◆ 川中とは?
「物流」を川の流れに例えたもので、「川上」に「メーカー」があり「川下」に「消費者」があるという
構図の中で、「販売を担う部分」を「川中」と言っている。また「川中」の機能を「物流」ともいい、
入口(メーカー)と出口(消費者)は見えるがその間はブラックボックスで
物や情報がどのように流れているのか
誰にも分からない、従ってこれが「流通の暗黒大陸」といわれる所以でもある。
単純に考えれば入口と出口が分かっていれば、その中間は必要ないし、これをバイパスすればコスト低減が
出来る、結果として物の流れが良くなり、安くなりそうだ。、、、とは問屋が卸さない現実がある。
「川中」には大切な機能があり、その機能がある限りその存在は必要です。この「川中の弁」では、弁明する
ということではなく、その機能と存在理由を分析し、今後の方向性を探るものである。
流通は広義の生産である。財貨に、 人格的・時間的・場所的に、生産と消費、需要と供給 との調節を行ない、
財貨の効用を増殖させるものである。 鈴木保良(慶大)
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◆ 2極の世界より3極の世界がよい
「じゃんけん」は3極が対等であり、それぞれが他の2極に対して勝ち・負けが一対になって、どの極も
一人勝ち、一人負けしない仕組みのゲームである。そのことこそ、ゲームが永久に継続できる条件を構成している。
このような三竦みさんすくみの構成は、民主主義の政治の世界では、立法・行政・司法という
三権が分立し、更に、
主権者・議員・行政者という三竦み構造が絡み合って成立っているため永続し・繁栄できている。
そういう意味では「家族構成」も親子だけの2極の世界より年寄りの居る3世代の3極構造が
「子供の生育」にとっても年寄り(生き甲斐・介護)にとっても優れている。
「物流」の世界では、大量生産・大量消費の時、川中機能が弱体化したが、川上と川下を単に太くて短い
パイプで結ぶ単極的効率性の追求が、強いメーカーと弱い消費者を作り、メーカーは横暴になるし、
消費者は選択の自由を奪われてしまうという、不幸な事態(ガリバーの世界)を招きつつある。
そういう意味で「フリーハンド」の川中の存在が今後重要になるし、IT革命がそれを補強する可能性が
ある。そして、結果として経済の底辺の淀みを解消し、消費者ともども繁栄を享受できる状況を取り戻す事
が望まれる。
※ 三竦みさんすくみとは。。。「三者が互いに牽制し合うこと。three-way deadlock.
」を言う。
※ 「三権分立」〜国会…(立法権)、内閣…(行政権)、裁判所…(司法権)からなり、この3つの権利
が独立して機能することをいいます。が、権利には義務(責任)という裏付けが必要ですがこれが明文化
されていない(不思議ですが)。
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◆ 川中の機能とは?
今まさにインターネットという新しい情報手段の普及により、硬直化した流通機構に風穴が明きつつある、
インターネットの世界では大企業も零細企業も同じ土俵で勝負できるし、資本の大小より、情報の強弱が
争点になり、距離や時間は障害にならない。この情報手段こそ「川中」機能にとっては強力で格好の武器に
なる。インターネットでの情報の流れには川上も川下もない、すべて水平で同期している。
「川中の機能」のひとつは「需要」と「供給」の良い出会いの場を提供する事である。
即ち、消費者には豊富で質の良い選択肢を提供する、生産者には需要とニーズを的確に仲介・提供する、
その過程の中で然るべき付加価値を創造することである。
しかし、もう一つの今後注目すべき機能がある。
即ち「PL法」に見られるような
消費者の権利(下記)の中で川中が果たす機能がある。
例えば、メーカーのカタログを幾ら見ても、メーカーに都合の悪い情報は載っていない、しかし実際の商品
には夫々一長一短があるし、欠陥すらある。またメーカー自体気づいていない点もある。
クレームにならないうちにメーカーに助言したり、買い損にならない様に消費者に情報提供できる機能を
眠らせておく手はない。この機能は今後IT技術と結合することによって川中の存在を一段と強める
ことになる。
消費者の5つの権利
- @安全である権利・・・・・提供される商品やサービスが消費者にとって安全であること
- A知らされる権利・・・・・商品やサービスについて正しい情報や知識が得られること
- B選択できる権利・・・・・自由で公正な競争の元で商品やサービスを充分選択できること
- C意見が反映される権利・・・・・消費者の意見、要望を正しく行政や業界に聞いてもらうこと
- D消費者教育を受ける権利・・・・・意思決定をして市場に参加し、さらにあるべき生活環境を
自らつくりあげる能力が開発される教育を受けられること
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◆ 川中も色々
川中といっても川上に近いところから川下に近いところまでまちまちです。
川上に近いところでは「発売元」がある。これは輸入品とか、簡単な組立品・組合せ品を発売者の
商標で発売する場合や製造と販売の機能を分離した場合などになる。
次が「代理店」でメーカーの最初の限られた販売先であると同時にメーカーの市場における
代理者機能と、商品を市場に分配する機能をもつもので、問屋、卸屋が兼ねる場合もあるが、いずれにしても
消費者からは見えない黒子役である。(代理店はメーカー志向、問屋・卸屋は販売店志向的ですが)
「小売店」は消費者という海に注ぎ込む河口部で消費者の都合に合わせた商品とサービスを提供
する機能が前提になってくる。(量販店と専門店)
しかし、商品にもよるが実際はこれらの間に更に幾層かの段階があり、目に見えないところを商品や情報が
縦横に流れて需要と供給が満たされている。それにもかかわらず適度な競争と需給があればコストは
低減し、他の手段より安くつくという不思議さがある。
しかし、競争と思惑に支配される部分が大きく、何らかの外部要因で撹乱されると価格の暴騰や品不足と
いう嫌な問題を引起こすが、これは川中の規模が小さいことや十分成熟していないことにもある。
00.12.03
◎[ 川 上 ]→[ 川 中 ]→[ 川 下 ]
@[単独メーカー]→[代理店](→[2次店・卸店])→[販売店]→[多数消費者]
A[多数メーカー]→[発売元(産元品)](→[2次店・卸店]→)[販売店]→[一般消費者]
B[多数メーカー]→[発売元(特定品)](→[2次店・卸店]→)[販売店]→[特定需要家]
C[単独メーカー]→[販売店]→[多数消費者]
D[単独メーカー]→[特定需要家]
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◆ 格 言
- 商売で、僅かな利益を貧ると、大きな利益を得られない。
- 小さな利益にこだわらず、大きな利益を得たいと念じつつ努めれば、
必ず大きな利益を実現できる -東嶺円慈[1721-92](臨済宗)-
- すべての商売は売りて喜び、買いて喜ぶようにすべし。 二宮尊徳
- よく汝の店を守れ。されば、店は汝を守らん。 フランクリン
- 貧乏人とは少ししか持たない者のことではなく、
沢山欲しがる者のこと −北欧の諺−
- 「分別がある者は、自分を世界に合わせようとする。
分別がない者は、世界を自分に合わせようと躍起になっている。
ゆえに、分別がない者がいなければ、進歩はありえない。」ジョージ・バーナード・ショウ
- 「自分が立っている所を深く掘れ。そこからきっと泉が湧き出る」
- 価格競争によって引付けた顧客はより低い価格で販売する競争業者があれば もう顧みなくなる人である。 USA商業格言
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