香川市民劇場例会感想文集

2003年7月例会 はだしのゲン

感想文

◎広島にいた頃、原爆を体験された方々と出会う機

会にめぐまれた。もちろん「かわいそう」などと思

ったことは一度もない。今思い浮かぶのは、その方

々のたくましい行動力と、やさしい笑顔と、何とも

言えない高貴な品格である。

 何年かぶりに8月6日8時15分、広島の地を訪

れてみようと思う。そこで何を感じるかわからない

けれど、とにかく行ってみよう。

「はだしのゲン」をどこかでふと目にする方、どう

か肩の力をぬいてこのお芝居を観て下さい。一人で

も多くの方がこのお芝居を観れたらいいなあと思っ

ています。       ひばり 30代女性



◎戦争の時代を生きてきた者にとっては、『ゲン』

の話もまた悲しいものでした。

 一瞬にして血の海と化し、地獄と化す原爆の恐ろ

しさを、おそらく一生かけても語り尽くせないもの

ではなかったかと思います。「木の葉のように」焼

かれた人々のことを、今生きている私達は忘れては

ならないと思いました。なのにある方は、「原爆の

ことは仕方のないことだった」と、のたまったとい

う。なんと言うことを!

 ところで私は、二箇所、少し気になる場面があり

ましたのでどうしてか問いたいと思います。一つは、

お父さんが、子供達の前で反戦的な言葉を口にした

ことです。あの時代がどんな時代であったかを知っ

ているものにとっては、あまりにも安易に口走って

いたと思います。お父さんのせっかくの反戦思想が

薄っぺらに感じました。今一つは、ご自分も被爆者

でありながら、子供にハゲといってからかう場面で

す。ヒバク者同士ですから、励まし合うにしてもも

う一工夫が必要だと思いました。

 ナレ−ションは良かったです。特に歌に乗せて悲

しみを告発する場面は感動的でした。また二人の朝

鮮の人が、戦争は終った。「オレ達は祖国へ帰ろう

」と言うセリフにはゾクッとしました。どうぞ懐か

しい祖国へお帰りになってくださいと、深々と頭を

下げたい思いがしました。

 この世の中で戦争ほど野蛮なものはないと、私は

思います。         松風 60代女性



◎ミュ−ジカル「はだしのゲン」は最初から最後ま

で舞台に釘づけされた、またたくまの時間でした。

 ゲンの明るさ、優しさ、たくましさ、そしてどん

な状況においても人への思いやりと支えあう心を見

失わず生きる、生き抜く心の強さは、いつの時代に

もそうありたいと思いました。そして沢山の人たち

の犠牲の中で今がある事、それを心に受けとめてい

たいと思いました。有難うございました。

             美茄子 50代女性



◎今回の「はだしのゲン」、幕が開いて始まるまで、

内容を知りませんでした。

 それでわかると、私共の成長と共にある時代のこ

と。始からハンカチで目を押さえるばかり。終戦で

朝鮮引き揚げの私には、あちらの人達の心理も少し

はわかり又内地での原爆の悲惨さ、沖縄でのこと、

命を亡くされた方たちの人数を聞くと改めて恐ろし

い思いがいたします。みんな民間人なのに、恐ろし

い時代を通ってきたものと今更思います。時代がす

っかり変わり忘れてしまっていたことが走馬燈の様

に頭の中かけめぐったお芝居でした。

 平和であることに感謝しなければ・・・と思いま

すね。有難うございました。

         ビジョ会 70代以上女性



◎2年間市民劇場を続けてきて今回初めて感想を書

かねば、思いました。

 このお芝居の意味するところをもっと広く多くの

人に知って欲しいと思ったからです。少々平和ボケ

している私には、涙と共にガツンとゲンコツをくら

った感じです。目を覚ませ!と言われているような

・・・

 ワイドショ−でくり返される北朝鮮に関するビデ

オは、だんだん「北朝鮮はこわい国だ、やっつけて

おこう」と思わせるような気がしています。

 戦争を避ける方法はいくらでもあるはず。本当に

戦争をしたいのは誰?もっともっと歴史に学ばねば!

そしてこんな私にできることは何?

           果汁100% 50代女性



◎眠らせなかった舞台でした。鳥肌がたちました。

 この舞台を観る前に外で県会議員の渡辺さと子さ

んから「さと子通信」41号をもらって読むと『あ

ぶない有事法制』が特集になっていました。今まさ

に、日本は昭和20年8月6日の広島になろうとし

ています。アメリカ対中国の戦いになろうとしてい

る世の中「ほいじゃけえどうぞこころして歩いてい

ってつかアさいや・・のう・・・」が心にどかんと

響きました。皆さん世の中どうなるか考えて行動し

ませんか?ゲンのようにまっすぐに強い心をもって

生き抜かなくちゃー        40代女性



◎「はだしのゲン」は、演出も良くて大変感動しま

した。有難うございました。

 小学生の頃(埼玉)市民会館でどこかの劇団が主

催したのを観た事があります。又、何冊かのマンガ

で読んだ事もあり、スト−リ−は知っていました。

でもいい作品は、いつ観てもいいもので、今回は麦

を人が演じたり、勇気づけられる場面、コミカルな

場面ととんでいて、とても素晴らしかったです。こ

の作品なら是非小中学生でも分り易いと思います。

もっとこういう作品を観るべきと思っています。

次回を又楽しみにしています。

   ダンシング・スピリット 40代女性



◎はだしのゲンを見ました。すばらしい人がこの世

の中にたくさんいることがわかり、私のちっちゃな

人生くよくよすることないと思い、生き方かえよう

と思いました。ありがとう。

           オ−ロラ 50代女性




◎私は被爆二世です。両親が広島で原爆にあい、そ

の時の様子はずーと聞かされて育ったので最初の場

面は目を覆いたくなり見れませんでした。

 私達兄弟は年一回、二世の為の検査をしておりま

す。今の所、母、兄弟3人とも元気です。また、折

り鶴の塔の佐々木貞子さんは、私の中学時代の先輩

でしたので、本当に罪のない人が犠牲になるのは許

せません!

 そんな中でゲンは、やさしくて、力強く生きてい

る姿。お父さん、お母さんがそんなゲンを育てたん

でしょうね。特に、あったかい太陽のようなお母さ

ん。私も娘息子がいますが、これからの未来を築く

子供達に愛情あふれる親でありたいです。

            六条町 50代女性



◎私の若い友人で、中学教師だったK君は、中沢の

「はだしのゲン」およびブックレットを生徒全員に

読ませたり、自ら朗読したりしながら、原爆の現実

を若い人に実感させ、感想を書かせて平和を考える

日々を10年以上かけてすごし断えることはなかっ

た。私は生徒たちの文章をいつも読ませてもらい、

K君の努力と中沢の作品の見事さ、それに生徒たち

の健気な思いに未来を信じさせていただいたから、

今回の上演に期待を持った。結果は期待通りで、ゲ

ンとゲンの家族、周囲の人物、すべて好演であり、

演出も工夫と配慮に充ち、さすがであった。投下時

の床からの火の燃える状況は迫真性があり感銘した。

後半がいささか説明調であり、ミュ−ジカルとはい

え、もう少し、つきはなして悲劇の悲劇たるゆけん、

怒りといきどおりをのこしたかったと思うのは欲目

であろうか。  バ−コット 70代以上男性



◎終演後のあと片付けを初めてお手伝いをしました。

ほんとにたくさんの道具を使って裏方さんの力に支

えられて、芝居が成り立っているんだと思い知らさ

れました。芝居も主題が明確でわかりやすく良かっ

たです。最後は涙、涙でした。

           ツキスミ 50代女性



◎すべて、とても良かったです。感動しました。

ミュ−ジカルの良さが解りました。

                 50代女性



◎毎年夏が来ると、広島、長崎の原爆の日を思い出

しますが、ただその記憶が年々薄れていくのは事実

です。

 しかし、この「はだしのゲン」は少年の体験を通

して戦争の恐ろしさ、空しさを語っていますが、こ

れは今後、日本人が、いや人類が考えるべき大きな

問題です。今年は目を覚まされた思いです。

 ステ−ジ上では原爆を照明シルエットによって表

現しましたが、十分あの悲惨さを表現できたと思い

ます。来年の夏も、このような日本人の思考の原点

に戻るべき作品を上演されることを希望します。

           オ−ロラ 50代女性



◎縁があり長男の嫁の実家が長崎で昨年当地をゆっ

くりと観光した折、如意堂に心を引かれ、長井たか

し著の「わが子を残して」を拝読したりし、被爆者

の苦い体験談を耳にするたび「ピカドン」の恐ろし

さを度重なるごとに身に知らされました。又今回の

演出、音楽、演技等みごとでした。

 床より炎の上がる様子又ゲン進次の率直な態度に

惜しみないカ−テンコ−ル。涙をふきながら後でわ

が手を見ると真っ赤になっていました。

 全国いや外国へ向かって平和の尊さをアピ−ルし

て下さい。ありがとうございました。

            白百合 50代女性



◎ミュ−ジカルはだしのゲンの成功のポイントはと

問われたら迷わず舞台と答えるだろう。

 私は初めから舞台の前傾フロアに注目していた。

演出の木島さんは、本当は総合建築プランナーでは

ないかと思う。音響、照明効果に加え意図的に演技

者に勾配というハンディを与え、メンバ−の求心力

を高めていく手段がみごとだったからである。勾配

は三度強であろうか。

 下駄履きの妙、美しいマイム、裸足のゲン達の転

がりなど立体性をもたせリアルな動きを助長する一

方、観やすい舞台ともなっていた。「原爆許すまじ

」の被災地ヒロシマ、フィナ−レでは鎮魂歌に送ら

れつつ海に向って静かに流れいく精霊に、私は思わ

ず手を合わせて念仏していた。

          さおり 70代以上女性



◎三度の感動を力に

 京都、高松、徳島と見る度に魂が揺さぶられ、内

なる力が沸きあがってくるのが感じられた『はだし

のゲン』でした。

 小説には、行間を読むといういい言葉があります。

演劇にも役者の台詞や所作、装置や効果を越えて、

内からつきあげてくる衝動のようなものを感じるこ

とができます。原爆の悲惨な事実が、うわべの反戦

劇でなくもっとその奥に流れている「人間的なもの

」として心に響いてくるのです。

 カギカッコつきの平和な時代に生きている僕に、

人間としてどう生きていくかを問いかけ、戦争と核

兵器を否定し、平和を希求して生きることを、あら

ためて決意させるのです。

 例会後、鑑賞会の仲間と感想を語り合いました。

カ−テンコ−ルの在り方から、演劇と政治へと話は

拡がり、意見の行き違いもありましたが、言葉の不

足や誤用を補い合いながら「ゲン」のように生きた

いと思うのです。

 盲目的に自分の考えを相手に迎合させることなく、

ひとつ意に添わぬものがあるからといって相手の全

てを否定することなく、考え方は理解できなくても、

生き方を理解しようと思うのです。

 徳島県、吉野川沿いの小さな町、山川。200人

程で観た三度目の「ゲン」は、特に印象的でした。

搬入も不便な、キャパ480の多目的ホ−ルでした

が徳島は勿論、鳴門からの参加もあり小ホ−ルなら

ではの濃密な緊張感が漂い、ゲンたちの歌声と、す

すり泣く音に包まれたのです。

 踏まれても、踏まれても、明日に向かって生きよ

う。芸術は生きることなのですから。

            菜の花 40代男性