私の一番すきすきな俳優さん、それがケビン・ベーコン様。 　彼と出逢ったのは10ン年前…←画面切り替わって想い出モードに…
特別に映画が好きというわけではなかったまだウブい私が、母からお小遣いをもらって友達数人で観に行った映画が『フットルース』('84年)。
そして映画館から出てきた時には全員そろって「ケビン・ベーコンかっこいいねえ〜（ためいき）」のラブラブモードになっていた。今でいうと『タイタニック』('97年)を観に行ってレオ様〜！（はあと）になったというところだね。


　　　　映画そのものは、イナカの高校に転校してきた都会っ子ケビンが「みんな立ち上がろうぜ！」ってな具合にダサい田舎のにいちゃんねえちゃんを煽ってダンスを教える、と、こんなふうに言うと身も蓋もないけど、まあそういうサントラ重視のあんまり内容のない青春映画だ。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』('85年)のマイケル・Ｊ・フォックスみたいに、当時24歳のケビンはちょっとトウが立った高校生で、今見るとやってる踊りもダッサダサだし、ノリノリに踊るケビンの腰に下げたウォークマンが弁当箱みたいにデカいし、けっこう赤面ものなんだけど、見た時は惚れたね。夢中になっちゃったね。


　 　　こうして私の映画ファン人生はケビーン！からスタートしたんであったが、当時「スクリーン」「ロードショー」のアイドルスターはマット・ディロンとダイアン・レイン。ケビンのような正当派からちと外れたサル顔兄ちゃんアイドルははなかなか珍しかった。
相手がマット・ディロンじゃ勝ち目はないよな…と、若気の至りでアイドルケビンに惚れていた私でさえ、このおにいちゃんが演技派俳優として後々まで残っていくなんて夢にも思っていなかったのだ。ごめん、ケビン。


　　　　がしかし、ケビン・ベーコンは消えなかった。大作に出演することはなく、主演といえばあんまり話題にならない青春映画、80年代後半のケビンはいわゆる「低迷期」だったんだと思う。でもケビンは着々と映画に出続けた。売れてなくても、出演映画の新作ビデオが観られるだけで私は嬉しかった。
気付くとケビンは大作でのポイントを抑えたシブい脇役にも着々と起用され、90年代に入ってからは悪人も善人もオカマも宇宙飛行士も囚人も何でもやっちゃうクセ者俳優としてかなりの名を馳せるようになってきていた。
　数年前に話題になった「ケビン・ベーコンゲーム」。大抵の俳優さんは出演映画の共演者をたどっていくとケビン・べーコンに行き着けるというものだ。ケビンの名前のついたゲームがあるなんてうふふ…って、うっとりしてる場合じゃないが、こんなゲームができるくらいだから、どのくらいケビン・ベーコンがあちこちの映画に出ているかわかるというものだ。どうだえっへん←何いばってる

　　　『アニマルハウス』('78年)のチョイ役からスタートして着々とキャリアを積んできたケビン。『激流』（'95年）『告発』('96年)『アポロ１３』（'96年）、このあたりの映画でケビンの演技派としての地位は不動になったようだ。代表作もこのへんの作品ということになるのかな？
　確かにこのあたりの作品のケビンはすごい。『告発』の時は「ほんとにこういう人なのか？」と本気で思いかけたし、『スリーパーズ』('96年)のレンフロ君たちをいじめるワルワル看守の時なんかは、「ふんぬう〜ケビンこのやろう〜！成敗してくれるわ！」とファンのあたしも思わずエキサイトしちゃうくらい悪役演技うまかったしね。


　　　　でもでも、実を言うと、ケビンは私にとっては未だにアイドルなので、彼の出演作に限って、私は「ケビン・ベーコンを見る映画」が好きだったりするのだ。
だから、クセ者俳優として知られるようになった今でも、ケビンが『ピクチャー・パーフェクト』('97年)なんかのモテモテおにいちゃん役をやってくれるのが嬉しい。これからも他愛のないラブコメにも変わらず出演してほしいと思っているぞ。
ちょっと最近顔の肉が落ちてドクロ入ってきているケビン、お歌もヘタだけど、でもでもやっぱり大好きよ。その鼻の穴から異次元空間に吸い込まれてもいいわ♪