そこで、サスを次のように利用します
1. サスの反発を利用する
2. タイミングを合わせる
3. サスの戻りを利用して、動きを大きくする
車速は歩くような速度ではじめます。20Km/hくらいまでなら問題ないです
まず車体を上下に揺らします。
昔のホッピングマシーンみたいなイメージで
荷重と抜重…というより、ただ単にステップの上で飛び跳ねて遊ぶ感じで。前後サスが均等に沈む感じ。フロントを沈めて…なんて考えは捨てます。
オンロード車は、沈んだサスはほぼ1Gの位置に戻ろうとします。ですがオフロード車はサスのストロークが長く、また乗車時の沈み込みが大きいこともあって、サスの戻りに合わせて抜重すれば車体が大きく上下動します。
もちろんこの動きはダンパーによって抑えられるのですが、有るのと無いのじゃえらい違いです。ダンパー抜けてた方がやりやすかったりして(^^;
これで、何もしないときに比べて大きくサスを沈み込ませることができます
下手にフロントを沈めるよりずっと、です。
次に、タイミングを計ります
サスを沈めるのは適当に跳ねていればいいんですから、タイミングだけに集中できます
タイミングは、体重をかけた一瞬後!
サスは上下運動によって勝手に沈みますから、ハンドルの上下方向には力をかけません。沈めようとしてタイミングを外すと、せっかくの伸びる動きを邪魔することになります
ということは残るのは前後方向。当然後ろです
このときの動作を言葉にすると、
ぼよ〜ん、ぼよ〜ん、ぼよ〜ん、コーン!!
でしょうか。
いまいちシマリがありません。
あのチーン、バッ、コーンと比べても、人前で口にしにくいという点では負けていません
けどどうです? 軽くフロントがあがったか、少なくとも上がりそうになったでしょう?
そしたらハンドルを引くのと同時にアクセルを開けてみましょう
ただし、DT125Rのような2サイクル小排気量のマシンはパワーバンド以下で全開しても失速しかねないので、パワーバンド手前に合わせておきます。
具体的には1速6000rpm,20Km/h位です。
体を引くのとアクセルONは同時でかまいません。
どうせそんなにレスポンスよくないし(゜Д、゜;)
バッ、コーンじゃなくて、バッコーン、くらいで
このときの動作を言葉にすると、
ぼい〜ん、ぼい〜ん、ぼい〜ん、バッコーン!!
ますます人前では口にできなくなりました…
…まぁこの辺は気にしちゃ負けです。DTだとアクセルも開け続けない限り捲くれるまでは上がらないでしょう。まぁほどほどに元気に開けちゃってください
ただし!リアブレーキは踏める体制で!!
無事にフロントが上がったら、えーと、家人に頼んで写真を撮ってもらいましょう(轢かないように)
あとはビールを飲んで、赤飯でもステーキでも、なんでも好きなものでお祝いしましょう。
他人には小さなフロントアップかもしれませんが、自分にとっては大きなテイクオフです
あとは繰り返しです。
体重移動さえしっかりすれば捲くれるまでフロントアップすることも可能です
また、2速、3速からチャレンジすることで、走行中にハッタリを効かすこともできます
(この方法だと続かないのでかっこ悪いけど)
でもまずは
軽いフロントアップ->リアブレーキで落とす
を練習しましょう。
安全第一です
1. 回転数が一定のときしかできない
2. フロントが上がりきったときにはエンジンが吹けきっている
これはDT125Rのように高回転型、というか低回転のトルクが不足しているマシンでは顕著で、特に問題になるのが、1速でもパワーバンドに入れようと思えば20Km/hになってしまうということです。
ここからゆっくりフロントをあげていくと30Km/h。吹け切っている上、速度も出ているので、あとは降ろすしかありません。
3速に入れることができる人なら続けられるでしょうが、余裕がないため非常に難しくなります。
そこで必要になるのがクラッチワーク。
クラッチでいっきにフロントを上げてしまえば、あとは6000rpmから9000rpmのオイシイところを使ってコントロールできます。
これまでは上げて降ろしての単なるフロントアップだったのが、たったの6000〜9000rpmの間だけでも維持できるわけです。
しかも、シチュエーションを選びません。
低速走行時にいきなり!、だとか、60Km/hくらいで気持ちよく!とか、発進から2速に入れると同時にウイリー開始!だとかK察に怒られそうなことがいつでもできます。
はっきりいってカイカン!です。
やり方は先のフロントアップのやり方といっしょです。
そのときに
サスを沈み込ませるのと同時にクラッチを切ってアクセルを捻る!
そして体を引くのと同時にクラッチを繋ぎます
こう書くと非常にタイミングのシビアな、難しそうな操作に感じるかも知れません。
実際、ピックアップの鋭いマシン(R1の回転落ちの速さは尋常じゃないです)では一発で決めないと回転が合いませんし、アクセルを開けつつクラッチを繋ぐとなると危険です。
勢いが付きすぎると一気にまくれてしまう上、一度にアクセルとクラッチを使うため操作が複雑です
けどDTって2stのオフ車だし、回転落ちが遅く回ったら回りっぱなしです。
それなら事前に準備しておけばいいじゃないか、ということで予備動作中に一発空ぶかししておきます
(サスが沈む)ぼよ〜ん(サスが伸びる)ブォン!、(沈む)バッコーン
って感じでしょうか。
あらかじめ回転を上げておいて、アクセルを開ける代わりにクラッチを繋いでやればいいわけです。しかもクラッチを一気に繋いでやればフロントの上がり方も勢いよくなりますし、上がりきったところでパーシャル状態ですからそこから開けるも閉じるも自由自在です
なお、回転数はやはりパワーバンド手前からはじめます。クラッチミート時にパワーバンドのもっともパワーが出るあたりを使えるように。
この方法はもちろんタイミングはそれなりに難しいですが、先のフロントアップをマスターしていればアクセルとクラッチのタイミングのみに気を使えばいいわけで、そんなに問題なくマスターできるはずです。
まぁこういうのって、ふとした拍子でできるようになったりするので、諦めずに練習しましょう
この方法だと劇的にフロントアップがやりやすくなるので、3速くらいの巡航時にフロントアップする、といったことができるようになります。
よくやるのが、1速で発進、2速に入れてクラッチワークでウイリー、うまくいけば3速にいれてそのまま走り去る、って感じです。
ただし、いつでもどこでもウイリーができる、というのはいつでもどこでもウイリーをしてよいわけではない、という点には注意が必要です。
ウイリー&ジャックナイフを練習していたら目ぇつけられて捕まった、なんて奴もいることですし…ねぇ?
これまでの練習で、最初は謎だった”チーン、バッ、コーン”のタイミングも理解できているはずです。
でもやってみるとイマイチです。フロントが上がってきません。
実はこれまでフォークを沈める動作を予備動作に頼ってきたので、それを補ってやる必要があります。”チーン”の部分です。
具体的な動作としては、ハンドルを前方下側に押してやるとなります
なんで下じゃないの?と思うかもしれませんが、
・ハンドルを前に押すことでもフロント荷重が掛けられる
・下にだけ押すと、サスの戻りを邪魔する
ということです。
前方下側に押し出したハンドルはサスの戻りに合わせて
前方下>前方>前方上>後ろ
と自然な動きをします。
これによって、サスの反発を抑えることなく荷重を掛けることができます。
円運動による受け流し、これはまさに合気の精神!!
オフロードライディングの中に日本の伝統武術の姿を見た!!
なんて大騒ぎしてるとただの馬鹿っぽいので、自然にやりましょう
俺の感じとしては次のようになります。
・チーン(上体でハンドルを前方下側に沈める、クラッチ切ってアクセル開ける)
・(サスが戻り始める。ハンドルは前)
・バッ(クラッチを繋ぐ。アクセルは中開度)
・コーン(ハンドルは前上。背中でハンドルを引く)
予備動作ありだと早くてもイチッ、ニッで上がる感じでしたが、予備動作なしだとイチッで即座にフロントアップできます。
これでより実戦的になりました
公道での遊びにも使えますが、ハイスピードでギャップを発見したときにも使えます
これらはあくまで自分のやり方ですから、一度、本家本元のテクを見てみたいものです。
基本は一緒とはいえ、なにしろテクが違いすぎますから参考になるかはわからないですが…