その2 ジャニーン・ガラファロ JANEANE GALLOFALO

 
      彼女のことは去年まで全然知らなかったのだ。WOWOWで放映した『バイバイ・ラブ』、私はマシュー・モディン目当てに観たんだけどそれに出ていたのさ。
ランディ・クエイドのブラインド・デートのお相手にやってきたのがジャニーンで、レストランで料理を選ぶのにものすごい時間をかけ、見かねたランディが「僕が選んであげようか?…」と言うのだが彼女はものすごい剣幕で
「ノ〜ッ!!」と大声を張り上げる。
いったい彼女は誰?誰?と、私たち夫婦は「ノーの彼女」に夢中になっちまったのだった。


      暫くして、『リアリティ・バイツ』('94年)に彼女を発見。主役はピカピカ美女のウィノナ・ライダーガタカ・イーサン・ホークの、いわゆるジェネレーションX映画なんだけど、かわいいだけで、観ていると「何ひとりでうだうだ言ってるの?」とツッコミを入れたくなるウィノナに対して、友達のジャニーンはちゃんと仕事も持ってしっかりしているのよねえ。
そして今年のイチオシコメディ映画、『ロミーとミッシェルの場合』にもジャニーン発見!ハイスクールの短い休み時間に隠れてタバコを吸っていた彼女は、社会に出てからはやく燃えるタバコを発明して大成功する、クラスの鼻つまみもの。
どうやら彼女は主人公の友達役、そして強烈なキャラクターと毒舌が売りの女優さんらしい。他にもロージー・オドネルがこのタイプの女優さんだけど、ジャニーンはもうちょっと強烈だな。

    ところが、"主人公の友達役"女優だと思っていた彼女が主役の、しかもロマンチック・コメディの映画があったんだあ〜。
その映画は『好きと言えなくて』('96年)。
ラジオのペット番組のパーソナリティーをやっているジャニーンは容姿コンプレックスで、好きな人に自分の友達を自分だと言って紹介してしまう。その友達がユマ・サーマン。でもユマのほうも彼を好きになっちゃって…という映画なんだけど、この映画のジャニーンがかわいい!彼女は知性もあって性格もよくて、でも容姿に自信がなくて自分の気持ちをストレートに出せなくてというキャラクターで、映画は少女マンガ路線のわかりやすいお話なんだけど、でもこれにやられちゃうんだな。
加えて友達役のユマがまた、知性はないが性格のいい子なのだ。全然、憎めない。

    WOWOWでこの映画の放映があった後、「あなたはジャニーンを選ぶかユマを選ぶか」というアンケートがあり、その回答は6割方ジャニーンを選ぶというものだった。やっぱり女の子の心情としては彼女を選んじゃうよね。でも残りの4割近くはユマで、それには「好みのタイプだから」とか「どっちも性格いいなら美人のほうがいいでしょ」というのもあった。うん…そりゃそうだ…やっぱり男としては、美人のほうが良いのか〜(笑)
そうだな…性格のいいレオレオと性格のいいダニー・デビートだったらやっぱりレオレオにするか…。


    だけど『好きと言えなくて』でジャニーンが見せる表情というのははっとするほど可愛いんである。アクの強い役だけじゃなくてこんなキュートな役もこなせるなんて、もう私は彼女にすっかり夢中だ。
新作ではホアキン・フェニックスと共演しているらしい。絶対観に行くぞ〜。