思う。そんなに長い

時間でもないし、幕が降りるまで席に着いたままでいてあ

げてはと思う。                   

         アメジスト (30代・女姓)



◎合掌

毎回楽しませて頂いています。今回は、涙と感動で観劇し

ました。                      

 これからの日々、愛、真心で過ごします。      

 団員の皆様のご活躍をお祈りします。      再拝

          カメリア (50代・女性)



◎「愛が聞こえます」は本当に愛が聞こえました。共生と

いうことの意味が具体的に、また身につまされて体感でき

ました。出演者はみんな板についていましたが、瞳役の重

野と清次役の板倉、瞳の母役の萱原など、自然な演技が演

技ならぬ演技でよかったと思います。前半の暗い筋が後半

のなかばからぐっと明るくなり、ハッピ−エンドでおわる

のは見る者に安堵感を与えて帰路の足どりも軽くなります

が結論の明るさを幕のおりたあとに暗示して、舞台そのも

のはもっと厳しくても良かったのではないかと思われてな

りません。いうべくしてむつかしいとしても。     

          イカロス (60代・男姓)



◎いつも何かとお世話になっています。        

 先日の「愛が聞こえます」は、実に心にのこるものでし

た。とにかく総合的にみてみごとだったと思います。  

 席がよかった(前の方)こともありましょうが、せりふ

が語尾まではっきり聞き取れ脚本、演出にもご苦労のあと

が偲ばれました。                  

 役者が主役から脇役までどの方もこの方もはまり役とい

うのでしょうか、120%その役になりきれていたし、ビ

ッタリ決まっていてさわやかでした。時代をとらえしかも

現代社会へアピ−ルしているものも底流にしっかりあって

本当に良かったです。                

                60代・女性 



◎ハッピ−に終わったからいいようなものの、現実はそう

簡単にはいかないだろう。いかないから底突き論法などは

おくびにもださず、きわめてほのぼのと物語をすすめた。

そして、つきあう奥の手など示唆的にメッセ−ジした。 

 本来、深入りすると暗くなる題材。暗くなるとギスギス

して主張は空中分解する。だから平易進行線を選択した。

そんな気がする。                  

 最近は、巷に障害者をよく見かけるようになった。みん

な屈託がないようである。微笑みはとてもなごみます。 

でも、見かけない人たちは何をしているのだろう。何とな

く空をみつめているのかな。ひまわり雲にであえたかな。

 わたしたちのしらないことがいっぱいある。     

         たかせ (70代以上・男性)


◎とっても感動をおぼえました。           

 毎日毎日の日常生活のことなのに、どうしてこんない涙

が出てしょうがなかったのでしょう。         

 小さな小さな出来事も”愛”をもってみつめて行くこと

を改めて強く感じました。              

 劇団の若い方々のすばらしいメッセ−ジに拍手を送りま

す。      だいこんの花 (60代・女性)



◎何となくペンが迷っていました。書き終えたハガキを見

て、もう一人の私がそんな事ないだろうとのぞき込むので

す。重いお芝居を明るくさりげなく見せてくれたのに、日

がたつにつれあの天使のような清らかな主人公の声が胸に

残って自分ならあの場合どうするかと考え出すと、どんど

ん自分の中の二つの顔が重く沈んでいきます。どこまで行

っても出口のない樹海のように。私はずるい人間だから差

別などしないと口で言ってもその裏の私はどうなのか、そ

の場に行き当たらないとわかりません。でも少しづつでも

いい顔の人間になりたい、他人の痛みのわかる人でいたい

とあらためてかんがえさせられました。        

               菜の花 (女性)



◎大変見応えのあるお芝居でした。それぞれの役柄の個性

よく出ていました。その上に舞台上から見える外景、うす

ずみ色がよくマッチしておりました。素晴らしい念の入れ

ようだと思いました。                

 軽い足どりで席を立ち、帰りに心ばかりの募金をさせて

いただきました。素敵なパスが購入出来ますようにと祈り

つつ。                       

 青年劇場の皆様又お会いしましょうね。       

          桜の園(70代以上・女性)



◎今回のお芝居は2時間30分があっという間に過ぎてし

まい、久しぶりにサ−クルに入ってよかったと思いさした。

日常生活の中の何気ない出来事を取り上げているのですが、

その中で健常者と障害者、差別しているわけではないので

すが、お互いの生活をよく知らないために誤解が生じるこ

と、よくあると思います。人間が生きていく上で、障害者

であろうと健常者であろうと皆それぞれいろいろな人に影

響を与え、それぞれ社会に役立っているんだということを

痛感しました。 誰にでも住み易い社会を作っていきたい

ですね。                      

 いろいろ考える機会をつくっていただきました。ありが

とうございました。                 

           ミッキ−(50代・女性)



◎とてもよい作品でした。障害者の気持ちをしっかりえが

いていたと思います。清次の言い分は障害者だけでなく、

弱い立場の共通の意見だと思います。”赤とんぼ”を中心

に障害者とスタッフがとてもうまく助け合って生き生きと

していました。しかし、社会的には、まだまだ障害者への

認識は、例えばあの会社役員の認識の程度だと思われます。

ところが、こういう認識を赤トンボの世界が見事にくつが

えすことが出来ましたね。人間て、こんなにもやさしくな

れるのかと思うほど感動的な場面がありました。瞳の知的

障害者に語りかける所とか、おじいちゃんのなにげない言

葉が、その場の空気を一変させるところなど。ところで、

障害を演じた方々は本当に障害者のように見えましたね。

脳性マヒの方など、本物かしらと思いました。ほんとうに

良いドラマをありがとうございました。こんな愛のドラマ

が現実になるといいのですが。            

            松風 (60代・女性)



◎大変感動しました。内容も良かったし、劇団の方々の熱

演が伝わってきました。手話をなさる方も、ほんとうに自

然に見えました。                  

 今回は特に良かったです。ありがとうございました。 



          沈丁花U (60代・女性)



◎自分自身、或いは家族の中に其の境遇に出会った時を想

像して理解者の一員として温かい気持ちで接したいと思い

ます。       大空 (70代以上・女性)



◎「愛が聞こえます」は役者達の公演に支えられた劇でし

た。ことに、知的障害者の政志がタバコのビニ−ルをクシ

ャクシャといわせて遊んだり肢体不自由の”助平”金太の

動作も、なかなかのものでした。           

 が、劇そのものに関しては少々失望しました。一幕の半

ばまでは障害者と彼らの直面している問題について、演出

家が一定の距離を保っていたのに、後半以降に余りにも障

害者に接近してしまったのです。その結果、清次や岩下の

新聞の投書のような「理不尽な社会へ抗議」の叫びとなっ

て物語が展開していきました。それから、瞳のつわりシ−

ンは余りにもステレオタイプでした。「ご飯の匂いがイヤ

になったの・・・」とでも言わせた方がよかったのではな

いでしょうか。                   

               (20代・男性)



◎こんなぼくでも、じ−んときてあついものがうるんでき

た。そして、こんなひとたちの輪なら出向いていけば何と

か理解することの意味合いが体得できそうな気がする。 

愛は純粋にわたしたちに聞こえました。        

 作者は障害者と健常者との間でコミュニケ−ションした

い。そんな意図が物語の組み立てに柔らかく・りきまず構

成されていました。そして個々の人物設定を巧みにし、そ

のせりふ廻しとあわせてそれとなく的確なメッセ−ジ発信

は評価できる。                   

 演者としてはあの衣裳がよく似合う金太役(仕草も抜群)

の吉村さんと、ひとことも喋らない知的障害役の船津さん

にたくさん勉強されたことがうかがえて喝采を贈る。  

 ともあれハ−ドルの高い問題を真摯にとらえ、劇団員総

勢でほのぼのと取り組まれたことに最大級のエ−ルを送り

ます。                       

         六つ松 (70代以上・男性)



◎カ−テンコ−ル時、思わず舞台にあがり「感動をありが

とう」と、つよく拍手したい衝動にわたしは駆られた。 

 わたしたちは、柔らかくこの作品を観ることができた。

そして、たくさんのことを学んだ。そのひとつ、理解する

には「普通の姿勢で対応」することが大切であることを。

 最近は健障間の垣根もずいぶんと低くなったと思う。だ

から、この物語も組めたし、稽古を重ねれば手話技術もひ

とつの動きとしてマスタ−できる。そして、何といっても

最初に肩肘張らない書きびとがいたことだ。二番目にその

素材を真摯に受け止め、こぶしを突き上げ「みんなでよろ

うぜ」と息巻いた劇団が在ることはこころ強い。さらなる

鋭進を期待する。謝謝。               

        なかしん (70代以上・男性)