感想文
◎「日暮町風土記」は、リドリ−・スコットの「ブ
レ−ド・ランナ−」もしくはウオン・カ−ウァイの
「天使の涙」の二歩手前にいると思いました。コミ
ュニティ−の崩壊過程の「世界」を描写していると
いう点で、ウィリアム・ギブスンやブル−ス・スタ
−リングが観たら(この二人、SF作家です)、ビ
−トたけし(「JM」での演技はすさまじかったで
すね)を起用したサイバ−バンク(SFの1ジャン
ルです。人間関係のドライな世界でドラッグと銃と
ヤクザが転げ回る、とでも表現したらいいでしょう
か)。映画をティム・パ−トンあたりを監督にした
ら、「日暮の空は、空きチャンネルに合わせたTV
の色だった。」(ギブスンの「ニュ−ロマンサ−」
の冒頭のもじり)というモノロ−グから始まるかも
しれませんねえ。しかし・・・ここまでアクトホ−
ル全体が笑いに包まれたのは久しぶりでは?
ちきり 20代男性
◎指定された席は二階の一番奥。座ったとたん、遠
いなあ・・・。本来なら見上げる梁を見下ろしてい
る。芝居が始まると、そんな不満は何処へやらぐん
ぐん引き込まれる。 四国が舞台とは聞いていたが、
何処の話だろう。伊予の言葉、銅山やみかん畑が出
てくる。でも時に土佐弁風の言葉もある。 つくり
話だけど、わたしの心には少しの違和感もなくはい
ってくる。 久方ぶりに率直に楽しめた例会でした。
辻 60代女性
◎石野真子が可愛い”アパ−トの鍵貸します”達者
な加藤健一の”銀幕の向こうに”新派と新劇を合わ
せ持ったような”研師源六”国太郎が楽しみの”前
進座”美しくて見事な仕掛けの(ケチのつけようが
ない)”日本の面影”流石は永井愛。うまい!!!
”日暮町風土記”2001年の会員は大儲け(欠席
した方は残念でしたね)
2002年もいいお芝居が見られますように。
ナカニシ 50代女性
◎日暮町風土記・・・会場に入って先ず目に飛び込
んできたのは、日本古来の立派な柱に支えられた家
・・・重くのしかかるように。何ってうなりました。
また時代劇によく見る井戸らしきもの、素晴らしい
と思いました。まもなくの開演。高橋さん、渡辺さ
んグル−プの良き組合せ。刻とともに今日本から消
えようとしている良き物に対する思い、切々と舞台
より伝わってまいりました。ラストシ−ン、又胸を
じんとさせ心に沁みました。
長月 女性
◎今の日本なら、どこにでもありそうな問題。でも
ここまでほれこんで入れ込む渡辺さんの「堀江」さ
んはめったにいなさそう。
身近に感じたのは何故でしょうか。自分も、こん
なことに出くわした事があるからかもしれません。
もったいないけれど、生活する為に背に腹はかえ
られない。生きていくことは大変だと思いました。
そして古いものを残す事が、新しく作るよりもっと
大変で、本当は奇跡的なことかもしれないと知りま
した。
一度こわれたものは直すのに努力と金と時間がか
かります。守っていくのも同じなんですね。
残されたものに十分愛情を注いでいきたいと思い
ました。だって我家も同じ運命ですもの。
もみじ 40代女性
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◎渡辺美佐子、昔から大好きな女優さんで、しばら
くテレビにも出ないし長いこと見なかったので楽し
みにしていました。
生憎、空席待ちで心配なので早めに出かけました。
禍転じて福となるとやら・・・二列目中央の席にな
りセリフもよくきこえ皆さんの表情もまるで劇中人
物になったようにハラハラ、ドキドキ目前に見るこ
とが出来まして満足々々。 古いものに対する情感
へのつながり、ふれあいの中での好意以上のものも
感じさせて二時間四〇分。さすがと思いました。あ
りがとうございました。
来年の予告、顔ぶれを見て又楽しみにしています。
70代以上女性
◎暗いな!!思わず声に出たそれもそのはず、暗く
て当たり前、140年も続いた由緒ある貴重な建造
物だったのだ。その建物だが、実に見事に作られ、
思わず、実物か?と思った。その暗さに不思議とマ
ッチしていたカラフルなコスチュ−ム。
ベテランの渡辺さん、高橋さんの重厚な演技に、
さすがだ!と、感動した。最初は単調で暗くて、ど
うなる事かと心配したが、何時の間にやらハマッて
いった。セリフにもすぐなじめ、身近に感じ、共同
企画だけあるな!とうなずいていた。ラストシ−ン
で、胸につかえていた暗さもすっかりふきとび、ス
ッキリした。素敵なロマンをありがとうございまし
た。香川市民劇場に幸いあれ!
長月 60代女性
◎12月5日夜の部を見たのですが、どうしてもも
う一度見たいと思い、仕事を休んで、6日昼公演を
見ました。とにかく、ものすごい人で驚きました。
中には、遠くからわざわざ特急に乗って来たとか言
う人もいて、ほぼ満員でした。係りの方には、大変
お世話になりました。
ラストで戸が開いて町並みが見えた時、何故だか
わからないけれど、泣いてしまいました。「どこに
でもある話」のような気もするけど、激しく変化す
る今の時代を、みんな必死で生きているのだと思い
ました。やっぱりお芝居はいいですね。
ひばり 30代女性
◎それまでの騒ぎが何だったのか、終りに近づいて
来てわかる。じゃ壊すがいい、と、それまで何もし
ないで見ていた若者が突然、櫂など持ち出してきて
荒れだす。それを見て人々は何を思ったか、いっせ
いにその若者を阻止する。時代劇の大立まわりよろ
しく。本当は旨味の有りそうな物件を探しに来てい
たというよそ者の男までが、壊すなと言いはじめる。
もしかしたらこの家は残るかもしれないと思わせる
ラストシ−ンでした。熱いものがこみ上げて来るよ
うな、そんな思いを残しました。舞台には、これま
での劇ではみたことも無い立派な古風な家が出来て
いて、これをまた舞台がはねたら、解体するのかと、
波子さんに似たような心境になりました。
台詞が地方のそれも特定できない地方の言葉で面
白かったです。色々、経済効果を考えれば、家主の
奥さんのあと地を駐車場にしたい気持ちもわかるけ
ど、と、第三者的立場で、観客にも考えさせるよう
な、現代の問題提起でもありました。あの二人は又
この家で落ち合うのでしょうか?その時、波子さん
は腕によりをかけて、この家の再利用を考える事で
しょう。町並み保存にも一層力を発揮するでしょう。
暖かい気持ちで帰ることが出来まし
た。 松風 60代女性
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