2007 January〜Aprilの巻き〜



タイトル
(原題)
公開年
監督 出演俳優 ワシだけの評価・コメント
イン・ハー・シューズ
(IN HER SHOES)
2005年米
カーティス・ハンソントニ・コレット
キャメロン・ディアス
シャーリー・マクレーン
マーク・フィアスタイン
★★☆
ダメダメな妹にうんざりしてる姉も、真面目で窮屈で口うるさい姉に反発する妹も、お互いとことん冷たくすることもできないし、突き放すこともできない。だって姉妹だから。自分にも妹がいるので、なんとなく、そういう姉妹の関係の機微が、あ〜わかるわーと共感してしまうところがあり。C・ディアスは一見脳天気バカ、実はLDで悩み倒しているというこんな役もこなしていて見直した。T・コレットは言うに及ばずで、優しい気持ちになれる小品。C・ハンソン、やはりうまい。
エリザベスタウン
(ELIZABETHTOWN)
2005年米
キャメロン・クロウオーランド・ブルーム
キルスティン・ダンスト
ブルース・マッギル
ジュディ・グリア
スーザン・サランドン
★☆
C・クロウの映画は大抵好きなのに、なんてクソつまんない映画。大失敗して父親の遺体引き取りに行く道中、あんなウザいスッチーに当たったら殺意湧きそう。何が60Bだ。60B60Bってしつこい。結局60Bわかんないし←それはオーリーのせい しかもスッチー姿のキルスティン・ダンスト、かなり鮮やかにブス。一晩中話して、あちこち電話しまくって、あのケータイよくバッテリー保つよな〜とそればっか心配しちゃったよ。この映画でわかったのは、日本もアメリカも、田舎の葬式と人間関係が濃くて鬱陶しいのは一緒ということかな。
回転
(THE INNOCENTS)
61年米
ジャック・クレイトンデボラ・カー
マイケル・レッドグレーブ
メグス・ジェンキンズ
★★★
水辺の草に紛れて佇む黒い服の女性、メチャ怖。黒沢清ってこういう霊出さないか?霊の登場シーンは少ないのに、それ以外の不吉な伏線・心理戦?が無気味で、グルグル悩んでるところにいざ霊が出てくるとドッキーンな怖さ。ちょっと時代が古いんで大げさなところはあるが、怖い映画を作るのに、凝ったCGや大層な特殊メイクはなくてもいいってことが良く分かる。この霊の凶悪さ・邪悪さも怖くて、後々まで無気味な余韻が残る。
学校V
98年
山田洋次大竹しのぶ
小林稔侍
田中邦衛
黒田勇樹
ケーシー高峯
★★☆
大物俳優たくさん出てるのに、全編大竹しのぶ色に染まってる映画。個人的にはどうも好きになれない人なんだが、あのクニャクニャした喋り方とひきつったみたいな笑顔で観客を引き込んじゃうんだな。夫は過労死、息子は自閉症、会社はリストラ、乳ガンって、どれ一つとっても人生終わりかも・・・とズンドコ状態になりそうなのに、あまりに不幸だと感覚が麻痺してくるのか。山田洋次らしいっちゃらしいんだが、今回の『学校』は、がんばろう通り越して、それでも生きていかなきゃいかんのかなあとしんどくなって終わってしまった感あり。トミー役の黒田勇樹君がものすごくうまかった。
かもめ食堂
2006年
荻上直子小林聡美
片桐はいり
もたいまさこ
マルック・ペルトラ
ヤルッコ・ニエミ
★★★
適度に妙で、淡々として面白かった。街は明るくみんな親切そうで、私もフラッと傷心旅行なぞに行ってちゃっかりかもめ食堂手伝いたいかもと思ってしまうが、トンミが来るまで1ヶ月お客ゼロ、維持費は?1日いくらのロスなの?と、ゆったりした映画なのにハラハラしちゃった私はとんだ貧乏性。ついでに、トンミ、コーヒーはタダらしいがシナモンロール代は払ってるのか?とも。はぁ〜こんな銭ゲバなヤツには向いてないな、かもめ食堂のお手伝い。しかし、シナモンロールとコーヒーの香り漂う店内に、焼きジャケの匂いが混じるってどうなのよ。
嫌われ松子の一生
2006年
中島哲也中谷美紀
瑛太
伊勢谷友介
黒沢あすか
市川実日子
柄本明
★★★
サイケな色使いにお花やお星様、悲惨な場面展開はミュージカル、すんげーなコレ、この悲惨極まりない話をこのトーンで展開するとはさすが、すごい感性。このおちゃらけたトーンの中、男を見る目がなく堕ちるところまで堕ちただけである松子が次第に聖女のように見え始め、涙を誘ってしまうとは。ただ監督さん、今回少々無理しすぎてたような。中谷美紀のはじけっぷりはすごい、お歌と妄想で、半分くらいは夢の世界に行ってたかも。中島監督、これからもつまんない女優さんに代表作をあげるっていう使命を遂行してください、楽しみにしてます。
クラッシュ
(CRASH)
2004年米
ポール・ハギスドン・チードル
マット・ディロン
ライアン・フィリップ
テレンス・ハワード
ショーン・トーブ
サンドラ・ブロック
★★☆
観た後でなぜか笑いがこみ上げて来て止まらなくなったクローネンバーグのとはえらい違いだわ。あからさまな人種差別に抗議して戦う!っていうテーマの映画はよくあるけど、地味に善良な人々による日常的な差別を描写しているのがけっこうキタ。公的な権利は平等になっても、白人のマイノリティーへの人種差別の精神というのは空気のように染みついてしまい、深く根付いて取り去れないものなんだな。M・ディロンはこんな複雑な役を堂々とこなせる俳優になってのね。『メリーに首ったけ』の頃は、落ちぶれアイドルキター!とか思ったのに。
クローサー
(CLOSER)
2004年米
マイク・ニコルズナタリー・ポートマン
ジュード・ロウ
クライヴ・オーウェン
ジュリア・ロバーツ
★☆
狭い舞台でうまい役者が演じていれば面白いのかもしれんが、わざわざ映画化してまで見せる意味はあまりないのでは、四人で時々相手をとりかえっこしながら一緒に住めば?とか思っちゃった私は、失格・退場。クライヴ・宇梶・オーウェンがやってるエロ医者が濃い濃い。顔だけじゃなくてやることも胸焼け。ジッパー降ろすなっつーの!あんな出会い方した男と付き合っちゃうJ・ロバーツもスゴイけど。N・ポートマン、露出激しいストリッパーの衣装を着ててすら"聖少女"の雰囲気で、映画はアレだったけど彼女が見られただけでも良かった。
コンスタンティン
(CONSTANTINE)
2005年米
フランシス・ローレンスキアヌ・リーヴス
レイチェル・ワイズ
シャイア・ラブーフ
ティルダ・スウィントン
ジャイモン・ハンスゥ
★★
キリスト教概念が日本人にはピンとこない上に、この話独自の世界観・ルールについて説明が少ないんで、大作の割にはついていけない人は全然ついてけない感じ。やさぐれヘビースモーカーのコンスタンティン、多分、え、コイツ?みたいなもっとショボいおっさんがやるハズの役なんじゃないかと思うんで、キアヌではカッコ良すぎでは。でも、いい意味でリアルな生身感のないキアヌは超人ぽく、映画的には見栄えがして良かったんかな。病気持ちってことで、始終具合悪そうにしてれば細かい演技力も要らず、実は作品選びがうまいのか、キアヌ。大天使ガブリエルが女性(というか中性?)だったのが面白かった。
サスペクト・ゼロ
(SUSPECT ZERO)
2004年米
E・エリアス・マーヒッジアーロン・エッカート
ベン・キングスレー
キャリー・アン・モス
★★
話としては非常に面白いんだが、フラッシュバックシーンの多用と畳みかけるような謎の提示で、最初のほう何がなんだかわからんくて困った。変態で極悪っつったらそう見えるし、実は正義の味方って言われたらそうも見えるというB・キングズレー、さすが芸達者、さすがガンジー。連続殺人犯でさえ何人でもいるというアメリカならではのネタで、ウンウン苦悩してるA・エッカートもアメリカンな感じでとってもFBI(意味わからん)。面白かった。けどすぐ忘れそうなのは何故。
幸せのちから
(THE PURSUIT OF HAPPYNESS)
2006年米
ガブリエレ・ムッチーノウィル・スミス
ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス
タンディ・ニュートン
ブライアン・ハウ
★★
ウィルスミス父ちゃん、絶対諦めないし、オレと家族の生活費ーーー!と走って走って走り回る姿が凄い。ヘタなアクション映画より手に汗握る展開。絶対ランローラランより走ってた。あまりに頑張る父ちゃんに気力吸い取られた感じで、観た後はがんばろう通り越してどっと疲れが。努力の姿がリアルすぎて自分にはとてもできねぇって思えてしまったからだろーか。ホームレスがなで回した骨密度測定器買わされた医者がちと気の毒だったりして。
シリアナ
(SYRIANA)
2005年米
スティーブン・ギャガンジョージ・クルーニー
マット・デーモン
ジェフリー・ライト
クリス・クーパー
クリストファー・プラマー
★☆
確かにトラフィックの石油版?でも出来としては『トラフィック』には遠く及ばないかな。ひとつのシーン・会話から読み取らなければいけない情報が多すぎ、重要なのか何気ないシーンなのかという取捨選択が出来ず、メリハリがない。題材はいいと思うし、世界にコレを伝えたいという意気込みは痛いほど感じるんですが、映画としての娯楽性がなさすぎで辛い。アメリカが世界を思い通りに動かしているのだ、スケープゴートになって葬り去られた正義が幾多あるのだ、と、こういうメッセージをこめた映画が作れるということは、アメリカも捨てたものじゃないと思うんだが。
スタンドアップ
(NORTH COUNTRY)
2005年米
ニキ・カーロシャーリーズ・セロン
フランシス・マクドーマンド
ウッディ・ハレルソン
リチャード・ジェンキンス
シシー・スペイセク
★★☆
いくら田舎でも、'89年にコレってすごすぎないか?ってくらいに前時代的。今でこそセクハラ・パワハラ・モラハラ問題に関して一番の先進国であるアメリカ、ほんの十数年前までこんなのが平気でまかり通る国だったということに驚き。アメリカの田舎の閉鎖性は日本どころじゃないのかも。彼女たちが戦ったおかげで今の女性の地位があるわけだけど、突破口を開くのは並大抵の犠牲では済まなかったんだろうな。
墨攻
(A BATTLE OF WITS)
2006年韓国・中国・日本・香港
ジェイコブ・チャンアンディ・ラウ
アン・ソンギ
ワン・チーウェン
ファン・ビンビン
ウー・チーロン
★★
剣と弓と槍しかない頃の古代戦法って面白い、すごい工夫だ、頭いい!と感動することしきり。アンディ・ラウ様扮する革離、頭いいよ〜すごい戦法だよ〜。敵国との駆け引きや、フェイントかけて先んじようとする戦略・再三の裏切りやら寝返り、その報復と、見ているうちにまた「三国志」が読みたくなってきた。中国の国盗りもの(っていうか?)は面白い。でも革離、さっさと逃げろよなぁ、のこのこ戻ってんじゃないよとか思っちゃったよ、全然リーダーに向いてないよコイツ。
それでもボクはやってない
2007年
周防正行加瀬亮
役所広司
瀬戸朝香
小日向文世
もたいまさこ
山本耕史
★★★
二時間半一気。うまい。現代日本でこんな不条理地獄が存在するとは。やってない証明をするなんて、いかに難しいことか。7ヶ月も前の電車に乗ってた人の顔とか手の位置とか、覚えてるワケないじゃん。裁判ってもの自体が不条理なものなんだな〜・・・加瀬亮のぼけーっとしたキャラで不条理感アップ、小日向文世のイヤ〜な笑いでさらに不条理感アップ。
ディパーテッド
(THE DEPARTED)
2006年米
マーティン・スコセッシレオナルド・ディカプリオ
マット・デーモン
ジャック・ニコルソン
ベラ・ファーミガ
マーク・ウォールバーグ
★★☆
いやそこそこ面白いんだけど、作品賞は違うだろって。話はもともと良く出来てるんで、楽しめるのは保証付きだけど、オリジナルを観た時の、心臓バクバクしちゃうような緊張感と後までズッシリと残る感慨、そういうものが殆どない。『インファナル〜』の、ココがいいのよ!ってところをわざと狙って削除してたような。ダバダ〜な人情話は嫌いなのか知らんが、ダバダがいいんじゃん。レオ様暴れすぎだし。ラストは言うに及ばずで、アメリカ人には「無間道」の意味わかんないのかな?と素で疑問に。
デジャヴ
(DEJA VU)
2006年米
トニー・スコットデンゼル・ワシントン
ジム・カヴィーゼル
ポーラ・ハットン
アダム・ゴールドバーグ
ヴァル・キルマー
★★☆
予想外というか、こんな展開絶対予想できん(笑)「デジャヴ」っていうタイトルが観客の頭を攪乱してるとみた。SFだと聞いてたんで良かったけど、そうじゃなかったら途中でびっくり。でもスピーディーな話運びで最後までハラハラドキドキさせるのはさすがTスコット。しかし頭悪いんでよくわかんなかったんだけど、ネタばれ→デンゼル死んじゃって、新しいデンゼルが迎えに来てたのはあれでいいの?どうも納得いかんのだが。V・キルマー、どうしちゃったの?っていうくらい膨らんでてびっくり。トラボルタかと思った。A・ゴールドバーグは、日本人で言うと大泉洋ってところか、なんかこの人出てくると笑える。
ドリームガールズ
(DREAMGIRLS)
2006年米
ビル・コンドンジェイミー・フォックス
ビヨンセ・ノウルズ
ジェニファー・ハドソン
エディ・マーフィー
ダニー・グローヴァー
★★★
ミュージカルや音楽映画は本当に一流のものをドーンと出してくるハリウッドはすごい。ビヨンセが主役なのかと思ったら、誰が主役というのはなく、よくある成功と挫折と内紛そして大団円ってな感じだけど、これにゴージャスな衣装と素晴らしい歌が加わると、一流の娯楽作品になるんだな。 しかし、エフィーテンパりすぎ。あんたがうまいのはわかったからちょっと黙れ。確かにソウルだわ。J・フォックス、富豪になってからの部屋の趣味に大笑い。自分の顔、パネルにすんなよ。思いっきりジャクソン5もどきが出てるのも笑った。
ナイトミュージアム
(NIGHT AT THE MUSEUM)
2006年米
ショーン・レヴィベン・スティラー
ロビン・ウィリアムズ
ディック・ヴァン・ダイク
オーウェン・ウィルソン
ミッキー・ルーニー
カーラ・グジノ
★★★
予想以上の面白さ。ファミリー映画っぽいし、予告では『ジュマンジ』みたいな感じだしで、期待しないで行ったら大間違い、ちゃんとベン・スティラー仕様の映画だった、相変わらずやられキャラが板についてる。ベンと猿がひっぱたきあいって、猿同士何やってんの?アレがクルっと振り向いたらオーウェンだし。この映画を観て、アッティラ大王のファンになったのは私だけではあるまい。マギー審司送り込んじゃう?しかし、あの博物館、あんな調子だと一晩で建物ボロボロになると思うがどうなのか?
ナショナル・トレジャー
(NATIONAL TREASURE)
2004年米
ジョン・タートルトーブニコラス・ケイジ
ダイアン・クルーガー
ショーン・ビーン
ハーベイ・カイテル
ジョン・ボイト
ジャスティン・バーサ
★★
フリーメイソンって出てきた瞬間、あ〜もういいやって思っちゃったんだけど、意外と面白かったわ。悪役がS・ビーンで、出てきた瞬間からコイツ裏切るなとわかっちゃうところがまずポイント高し。謎解きの課程はさっぱりわからず、こんな手がかりでわかるほうが頭おかしいぜって思ったが、実は最初から知ってたんじゃないの?ってくらいに頭の回るニコちゃんがどんどん勝手に謎を解いていくので無問題。ピザ食ってコントみたいなジョン・ボイト父ちゃんもポイント高し。
パフューム-ある人殺しの物語
(PERFUME: THE STORY OF A MURDERER)
2006年独
トム・ティクヴァベン・ウィショー
レイチェル・ハード=ウッド
アラン・リックマン
ダスティン・ホフマン
★★★
期待通りのすげえトンデモ映画、シネコンの大スクリーンで、朝っぱらからこんな映画上映していいのか?という迷いっぷり。終始「猟奇」とか「エログロ」とか「カストリ」とか、そういうえげつない単語が頭の中を飛び交う中、クライマックスの大スペクタクルですっかりやられちまいました。観てると完全にどっかあっちの世界に連れてかれるんだが、こけおどしもこれだけ大掛かりにやると芸術になるんだな。ジャン=バティスト、まったく迷いのない変態の目をしていて非常にイイ。
ブラッド・ダイヤモンド
(BLOOD DIAMOND)
2006年米
エドワード・ズウィックレオナルド・ディカプリオ
ジャイモン・ハンスゥ
ジェニファー・コネリー
アーノルド・ボスルー
★★☆
レオ様うまい、『ディパーテッド』でチラッと見放しかけてスマン。皮肉屋で強いけど痛々しい、ウソはつくわズルするわ人殺しもためらわないわの ヤクザな元傭兵なのに、ふっと見せる弱気な顔とか寂しそうな仕草、母性本能をくすぐる要素満載。面白かったー!と手放しで言えない映画なんだが、紛争ダイヤのことを世界に知らしめ、同時にドラマ要素もしっかり並行して盛り込んでて完成度高く、メッセージ色が強いけど真摯に訴えかけて来て心に残る。ダイヤなんて別になくても困らないのにね。工業用ダイヤは要るか。
プルートで朝食を
(BREAKFAST IN PLUTO)
2005年アイルランド・英
ニール・ジョーダンキリアン・マーフィー
リーアム・ニーソン
スティーブン・レイ
ルース・ネッガ
★★★
バリバリの社会派・硬派な技法で見せるよりも、キトゥンのような語り部によって見せられたほうがIRA・北アイルランド紛争問題が日常に存在するアイルランド人というのがリアルに迫ってくる気が。キトゥンはものすごく非日常なヤツだけど。C・マーフィー、三白眼気味の薄青いギョロ目がちょっとグロテスクに見えるのもオカマの悲哀漂ってて、まったくそのケのなさそうな殿方の保護欲をもそそり、次々と落としてゆく手腕がスゴイ。キトゥンは次々自分のペースに人を巻き込んで、でも巻き込んだ人を幸せにしている愛すべきオカマちゃんだった。プルート、太陽系からも外されちゃったけどね・・・
ホテル・ルワンダ
(HOTEL RWANDA)
2004年英・伊・南ア
テリー・ジョージドン・チードル
ソフィー・オコネドー
ニック・ノルティ
ホアキン・フェニックス
ジャン・レノ
★★☆
ポール本人が直接の虐殺シーンを目撃することなく、見るのは無惨な死体だけっていうのがリアリティあり。多分ホントにそうだったんだろうから。ルワンダが世界中から見捨てられたと知った時の絶望感はいかほどだったかと。賄賂渡したりハッタリかけて脅したり、機転と機知で窮地を乗り切っていくポール、インテリってすごいと妙な感心をしてしまった。(何も出来ず去らなければいけない自分が)恥ずかしいから傘など要らないと言ったホアキンの台詞が印象的だったなあ。
ホリデイ
(THE HOLIDAY)
2006年米
ナイシー・メイヤーズキャメロン・ディアス
ジュード・ロウ
ケイト・ウィンスレット
ジャック・ブラック
イーライ・ウォラック
★★
ケイトの力量がC・ディアスを上回り過ぎてて、ちょっとバランス悪い。ジュードとJBは二人ともステキすぎ。そらあんた、傷心の旅先で、酔っぱらったジュードが訪ねて来ちゃったら、ねえ?そこそこ面白いんだが、ステキなロマコメ観た後の、こんな話がホントにあったらいいなぁ、夢を見させて貰ったわ♪っていう気分に全然ならなかったんだよなー、んで、その後はどーすんの?とか冷静に考えてしまった、すまん。なんでだろう。いくら映画とはいえ、ヒロインや男たちに現実味がなさ過ぎたとか?うーん。
マリー・アントワネット
(MARIE-ANTOINETTE)
2006年米
ソフィア・コッポラキルスティン・ダンスト
ジェイソン・シュワルツマン
リップ・トーン
ローズ・バーン
ジュディ・デイヴィス
★★
ん?酷評ばかり聞こえてきてたが、意外と良かったんじゃ。物語仕立ての長いPVを観ているような気分になったけど、S・コッポラの映画はそういうもんという思いがあったからか、現代音楽が入り交じる違和感も、歴史上の重要事件との絡みの少なさも、さほど気にならない。アントワネットの視点からすれば、外で何が起こってるかなんてホントに知らなかったんだろうし。ただMアントワネットと聞いて観に行く層には受けないわなぁ、PV作るのはいいけど、ヤバい物件に手を出しちゃったって感じかな、Sコッポラ。
ミート・ザ・ペアレンツ2
(MEET THE FOCKERS)
2005年米
ジェイ・ローチロバート・デ・ニーロ
ベン・スティラー
ダスティン・ホフマン
バーブラ・ストライサンド
ブライス・ダナー
★★
向こうの人ってほんと下ネタ好きだよね、グレッグの両親どーなの?すごすぎるだろう。あの二人を血を引いてると思ったらデニーロパパじゃなくてもドン引きだわさ、ぶははは。両親濃すぎてベン・スティラーかすみまくり、やられキャラぶりが全然出てなかったのが残念。いつも思うけど、グウィネスよりもママのほうが綺麗。
ラストキング・オブ・スコットランド
(THE LAST KING OF SCOTLAND )
2006年英
ケヴィン・マクドナルドフォレスト・ウィテカー
ジェームズ・マカヴォイ
ヶリー・ワシントン
ジリアン・アンダーソン
★★
こいつが食人大統領か!(違うらしいが)F・鶴瓶・ウィテカーメチャ怖。アミン本人より顔面のドスの利き方は勝ってると思うわ。あからさまに残酷なシーンは少ないのに、アミンが何やらかすのかっつー怖さがあって緊張しまくり。J・マカヴォイ、無茶をしたい年頃なのかもしれんが、最初から最後までおめでたすぎ。そのモロモロのおめでた行動の理由が、彼がそれほどアミンのカリスマ性に魅了されたからってんで説明が付くんだろうけど、残念ながらこの映画ではアミンのそこまでの魅力というのがイマイチよく伝わってこなかった。鶴瓶の演技力云々じゃなくて。
ラブソングができるまで
(MUSIC AND LYRICS)
2006年米
マーク・ローレンスヒュー・グラント
ドリュー・バリモア
ヘイリー・ベネット
クリステン・ジョンストン
キャンベル・スコット
★★
オープニングとエンドロールが最高に面白かったので、これだけでも観た甲斐あり。思った通りにコトが進み、思った通りに完結する陳腐なラブコメなのに、こないだの『ホリデイ』よりもずっと幸せ気分なれたのは何故?POPのあの曲のおかげ?PVと『POP Goes My Heart』って曲が頭グルグル回ってるんスけど。しかし、ヒューとドリューが二人で作った渾身の一曲『愛に戻る道』(だっけ?)が、思いっきり大したことないのに笑った。歌詞もメロディーも。やっぱPOPの曲のほうが・・・
ロング・エンゲージメント
(UN LONG DIMANCHE DE FIANCAILLES)
2004年仏
ジャン=ピエール・ジュネオドレイ・トトゥ
ギャスパー・ウリエル
ジャン・ピエール・ベッケル
ジョディ・フォスター
ドミニク・ピノン
★★
O・トトゥをアメリちっくにしてたり、いらんお笑いのエスプリ入れてたりで、いちおうミステリものなのにジュネ風演出がマイナスになってよくわからん作品になってた気が。登場人物が多すぎて名前も顔も覚えないうちに終わってるし。私がバカなだけか。金かかってんな〜ってのと、O・トトゥのワガママが鼻についたのが印象に残ったかな。G・ウリエルは可愛いが。