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優れた感想文とは、自分を赤裸々に語る文章のことです。 「自分は今まで〜〜〜だった。しかし、この本を読むことによって、〜〜〜というふうにかわった。」 という、自分を赤裸々に見つめる目が、優れた感想文を書くためには必要なのです。登場人物と照らし合わせて自分を振り返って見つめる目が、大切なのです。だからどんなにすばらしいことを訴えていても、それが他の人や社会に向けての要求になっているだけではいけません。あくまでも、「自分を振り返る」ことが必要なのです。 この本を読んで、こんな風に考えや心構えが変わった、視野が広がった、根性を入れようと思った・・・などなど、「この本との出会いによって自分はこう変化した」、これが大切です。 |
では、これから手順を追って説明していきましょう。
君たちの当面の目標は、国語科キャンディーズを「おお!これはすばらしい感想文で
はないか!!」とうならせることだと思ってください。
2 本の選び方
なんといっても、興味のある分野の本、好きな作家の本、面白そうな本、これにつき
ます。本が好きで、たくさん読んでいる人なら、なんとなーーーく、本のほうから語りかけ
てくるような気がするものです。
しかし、そういうカンがまだ働かないというあなたのために、「蛹中@国語部推薦図書」
のリストを配りましょう。特に読みたい本のない人は、なるべくこのリストの中から選んでく
ださい。このリストは、以下の観点から選びました。 (注:リストは別ページにあります)
*人間の生き方や、人生、自然や宇宙、生き物全般などに触れた、内容の深い本
*今まで時代を超えて読み継がれてきた本
*文章に歯ごたえがあり、描写が美しく、迫力のある本
3 本の読み方と感想文を書く準備
(1)その本のテーマ(中心的な内容)をとらえる
だらだらと読んで、場面ごとに感想を持つという読み方はいけません。その本のテー
マ(中心的な内容)をしっかりととらえてください。テーマ(中心的な内容)に関係の深い
ところは、次のようなところです。
@ 感動的なところ
A 登場人物の深い考えや行動が現れているところ
B 読んでいて違和感を覚えるところ←これは上級者向け
とにかく、自分なりのテーマ(中心的な内容)をとらえるまでは、読み込んでください。
(2)テーマをもとに、自分の考えの中心を決め、とりあえず1文で書いてみる。
この、「自分の考えの中心」が、あなたの感想文のテーマ(中心的な内容)になります。
これも、あらゆる角度から考えを深め、じっくり考えた上で決めてください。内容そのものは
シンプルでかまいません。
(3)「自分の考えの中心」と関係の深い出来事を、日常生活やこれまでの体験からたくさ
んあげてみる。
さあ、いよいよ「自分を語る」らしくなってきましたね。ここで、自分のそれまでの生活をセキララに振り返ってみましょう。だれにでも、一つや二つや三つや四つは「ちょっとまずいんだけど、今まで自分は〜〜〜してきたなぁ〜」とか、「ちょっとまずい、こんな出来事や、できなかったことがあったなぁ〜〜〜」というものがあるはずです。あるいは、「今まで知らなかった・わからなかった・〜〜〜が当たり前だと思っていた・無関心だった」ことでもかまいません。
(4)「ちょっとまずいこと」が、自分のどのような気持ち・考え・思い込みから起こったものであるかを掘り下げる。
これは、いままでの自分の姿を振り返るところです。自分の心をしっかりと見つめてください。また、これまで当たり前だと思っていた行動の仕方や暮らしぶりを見つめてもかまいません。
(5)これからは自分はどういうふうに考え、行動しようと思うか、文章にしてみる。
ここは、(2)と内容的にかぶっていてもかまいません。「これから自分は〜〜〜したい」というものを、あなたの感想文の読み手にわかるようにはっきりと書きましょう。
・・・・ここまでが準備です。つまり、感想文の計画段階ね・・・。さて、下書きいってみましょう。
4 下書き
下書きから原稿用紙を使いましょう。
(1) 書き出しの工夫
ま、「私はこの本を読んで〜〜〜〜と思いました。」とか、「僕がこの本を読んで印象に残ったと
ころは〜〜です。」という書き出しでは、はっきりいって、(仕事でもなけりゃー)その先読む気になれません。なぜって?理由は簡単。そんな書き出しで始まる感想文なんて、つまらないからです。ではどうすればいいか、ちょっとしたコツを教えましょう。
@ テーマ(中心的な内容)に関係の深い部分の引用から書き出す。
A いきなりセキララな語りから始める。(ただし、1枚目のうちに本の内容に触れること)
(2) 構成を考えながらも、とにかく5枚書いてみる。
順当な構成としては、
書き出し → あなたが読み込んだこの本のテーマ → テーマにまつわる体験など
→ 赤裸々な告白 → その本の中の人物との比較(たいてい本の中の人物を持ち上げる)
→ これからこうなりたい・こうしたいという決意 → 余韻のある書き終わり
準備で書いた順番です。もちろん、上級者は構成をアレンジしてもかまいません。
5 推敲
推敲から個人指導になります。国語科の先生に見せること。
自分で必ず見直してほしいのは、「叙述」と「漢字の使用」です。
6 注意事項と締切日
*本選びは重要です。迷った人はアドバイスを受けましょう
*手順は教えましたが、あくまでも基本パターンなので、積極的にオリジナリティあふれる文章を書きましょう。
*「感想文」は、あくまでも自分を赤裸々に語る高度な創作活動です。読み手(とりあえずは国語科キャンディーズ)の情に訴えて泣かせたり、知的探究心を刺激してうならせたりといった、いい意味での「受け狙い」をしてください。
*締め切りを守りましょう。
それでは、皆さんの健闘を祈ります。ぐっどらっく!
おまけ(感想文書き出し例)
「さんちき」だと・・・・(引用を使った例)
「さんちきは、きっと腕のええ車大工になるで」
こうつぶやいた三吉の姿に、私は心を動かされた。三吉はこの瞬間に、本当の意味で車大工になる決意
をしたのだろう。
わたしは三吉と同じ13歳だ。けれど、まだ自分が将来何になるか、決めていない。それどころか、毎日ただなんとなくだらだらと過ごしている。・・・・・・
(以下、だらだら過ごす様子などを書く。そして、三吉の、おちゃめだけれども一生懸命な様子などに言及する・・・)
「いちご同盟」だと・・・・(セキララな語りからはじめる例)
友情って、なんだろう?わたしはまだ本当の友情を育んだことがないのかもしれない。仲のいい友達
はいる。一緒にいると楽しいし、何でも気軽に話せる大切な友人だ。けれど、わたしはそんな付き合い
方に最近物足りなさを感じ始めている。
少し前にこんなことがあった。・・・・
(以下、本当は言いたかったことを、嫌われるのを恐れていえなかった経験などを書く。そして、徹也と北沢との友情のあり方について言及する・・・)