その4 ステキか??『すてきな奥さん』


     本屋さんにはいろんなジャンルの雑誌が所狭しと並べられている。『オレンジページ』に代表されるような若い主婦向けの雑誌もたくさんあるのだが、その中のひとつに『すてきな奥さん』という雑誌がある。
タイトル…ちょっと恥ずかしい。『すてきな奥さん』。「自分で言うな」と思ってしまうではないか。


    でもタイトルはとりあえず大目に見るとして、問題は中身である。ちょっとばかり、この内容がすごいのである。
この雑誌のコンセプトはズバリ「節約は美徳」である。(そうは書いてないが、そうなのだ。)この本の中では全国の奥さんが、いかにして光熱費をはじめとする毎月の出費を減らし、いかにして少ない給料の中から貯金をしてゆく
かということについてしのぎを削っている。
どこの家庭だって若ければ給料も少ない。一生懸命生活を工夫してお金を貯めようという奥さんたちの心意気はあっぱれだ。紹介されている、安い食材でできるおいしいレシピなんかは、とても参考になる。
だが、この『すてきな奥さん』、中にはものすごい内容の記事もあって時には苦笑、時には大笑いだったりするのである。


    「うちはこうやって節約してます」という全国の主婦からのお便りが毎月載っていて、ほとんどはふむふむと感心するものなのだが、時々その中にすさまじいものがあるのだ。以下、私が大ウケした記事である。


  • 「電気代もったいないから昼間から干した布団取り込んでそのまま敷いておけば寝る時もぐりこむだけだから寝室の明かりはいっさい不要」
    ・・・寝る時一瞬だけつける明かり、それ節約していったいいくら浮くんだ!?
    ここん家には寝室に照明器具もないと見た。   
  • 「生活費は一月分一気におろさずに毎週少しずつおろす。そうすれば普通預金でも利息がついて、なんと年間で700円もおトク」
    ・・・年間700円のために毎週銀行に足を運ぶあんたは何者?
    そのぶんの労働量、充分700円超してると思うがどうか!?
  • 「うちはマンションで昼間でもトイレに明かりが必要。でもドアを開けて用を足せば明かりをつけなくてもOK」
   ・・・ええ!?
  • 「主人のお小遣いは千円ずつ渡しています。なくなったらまた千円。こうするといつの間にかお小遣いが余るから、その分家計に回せるんです」
    ・・・おいおい、じゃあ、旦那さんのお財布には、いつも小銭しか入ってないってこと??
    いくら旦那さんがお金使わない人だと言っても、たまには立場上後輩に食事を
    おごってあげなきゃいけなかったり、職場で急に香典集められたりすることも
    あるんじゃないだろうか?
    私は、千円ずつしか小遣いをもらえない旦那さんの、職場での評価が
    とても心配だ(笑)


    そして、この雑誌、たいてい冒頭のほうでばば〜んと写真入り、実名つきで○○さんの一ヶ月の収支というのが表になって載っている。一ヶ月の給料と使い道、全部公表しちゃって、これはすごいよ。
「旦那さんの給料:手取り198,000円」「娯楽費:10,000円」「旦那さんのお小遣い:8000円」とか。

…私なら、こんな家計の内容全国ネットで知られるのイヤだけどなあ…

    たぶんこの「家計簿公表奥さん」というのは、「こんなに少ない中からこんなに貯めたのよ!私すごいでしょ!」と言いたいのだろうが、何も自分の家の貯金の額を、わざわざ知らない人にまで教えてやらなくてもいいんじゃないだろうか。


    そういう私も主婦ではあるので、毎月の給料は決して多くないから、スーパーに行けば一円でも安いもの買いたいと思うし、外食はあんまりしないようにしようとか、クーラー使いすぎないようにとか、そういうことはもちろん気にしている。
でも、先に書いたようなことを実践するには、私はまだちょっと修行が足りないようである。修行すればこの先できるようになるのか?そしてできるようになる必要があるのか?
それは謎である。