★運営委員会まとめ 「あなたが私の力になれば私もあなたの力になれる」緊張 感に溢れた静寂のなかでサラのことばが舞台に浮かび、や がて客席は心からの拍手にやさしく包まれてゆく−−−− 3月例会、「小さき神のつくりし子ら」は、四国香川市 民劇場三作目の共同企画作品でした。共感と信頼が柱にな った心と心の共同作業から生み出された作品へ、多くの感 想が寄せられました。 「サラは声をだせないぶん自分の持てるもの全部、体中を 使って話してくれ」「その人物になりきった指の先までの 表現のうまさに感心」という感想にみられるように、日本 では初めてろうの女優としてこの作品の舞台に立った大橋 さんの、見せかけでなく全身から溢れ出てくる表情の豊か さと集中力への賛辞がまず目に付きます。 これは、日本ではろうの女優で上演されたことがないか |
らという理由だけでなく、この作品の魂を蘇らせようとす る、演出家西川さんの深い思いの結晶でもあります。 出会い、愛し合い、お互いに理解しようとしながらもい らだち、悩み、大きな壁にぶつかっていくサラとジェ−ム ズ「人間どうし誰でも通じる問題」「理解と同情との相違 をあらためて考えなおし」という感想のように、自分自身 のこととして共感された方が多くみられ、集中力に溢れた 舞台と同一化した客席の緊張感は、最近の例会では出色の ものとなりました。 「悲しいお芝居はやめてください」「何も残らない素寒ぴ んとなり」のような声もありましたが、「美しい絵より、 なにかを語りかけてくる絵が好き」と語ってくれた方のよ うに、確かなメッセ−ジを語りかけてくるお芝居にも少し でも耳をかた向け続けたいものです。 |
感想文 ◎演劇に興味があって毎回観に来ていますが、今回の劇を 完成させるのは本当に大変だったと思います。テ−マがと ても重いものなので、観ている方にとっても難しくて、普 段の生活の中でもある問題だから、深く考えさせられまし た。役者の人、一人一人が手話を覚えるだけでも大変なの に、その上、演技をつけるというのはさすがだなあと思い ました。きっとこの劇を演ずるために何ヶ月間も練習をつ んできたのだと思います。本当におつかれさまでした。そ して、ありがとうございました。 カメリア 10代女性 ◎小さき神のつくりし子ら、とても感動しました。大橋さ んの全身から溢れ出てくるもの、最初のシ−ンで思わず涙 がでました。途中少し物足りなさを感じました。やはり、 私たちは音中心で生きている健常者なのですね。でも、ク ライマックスに近づくにつれ、どんどん盛り上がっていき ました。 今井さんはとても大変でしたね。手話と二人分の会話と、 ずっと出ずっぱりで、細い身体で大丈夫だろうかと心配し ました。 いろいろ示唆された作品でした。初めての参加でしたが、 これからもずっと演劇を応援していけたらと思っています。 太陽がいっぱい 40代女性 ◎小さき神のつくりし子ら・・・を観させていただきジェ −ムズ・リ−ズ役の主人公にとても感心いたしました。長 いせりふ、相手役の言葉までもその人の言葉として表現す る事の困難、とても大変な事だったと思います。一つの仕 事に専念することのむづかしさを感じました。まだ、健常 者と障害を持った者との理解と同情との相違をあらためて 考え直しました。私共もすぐ老齢社会の中でいつ人様のお 世話になるやらと思う今日この頃、人のためにどれだけの 手助けが自分に出来るか、もう一度考えていこうと思って います。 60代女性 ◎話の筋は少し難しいものであった。手話が言葉同様の伝 達手段となっていることを知った。NHK(教育)の手話ニ ュ−スを時々見るが、表現方法がとても複雑に思える。そ れを言葉同様に使うことにとても感心した。又、日本にも 口話教師が各ろう学校にもいるのかなとも思った。 大橋(サラ)さんの手話の早さ表現力についていける人 は多くないのではと感じたりしたが、その演技には常に緊 張感を伴っていたようにも感じた次第です。 MITI 女性60代以上 ◎入場してすぐ席に着くと、前の席のお若いお二人が手話 でしきりにお話をしてました。指定解除になりどこかにい かれましたが、いつもとはちがうお芝居だと思いました。 初めは一寸むつかしい、疲れるお芝居だな・・・と感じま したが、だんだん内容がよくわかってきますと、これは人 間同志誰にでも通じる問題をはらんでいることに思われて きました。お芝居を通していろんな人生を知ることもいい 事だと思いました。有り難うございました。 70代女性 ◎小さき神のつくりし子らに参加させて頂きました。この 年になって初めてNHK教育放送的なグル−プに入れて頂き、 この次はどんなと楽しみにして居ります。この度も希望に 燃えて参加しましたが残念ながら手話がわかりません。手 話がわかれば興味を持ってもう少し楽しく過ごせたと思い ますが、筋道が解りかねました。又この次が楽しみです。 70代女性 ◎初めて手話の劇を観て感激いたしました。若い方だから こそ出来るのだと思いました。その人物になりきった指の 先までの表現のうまさには、感心しました。また、声の工 夫にも劇の厚みを感じました。シンプルな舞台装置も手話 を浮き出してよかったと思います。したがって、人物も鮮 明でした。それよりも、この俳優さんたちの熱演の底を流 れる人間への愛がつよく肌に感じ、もう一度重ねて感激し たことをのべさせていただきます。 うらら会 70代以上 ◎いつも思うのですが、座席解除のやり方を考えてほしい です。アナウンスもないうちに他人の席にすわってでんと 動かない厚かましい人、空いている席への座り方にもマナ −があるはずなのに守らない人。お芝居が始まらないうち に気分をこわしてしまいます。幕間まで変わらないという のではいけませんか。開演直前のバタバタした雰囲気も嫌 いです。 紫陽花 60代女性 |
◎芝居を見て数日たった今、どの様な芝居だったか思い出 すことが困難である。たった一つ覚えているのは観劇中非 常に退屈したということである。このことは男女二人の愛 の葛藤が男女の間の心の内部の問題である場合、よほど演 技力がすぐれていなければ、観客にはその内容がつたわら ないということである。実際この芝居に場合助演者が出て きた時には退屈がまぎらわされ、主演者二人になると退屈 −−−若しくは睡魔におそわれた。この様な芝居を今後も 見させられるのなら会員を退会しようかと思う。尚付け加 えておけば小生身障者に対しては何等の悪意を抱いている 者ではありません。 野菊の会 60代 ◎悲しいお芝居は止めてください。明るくわかりやすく、 観ていて楽しくなるようなストレスの解消になるのが大好 き、そのためにわざわざ会に入ったのですから、よろしく 70代 ◎とかくのうわさはたくさんききました。画期的・挑戦作 品は例会をひらくたびに自信のほどがふくらんでいくこと でしょう。けっこうなことです。だから、そのたどりつき までが、超のつくほどたいへんだったと想像して、本番の それよりも、そちらのほうに目が向きます。どうでしょう。 阿修羅のごとき、どろんこ模様の長丁場・稽古場を劇化し てみませんか。ドキュメントする要素は山ほどあり覗いて みたいです。そして、私たちもあふあふ、いふいふのたう ちしてみたいです。 でもね、ほんとのところはサラ発信のすばやい手話と、 今井さんの直訳音声する間待ちと時間待ちの二重構造に目 線を奪われて、終わってみれば健聴者の交じる女ろう者の お芝居初参加の実験台にたち会うたこちらの席は(そのこ とのみに振り回されて、何も残らない素寒ぴんとなり)い ささか疲れました。 六つ松 70代 ◎喋れるひと・聞けるひとたちのなかに女ろう者がひとり ほんもの役者を志し、その輪のなかに飛び込んだ。なみた いていのお稽古ごとではすまされないことを百も承知で。 どってん、ばったん荒々しい息遣いが飛び交うたことで しょう。でも、きれいな花が咲いたではありませんか。 これからさきの各地例会でますます「優の仕上げ」に近 づいていくことでしょう。 それにしても、本劇の主人公今井さんの素早い直訳音声 化にはおどろいた。100%の出来映えである。しかも、 大橋サラへの「それは何ですか」の問い返しがない。問い 返しがないということは手話オ−ル理解ということになっ て神業に近い。 音声は言葉。言葉は台詞である。直訳とせりふ回しの比 率がどれくらいなのか。興味は浅くないのである。 ずうっとまえのこと。 或るひとたちに入会をお誘いしたら「理屈っぽいお芝居を 観る会でしょう」と逃げられてしまった。『小さき神のつ くるし子ら』も、決して単純なお芝居とはおもえない。数 多くのちらしには話題作・演劇界の野望を果たす云々とあ る。 いままで例会はたくさんの作品を披露してきた。中味は 雑多。わたしも出発点ゼロの「演劇いろは」から、回を重 ねていろんなことを勉強させてもらい「にほへ」ぐらいの 点位にきたかなと思っている。 おかげさまである。 なの字 70代 ◎これほど気の抜けないお芝居は初めての事でした。観て いる私たちは手話がわからない。どうやって語りかけてく れるのか考えていました。サラは声を出せないぶん自分の 持てるもの全部体中を使って話してくれました。それを支 えるジェ−ムズもあの長い長いセリフを感情をおさえ又、 ぶっつけるようにそして洗練されたジョ−クで何とかサラ の心の入口を見つけようとする。わかっていながら人にた よるのをこばみつづける事で自分を支えるサラ。一度甘え たら自分を見失うのではないか。そんないじらしさを感じ ました。ピッタリ息の合った場面に思わず涙がにじみ出ま した。これは私だけでしょうか。人間とは。夫婦とは相手 とわかりあおうとすればするほど見えてこないもどかしさ とのたたかいに、疲れ果てる事になる。どうせお芝居を楽 しむなら、悪人が居ていい人たちを苦しめて、めでたし、 めでたしで終わるものが多いが、後に残るものはない。私 は絵で言えば、美しいと言われるより絵の方から何かを語 りかけるものが好きだ。だから今回も、この先サラとジェ −ムズの人生は・・・子供は・・・人それぞれの回答があ る。奥の深い心に残る一日をお世話くださった方々にあり がとう。劇団の方たちにもう一度拍手を。 菜の花 60代女性 |