感想文
◎我に創氏改名に抗する意地ありや
私は台湾で生まれ育ちも戦後引き揚げ喜寿を迎
えた。
台湾では、「創氏改名」でなく、「改性名」と
いう話で強制でもないが比較的容易に変更してい
たようであった。
そのせいか同級生でも改姓していない者も多々有
った。長じて歴史を学ぶと朝鮮においては民族の
誇りも有ってかなりの抵抗があったことを知った
が、この演劇におけるような話までは知らなかっ
た。植民地政策の違いや民族の考え方の違いや先
祖からの血脈に対する思いが異なることにもよる
のだろう。
朝鮮民族の先祖に対する誇りアイデンティティイ
それらの強烈な思いを知って打ちのめされた。も
っともこれは知識層や富裕層の話で一般の庶民に
はそこまでの気概があったとは思えない。
私だったらどうしただろうか、この主人公のよ
うな家系図も持ち合わせていないし、権力に対抗
する気概もないし簡単に創氏改名に応じたことだ
ろうと観劇しながら感じた。
ソルさん(青木氏)の素晴らしい演技、特に役
所に届けることを決心した後の悲痛な叫びの歌に
は涙を禁じえなかった。
佐藤さんの最後の権力に対して爆発するまで抑
えた演技が実に素晴しかった。転換場面に登場す
る3人の動きで局面の進行がよくわかるしその後
の展開にスム−スに入っていくことができた。
民族が他民族を支配する今もあちらこちらで見
聞きするが、このような悲劇が起こらず平和な世
界を実現できることを期待しつつ見終わった。
? 70代以上男性
◎重いテ−マでしたが幕間の明るく可愛い踊りに
心が弾み、その度に気持ちを和ませながらの観劇
でした。日本人に生まれてこれだけ不幸な過去を
避けて通るわけにはいかんと・・・。これらの不
幸な時代を超えて今、私たちは平和に生きている
ということを改めて認識しなければとの強い思い
!本当に市民劇場ならではの素晴らしい芝居だっ
たと思います。有難うございました。
たかん 女性
◎加害と被害の狭間
植民地を支配するものと支配される者の関係を
ズバリ表現した劇だった。それだけに、時を隔て
た現在にも通じる重いテ−マを扱う劇としてやや
もすれば暗くなりがちだが、軽いユ−モアを交え
ながら淡々と話がすすめられたのが印象的だった。
それも演出と演技者の定評ある手練によるものと
思われた。 そてつ 60代男性
◎とても重い内容の舞台でした。秀吉の朝鮮侵略、
戦前の朝鮮の植民地化等は、知ってはいましたが、
それが支配された民族にとっては、何百年も忘れ
ることのできない、どれほど残酷なことだったの
か。
族譜について語る娘の全身から絞り出すような
語りに、その心の痛み、苦しみがひしひしと伝わ
ってきました。
語りがこれだけ訴える力があるのかと、あらた
めて演劇の素晴らしさを感じました。 青空
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◎「強制ではないが、全員自発的に名前を変えさ
せるのだ」。これは、何十年も前のことではあり
ながら、日の丸、君が代にも通じる現在の問題で
ある。権力者は、必ず「強制はしない」と言うが、
本当に強制しないのなら、そもそも制度を作るは
ずがない。また「愛国心の高揚」が、いかに「反
日分子」を生み出していくかも、とても分かりや
すかった。
市民劇場の将来の会員を増やすためにも、この
ようなすばらしいお芝居は、中高生には無料で見
せてもいいのではないでしょうか。制服着用、引
率など、条件は適切に決める必要はあると思いま
すが、ぜひ、2階席を若い人に開放して、演劇を
見る人を育てていくことを提案します。
ひばり 40代女性
◎人はそれぞれ物差しを持っていて、その長さも
形も違う。自分の考えを押し付けることにより摩
擦が生じる。族譜を見ながらそれを感じずにいら
れなかった。
例えば自分が良かれと思うことでも、相手から
すれば大きなお世話になる可能性もたぶんにある。
この物語は太平洋戦争へ突入する間際の約70
年前の時代の人々を描いた話だが私は今もこの国
には同じことを感じずにはいられない。
「美しい」「汚い」「奇麗」「醜い」世の中の価
値観というものは沢山あるはずだ。しかし、いま
「善か悪か」「白か黒か」の二極になっていない
か。
人とは清廉潔白でなくてはならない。そうでな
い人は存在価値すら認められないどころか周りか
ら袋たたきにあっていることをよく目にしている
のは私だけだろうか。そういう人に対して迷惑だ
という人の意見もあるだろう。
それは健全化のために、「○○が傷つく」とい
う安易なセンチメンタリズムによる自己正当化に
なってはいないのか。安寧の要塞は堅牢になり、
外の世界を憎むようになる。
法令順守も大事だがこの最近の日本は社会の寛
容さが無くなってきているように感じずにはいら
れない。 ビックア−ト 30代男性
◎族譜?あまり耳にした事がない。興味深く観劇
しました。呼び方が違えど日本にも家系図はある。
「長いものには巻かれろ」もありますが、植民地
支配とは悪い部分がすべて出る。これが戦争に勝
った、うぬぼれ、増長、谷六郎の名前はかすかに
記憶に残りました。 扇会 60代女性
◎過去のこととはいえ、日本人として重い課題を
突き付けられた思い。
お父さん役の青木力弥は声がいいし、歌はうま
いし、いい役者でした。 RNCX 70代男性
◎重いテ−マでした。でも日本人として知るべき
テ−マです。私の好きな朝鮮の舞踊もみれて、役
者さんはすばらしい。朝鮮は、近くて親しい国で
す。 だいこんの花 60代女性
◎役者さんの演技には感動しました。衣装も非常
によかったと思います。
劇の内容は、事実その通りですが、あまりにも
日本人の悪態が強調されていて、少しは良い面も
劇に取り入れた方が観劇後の気持ちが変わったの
では?と思った。 お話しの部屋
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