香川市民劇場例会感想文集

2006年9月例会 劇団民藝公演 明石原人
感想文
◎香川市民劇場50周年記念パ−ティで日色さん、
南風さん他、役者の皆さんにお会いして「明石原人
」を見たいという気持ちが、ずっと高まっていまし
た。
 「正しいことを正しいと言えること」は、当たり
前に見えて、決して当たり前でないこと、「偉い」
と言われる人よりも、日常をいっしょうけんめい生
きている人の方が、ずっとすばらしいことを実感し
ました。
 折りしも、東京で国旗、国歌に対して、「正しい
こと」を主張していた先生方に対する処分に対して、
違憲判決が出たこと。このお芝居と重なり、ひとす
じの光に見えました。  ひばり 40代女性

◎正しいことを正しいと言える世の中に
烈女というのが相応しい素晴らしい女性の物語に感
動しました。あの時代に父無し子を産もうと決心す
ることのできた教師はそうざらにはいなかったこと
でしょう。世間体のためとはいえ教え子と結婚する
なんて感動ものでしたね。多分信夫に輝くダイヤモ
ンドの原石を見たのでしょうね。結婚後も生活を支
え夫の研究を支えて来た強い女性、正しいことを正
しいと言えるようになると信じて世間と闘ってきた
人の強い信念は到底凡人が及ぶべくもありません。
それゆえに見る人に圧倒的な迫力で迫ってきました。
今少しキナ臭い世の中になるように感じていますが
これが警鐘となってくれるかもと期待しました。
 それにしても役者さんて凄いものですね。青年か
ら老人までを演じて違和感を感じさせないのですか
ら。街の研究者が学者になるのに従い尊大になる過
程が実に上手く表現されていました。お偉いさん!
心に覚えがあるのではないでしょうか。人の世話を
焼き、いささかお節介な隠居のお婆さん上手かった
ですね。あんなお婆さんに私もなりたい。
 学問というブランドは何時の世にもあるのですね。
とくに戦前の教育は先生のおっしゃることはすべて
正しかったのですから、松宮さんの苦悩も分かりま
す。それだけに正しいことを正しいと、いつでも言
える世の中を作り上げたいものですね。
 装置の簡素にして見応えあることに担当者の苦心
を感じました。たった一つの舞台装置で発掘現場か
ら家庭まですべてを表現させるのですから。余談で
すが荷揚げが少しでも楽になったでしょうか。
 家庭においても上品な言葉遣い、言葉の乱れが話
題になる昨今皆で見習いたいものですね。
                60代女性

◎鑑賞者のマナ−の悪さが大変目につきました。
@ 携帯電話のベルが2度鳴りました。(香川県の
 マナ−の悪さが非常に恥ずかしかったです)携帯
 を鳴らした方は即刻退場というペナルティを課す
 べきだと思います。
A 開演前、休憩中の座席での飲食が目立ちます。
 (飲食はロビ−に限定すべきだと思います)
B 開演中のアメを探す音(ガシャガシャ)が大変
 耳ざわりでした。 ヤマちゃん 50代男性

◎在野の考古学者の発見を認めない学会の権威主
義、皇国史観一色に染まる時代背景など、今の時
代にも無縁とは言えない多くの示唆を与える重い
テ−マ。どちらかというと地味なお芝居でしたが、
私はサブタイトルの通り「ある夫婦の物語」とし
て楽しみました。
 夫が妻の教え子という一風変わった夫婦の関係
を通して、二人がそれぞれの仕事に全力で取り組
み、お互いを尊敬しあい、慈しみあって長い人生
を歩む姿を描く物語。
 慈しみあう場面だけでなく、妻役の小柄な日色
さんが本気で夫に向かっていく夫婦ゲンカの場面
でも、いかに彼女が夫を、そして、彼の仕事を大
切に思っているかが伝わってきました。「夫婦ゲ
ンカは犬も食わない」とは言うけれど、お互い言
いたいことを我慢して黙っていては分かり合えま
せんから、あんな真剣勝負のケンカをすることも、
時には大切なんですよね。
 地味なお芝居の中で、南風さん演ずるおばあち
ゃんのキャラクタ−がなんとも楽しかったですね。
 今回、初めてお当番で、「花束贈呈」のお役を
させていただきました。「差し上げる相手の方の
目をしっかり見るんですよ」とアドバイスされて、
信夫役の千葉さんの目をじっと見つめて握手!ド
キドキ、ワクワクの初体験でした。
          果汁100% 50代女性

◎開演前のザワザワ、どうにかならんか?
役者さんはスタンバイしてると思う。
舞台裏で高松の劇場を評価されているそう。
明石原人とても良かった。
              ? 60代女性
◎遠い昔の話ではない
 明石原人―ある夫婦の物語―とあるように、この
芝居は直良夫婦の愛の物語が中核となっている。
 人間はその生きた時代に否応なく左右される。直
良信夫についていえば、現在でもそうだが学歴が重
要された時代。そしてその上研究テ−マが日本の原
始時代を対象とするため直接天皇のル−ツ(神国日
本、天皇は神の子)に抵触することであった。
 芝居の中で、こうした問題が具体的な「日常の言
葉」で語られることで、より生々しく感じられた。
これは何も戦時中の話ではない。現に今、中学校の
歴史の教科書(「新しい歴史教科書」扶桑社)を「
採択」させようと強制的と思えるほどの圧力をかけ
てきている。
 この教科書は原始、古代史で異常なまでのスペ−
スをさいて「神話は史実」といわんばかりに神話を
登場させている。
「明石原人」は遠い昔の話ではない。私はこんなこ
とを思いながら芝居を見た。
 きちんとまとまり過ぎているほど、まとまった芝
居であった。     長月 70代以上男性