感想文
◎何時の世でも差別はあるのですね〜
イイ本(脚本)といい役者が揃って楽しい時間を過
ごさせて貰いました。人形方の遺う人形が舞台回し
に使われ迫力がありましたね。
アッと言わされるほどビックリしました。浄瑠璃の
台詞もよく分かってすばらしかったですね〜。蝦夷
地での苦難を示唆する最後の場面など人形ならでは
と感じさせられました。浜名さん一途な思いをぶっ
つけるあたり上手いですね〜。
梅雀さん出てくるだけでぶたいがしまりましたね〜。
藤川さんの軽妙な演技に、あの時代の移り変わりを
感じることなく、お気楽に生き抜いてゆく軽妙さが
十分に出ていました。
変わり身の早い志津をはじめ加納家の気位の高さ
はどこから来たのでしょうか。それに引き換え津田
家の卑屈さ今の世に生まれた者としては少し分かり
にくくないでしょうか。
白足袋者と浅葱足袋を履くものとの差別感が良く
表せていました。時代は変わってもいつの世にもあ
るものですね。そのために同じレベルになりたいと
画策する苦悩も分かりますが、帰属する名前にそれ
程固執するものかと少し気になりました。
脇町で稲田家家老宅のそばで暮らしたことがある
者としてお登勢は身近な正直者でしたし、直参と外
様?武士との確執は話に聞いていたので今更の如く
身に沁みました。
時代が時代ですから武士が威張っていましたが、
今の世にも通じるものがありましたね〜。最後まで
自分が高みにいてお登勢のためにそこに降りてゆく
なんて?なんと思い上がった武士の台詞かと聞きな
がら、今でもこんな人がいますね〜と。
今の政治家には最底辺で暮らしている人の気持ち
は分からないだろうな。生活保護を受ける程度の収
入で暮らしてみなよと別の感慨を覚えましたよ。
? 60代女性
◎幕が降りる。隣席の会員達の声がはずむ、エッ
はや済んだの!一ベツして座席を立ち去る面々に
は私も含めて満足感に溢れていた。前進座は名の
如く常に前進させているなあと強く印象付けた「
お登勢」だった。
歌舞伎調セリフは阿波方言をうまく融合させ綾
なす言葉で画く明治維新前夜の苦悩と争いの真っ
只中、ジェ−ムス三木改名?ジャ−ムス三木(
まくあい三ペ−ジ)の(浄瑠璃お登勢)が度々登
場し格調ある舞台に仕上げており流暢な詩調の義
太夫には心がひ魅きつけられた。更にこの中には
確かな愛情感と使命感が詰まっており、ややもす
ると厄介扱いして来た義太夫節を改めて認識した
ことが大きな収穫だった。猛々しい立ち回りもあ
ったが短筒の効力は抜群。
リ−ダ−の中村梅雀さんの存在は心強く、紛れも
無く黄金の輝きを放ち、全キャストを奮い立たせ
るに余りある津田貢の演技は実に頼もしかった。
今夜は最高! 長月 70代以上男性
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◎人形はまさに形代(かたしろ)
船山馨の長編小説を二幕の芝居に凝縮して見事に仕
上げている。
1.芝居の進行役は浄瑠璃の人形。実にうまい脚本
だと感心させられた。
そにしても人形をじっと見ていると、生身の人
間よりもずっと人間らしく見えるのが不思議で
ある。それは無駄が無く簡潔な動作だから見る
側が、そこに感情を入れてみる余地があるから
なのだろうか。
1.お登勢をもっと中心にして芝居を展開させない
と、演目「お登勢」にはならないのではないか
と思った。
1.お登勢が津田貢をなぜ慕うようになったのか、
そのなれそめが芝居にはなかった。(原作には
ていねいに書かれている)このことを書くこと
は、この芝居の大きなポイントだと思うのだが。
1.お登勢は、津田貢はもとより、周りの男たちの
心を射止めるには、いまいち魅力に欠けると思
った。こう思うのは私一人ではないのではない
か。ただしこれは演出の問題が大きいと思う。
1.終わりにもう一言。
原作の中の津田貢は若くてイケメン男を想像さ
せる。私はミスキャストだと思う。
1.前進座だからこそ、妥当性のある配役が望まれ
る。
前進座の芝居は、いつ見ても分かり易くて面白く、
その上、きちんとした芯のある芝居である。私は「
屈原」以来のファンである。
長月 70代以上男性
◎お登勢の舞台。率直でさわやかな演出と人形浄
瑠璃によるテ−マの象徴的諧調に賛辞をおくりた
い。さいきんの芝居には、ポストモダン風の、作
者のみの一人よがりのものもあって、創意には同
感もあるのだが、出来そのものには首肯できない
ものが多い中で、これはじつに好感が持てました。
但し、芝居そのものではないのですが、舞台転
換で重い幕が降りその幕の前でレスタティ−ヴォ
よろしく人形浄瑠璃による真剣な演舞とセリフの
流れる中、幕の向うで大道具係りが「ストップ」
と大声を上げたのはいけない。演技者のみが芝居
をしているのではない。
そのだ 70代以上男性
◎「お登勢」についても、前進座についても、実
は全く知りませんでした。なぜか、ラストで「お
登勢 負けるな くじけるな」を聞くと涙が止ま
らず、どうしてももう一度見たいと思いました。
市民劇場は、同じ芝居を何回も何回も見ることが
出来るのが、メリットだと思うのですが、どうし
ても翌日の昼公演は仕事で見ることが出来ません
でした。徳島か鳴門で、ぜひ、もう一度見たいと
思っています。
また、今回初めての荷おろしをお手伝いさせて
いただきました。たくさんの方がいらしていて、
市民劇場は、ひとりひとりの「手づくり」なのだ
と改めて実感しました。そして、仕事や介護で「
忙しいからこそ、お芝居って必要なのよ」のひと
言に、とっても励まされました。
ひばり 40代女性
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