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2006/02/01
長野市議会議員 布目裕喜雄(県連合副代表)
アスベスト対策について
(1)「静かな時限爆弾」と呼ばれるアスベスト、今、この時限爆弾が爆発し始めています。工場従事者だけでなく、家族や周辺住民へと衝撃的な広がりを見せるアスベスト被害は、「アスベスト公害」ともいうべき事態に直面しています。90年代、アスベストが原因となる労災認定、中皮腫死亡者の急増にもかかわらず、国は場当たり的な対応に終始し、法規制に踏み込まず、問題は放置され続けてきました。今日、危険性を知りつつ抜本対策に乗り出さなかった行政の不作為責任と、石綿を使い続けた事業所の「企業としての社会的責任」が重く問われています。
厚生労働省の人口動態統計(95年から)では、中皮種の死亡者数は年々増加し2003年には878人に達しています。早稲田大学の村山武彦教授(リスク管理)は、2040年まで10万人が中皮腫で死亡すると予測しています。また世界11カ国のアスベストの消費量と中皮種の死亡者数を解析した研究では、アスベスト170トンにつき1人が中皮腫で死亡していたとし、この結果から日本の動向を予測すると、中皮腫の死亡者数は年間2000人を超えることも予想されるといわれています。
市民の命の安全を考えたとき、アスベストの即時全面禁止が求められているとともに、2010年以降に集中するとされる70年代から90年代にアスベストが多用されたビル等の改修・解体への十分な備え、特別立法による健康被害者への労災認定、救済措置がまったなしとなっています。
(2)市においては、相談窓口や「Q&A」の開設をはじめ、突貫作業で調査・除去対策に取り組まれていることに、本当にご苦労様ですと申し上げたいと思います。
その上で、アスベストの使用調査、除去対策についてまず三点を伺います。
一つは、1986年の学校パニックといわれた時期、1987年に行われた学校施設におけるアスベスト使用調査が、吹き付け石綿3製品(トムレックス・プロベスト・コーベックス)の調査にとどまる不十分なものであったことに関連して、88年には調査対象から除外された11製品が吹き付け石綿であることが判明し、旧文部省は「注意喚起」を促したとしていますが、この「注意喚起」に市はどのように対応されたのでしょうか。「注意喚起だけ」という国の無責任さにはあきれますが、東京都の練馬区のように区が有する施設について継続してアスベスト調査を実施、除去対策を講じてきた自治体もあります。長野市はどうだったのでしょうか。また、今回の再調査では、因みに文部科学省は具体的判断基準として30品目(吹き付けアスベスト9品目、石綿を含有する吹き付けロックウール17品目及び湿式石綿吹き付け材4品目)を示していますが、すべてについて完全に調査されているのでしょうか。念のために伺います。
二つは、今回の国がまとめたアスベスト対策における施設調査では、従来は1955年から1980年までに建てられた施設を対象としてきましたが、今回、国の指示は省庁間にバラツキがあるものの、教育関係施設や病院や社会福祉施設では1996年以前に建てられた施設へと調査対象が拡大されたことへの対応です。80年代から90年代にかけてアスベストを1%以上含むロックウール石綿、多いものでは20%以上含んでいるものもあるようです。これらが多く使われていたからです。対象施設の数はかなり増大すると思われますが、どのように調査計画を立てているのでしょうか。大変な作業になりますが、速やかな実施と恒久対策を講じられるよう求めます。また、サンプリングの検査に2ヶ月以上かかってしまう現状を打開するため、さらに今後予想される解体工事に伴う検査量の増大に備え、市の保健所で検査機器を購入し、速やかな検査体制を構築することを求めたいと思います。
三つは、厚生労働省では、アスベスト製品の定義についてアスベスト含有率を全重量の「1%以上」から国連基準に沿って「0.1%以上」に強化する方向であることに関連して、市民生活の安全を第一義に、この際、市独自に厳しい基準を設定し、アスベスト使用調査、除去対策を講じることを強く求めたいと思いますが、どのようにお考えですか。また、県と連携し民間施設の調査・恒久的対策について、市としての方針、計画はどうでしょうか。万全を期すよう、合わせて要請したいと思います。
加えて、アスベスト被害に便乗した悪質商法が出回っていると聞きます。屋根修理の訪問業者から「屋根にアスベストが使われている。このままでは肺がんになる」といわれて不安になったとの相談を受けました。市としても「アスベスト110番」となるような市民のための相談窓口の一本化、啓蒙活動の強化をお願いするものです。
以上で質問を終わります。(2005年9月12日長野市議会一般質問より)
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