広州だより なんでもありのVCD(2)

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1999.11.8
 先日お送りしたメールの写真、よ〜く、ごらんになりましたか?
そう、ターザン(泰山)の声の吹き替え、金城武がやっているんです。

 彼はきれいな普通語(北京語)を話すそうですよ。実は彼、台湾の日本人学校で勉強していて、昨年まで隣の華南師範大学で教えていた蛯原先生が担任をしたそうです。なかなかやんちゃで、手を焼いたとおっしゃってました。ところで、ターザン、日本語版の吹き替えは誰でしょうか。

 さて、このVCD、私にはいろいろな謎があります。

 道ばたでの末端の最安値7元(100円)で、どのようにして利益が出るのでしょうか。映画はたいてい2枚組。CD−ROMのメディア自体いくらなのでしょう。そこに流通のマージンやなにやかやで、売って人はどれだけの利益があるのでしょう。

 正確な情報がないのですが、学生によるとターザンはまだ、中国の映画館ではやっていないとのこと。中国ではロードショーの前にVCDが出回るのでしょうか? スターウォーズの最初、なぜか歓声が聞こえます。人の頭らしきものも見えるのです。ううん、これは映画館での隠し撮りではないのでしょうか。しかもその歓声は英語っぽい。じゃあ、吹き替えはどこでやっているのでしょうか。

 他にも竹中直人主演「等救火的日子」、日本のタイトルは「119」、これはしっかりしたお店で買ったもので30元。裏にはしっかりと契約書も付いています。これで、松竹映画はいくら貰っているのでしょう。道ばたで売っている人は公安の人が来ると、一生懸命逃げます。これは何が違法なのでしょう。コピーだからでしょうか。道ばたでものを売っているからでしょうか?ただ、反射的に逃げているだけなのでしょうか。

 謎が謎を呼びます。この謎について、いろいろな人に尋ねていますが、誰も正確には知らないといいます。

 まあ、疑問は多いのですが、広州の人はこのVCDをとても楽しんでします。だいたい、こちらの人はテレビが好きなのです。

最近は、かなり高価なSONYの平面テレビ「貴翔」がかなり売れていて、あまり立派とは言えないおうちにも大画面の平面テレビがおかれていて、びっくりします。

(ちなみにテレビは21型で2000元くらい、「貴翔」は5000元くらい、VCDの再生機は1000元くらい)電気屋さんなんかもで、「テレビ安いなぁ。日本に持って帰りたいなぁ。」などと眺めていると、「SONYというアメリカのメーカーはいいよ。少し安くするよ。日本のLG(本当は韓国のメーカー)も安いよ。」と声を掛けてくれたりします。



 さて、毎日新聞の伊賀版に「広州の風」という題で、コラムのようなものを書かせて貰っています。どうしてまじめな文章なのか、中山らしくない。」というメールも貰いました。この広州便りは、ニヤニヤしながら自分で楽しんで書いていて、推敲なんてしませんが、「広州の風」は眉間にしわ寄せ、3回くらい推敲しています。推敲しすぎで、第2回は何カ所か間違いがあり、冷や汗を書きました。

 毎日新聞の支局長さんに「中国の教育現場から、西高のことも頭に入れて。」と言われていますし、あまり不真面目だと、教育委員会から叱られるかも知れないと思い、まじめな文章の練習をしています。

でも、毎週、まじめな原稿のことを考えていて、どうも最近、生活態度までまじめになってきてしまったような気がしています。恐ろしいことです。

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好又多のチラシ 時計
ちらしは、量販店「好叉多」のDMから、テレビは29型でも2999元(4万5000円)!今、中国ではテレビの在庫がすごいらしいです。
SONY「貴翔」のプレミアグッツ、なかなかかっこいい時計。貰いものです。女房のです。
道ばた VCD
道ばたでVCDを売っている様子。公安の人がバイクで来ると、すごい勢いで逃げます。
すぐ逃げられるように、風呂敷みたいなのは紐がついていて引っ張るとすぐ袋になります。
119のパッケージ。ちゃんと松竹との契約文書が載せられています。
でも高級なお店で2枚組30元ですよ。

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