感想文
◎この様に美しく楽しい幽霊様にお会いしたい、お
話をしたい、と思わずにおられないほど幽霊様は動
きもセリフも素晴らしかったです。夫に話しました
ら是非私にもと言っていました。
しかし、この世に未練が一杯ある私たちには幽霊
様が現れたとしても、お姿を見ることもお話をする
ことも叶わないでしょうね。
恨みの元を訪ねて行けば世界中の人に行き当たる。
もう諦めましたとの幽霊様に、一葉は小説で世の中
に取り憑いでやると宣言する。幽霊より凄い人が明
治の時代にも居たのだと改めて日本女性の逞しさを
感じました。しかし、明治時代の人は、戸主などに
成ると一家を支え、養い、体面を保つなど大変なこ
とでしたね。また女性は、女大学に代表されるよう
に何事にも慎ましく、世の中の常識?に従わなけれ
ばならないなんて、あの時代に生まれなくてよかっ
たと思いました。でも今でも少なからずその様な考
え方があるのですよね。
童たちのコ−ラスには少々トウのたった童も見受け
られましたが、全体に盆の16日の歌が流れ楽しく、
また思い出がこぼれて心が無くなる?の歌の悲しさ、
寂しさ身に沁みました。出演の皆様の演技とともに
音楽の素晴らしさにも敬服いたしました。最後の幽
霊様の勢ぞろい、あの世もよい所かな!なんて考え
ましたが寂しさが迫ってきました。
かつこ 60代女性
◎いつも香川市民劇場には、東京の演劇の匂いを感
じ、幸せを感じています。
有森也実さん、大塚道子さん、新橋耐子さんの実
物が見られて最高でした。
私は年齢が65歳で眼が悪く、座席がち列で後ろ
の方で、俳優の表情がよく見られませんでした。座
席に年齢を考慮していただけると有難いのですが。
11月の東京ヴォ−ドヴィルショ−も期待しており
ます。 長谷川 60代女性
◎20年ぶりに観劇しました。
井上ひさしらしい、楽しく又さまざまな人生が語
られていて、大変良かったです。久しぶりに心が洗
われるようでした。
又、ホ−ルの設備(音響など)が昔の市民会館に
比べずっと良かったです。これも楽しく観るために
は欠かせない要素だと思いました。
ツキスミ 50代女性
◎「お芝居を鑑賞した」満足感いっぱいの例会でし
た。いつも個人会員のため、規程により座席はグル
−プ席の後。出演者の顔の表情などは、全然わから
ずでした。が、今回は空席待ちにより”眼の表情”
まで手に取る様に、おもしろさの中にも、幽霊であ
りながらあでやかな舞台にうっとり。本当に素晴ら
しい例会でした。お世話下さっている皆様に感謝。
小川 50代女性
◎私と「頭痛肩こり樋口一葉」
時期は定かでないが、20年程前に新宿の紀伊国屋
ホ−ルで「頭痛肩こり樋口一葉」を見た。
この時初めて井上ひさし作品に出会った。樋口一
葉といえば、文学座の中心メンバ−が出演した映画
「にごりえ」に象徴されるように、暗くてうら淋し
いイメ−ジがある。事実、彼女の評伝や年譜を見て
も彼女の実生活はつらく淋しいものであったといえ
る。ところが「頭痛肩こり樋口一葉」は、唄あり幽
霊まで出てきて明るく、面白く楽しく描かれている。
私は「こんな新劇があるのか、こんな演出もある
のか」と大きなカルチャ−・ショックをこの時受け
た。
あの時の新鮮な驚きと感動を思い起こさせる今夜
の「頭痛肩こり樋口一葉」であった。
ただ、すぐうしろの二人連れが最初から最後まで
ブツブツ話すものだから、気なって見終わったらす
っかり頭痛肩こり状態になってしまっていた。
長月 70代以上女性
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◎明治を生きた作家一葉の女性として拓いた道の険
しさが偲ばれる。百数年という年月の重さを実感さ
せられました。
又生あるものは必ず死すという現実を、幽霊を通
してのユニ−クな対話に幽霊に対する今までのおど
おどしい思いが払拭され死を自然なものとして受け
とめられる様に思われました。
又カ−テンコ−ルに勢揃いした幽霊達は和やかで
とても印象的でした。
黄泉も又楽しきかなの観劇でした。
友心会 60代女性
◎かなり以前のことですが、初めて「頭痛肩こり樋
口一葉」のポスタ−を見た時に「をを、素晴らしい
ジョ−クだ!」と感服して地元タウン誌に投稿した
ことがあります。まさか、井上ひさしの「文豪シリ
−ズ」の一つだったとは・・・。
「無知」というのはつくづく恐ろしいものと痛感し
ました。
それにしても、井上ひさしさんはいい意味での「
言葉遊び」が上手い方ですねえ。テレビもやってく
んないかなあ、と思うこともありますけど「商売女
」とか「淫売」とかいう言葉は「放送禁止用語」な
のでしょうか?劇中では「明治」という時代的制約
のために用いざるをえなかっただけのはずなのに。
役者さんの中では大塚道子さんが良かったと思い
ます。いかにも「明治の女」っぽい人物を好演して
いました。 ちきり 30代男性
◎星がきらめき、蛍が飛び交い笹提灯がゆれる、そ
ばの字幕は明治と番地。これが一葉の頭痛肩こりの
タイトルと何のつながりがあるのだろうか、と思っ
ているうちに「ぼんぼん盆の16日に」の幽霊賛歌
が流れ、わらべ達の踊りが通り過ぎる。そのうち、
私の頭より堅苦しい一葉の文句が何時の間にか消え、
心地よい気分になっていた・・・。
例会の前日、55年前45円で手にした鑑賞本「
たけくらべ」を口読みして少しでも雰囲気に近づけ
たいと構えていたがこれは徒労、逆に頭痛肩こり薬
になろうとは思ってもみなかっただけに、その嬉し
さは、今も忘れることがない。
井上ひさしさんの作品に有難うございますと申し上
げたい。 さおり 70代以上男性
◎「頭痛肩こり樋口一葉」を、私はわが市民劇場第
201回鑑賞会でみた。こえは四演らしいが、「ま
くあい」253号に感想文をしるして、私はこうか
いている。「ちみつな台本なので、たしかめて聴き
たいし、見ることと聴くことを一致させるために、
小さな小屋でみたい」とし、経済性と芝居とが背反
していると難じている。このたびの公演は、まこと
に歌舞団めいて大がかりアンサンブルであり、15
年前の批評はあてはまらないと思ったし、私には、
全く別の芝居にさえ思われた。
幽界と明界との自由な交流、夏子にしか見えない
花蛍。そこに閉息状態の現代日本への項門の一針、
そして井上ひさしの夏子の姿をかりた語り口。芝居
でしか表現できないものが諸所にみられた。現世に
いるわれわれは重く歩くしかないが、幽界の人たち
と友誼をむすべば足どりも軽いというものだ。
なお、今回の公演で芝居もさることながら音楽が
格段によいと感じた。
とおやま 70代以上男性
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