2006/5/8
松本市議会議員 高山芳美
いよいよ松本の自衛隊員もイラクへ

 去る6日、群馬県榛東村の相馬原駐屯地でイラク派遣のための結団式が開催されました。
 陸上自衛隊第12旅団を中心とする第十次イラク復興支援群部隊500人が現在派遣されている第九次支援群部隊に替わって任務につくというものです。
 松本駐屯地は第13普通科連隊と呼ばれているが、上部は群馬県に本部のある第12旅団の一員であるので今回の派遣にも松本からも割り当て人員を出すこととなったものです。いよいよ長野県民や松本市民という身近な人達がイラクに派遣され、もしかすれば戦闘などに巻き込まれ、イラクの人を殺めたり、自らが犠牲となったりする可能性が高まってきました。
 イラクの情勢は暫定政府ができたとはいえテロが頻発し、米英の占領軍の力による支配が続いている状態です。政府は今回の派遣を最後にできれば7月末に撤退する方向で準備が進められると言われていますが、戦闘をすることなしに1日も早く撤退するよう政府に強く要求していかなければなりません。

何のための派遣であったのか
 日本政府は91年の第1次イラク戦争の際は憲法を盾に自衛隊の参加を断り、金銭的援助を米国におこないましたが、日本への評価は全く低いものでした。 いくら金を出しても人的貢献がなければ遠いところで下がって眺めている卑怯者だと米国からは見られてしまいました。
 その汚名を晴らすためには次の機会には自衛隊を後方支援と称して米国の軍事行動(戦争)には参加しようと日本政府は決めていたふしがあります。
 米国への同時多発テロへの反撃と称してアフガンへの攻撃には、日本は海上自衛艦(補給艦)をペルシャ湾へ派遣し米英軍艦船の燃料補給を無償提供しました。(いまだ継続している)イラクへは初めて陸上部隊を派遣し、復興援助作業を行なっていますが、攻撃を受ければ反撃する力を持ちながらの作業であり、復興援助している割には地元にほとんど評価されない状況となっています。
 
イラクの人々の今一番要望していることは、仕事の保障であり、働ける職場への就職の要求だと言われています。 米英をはじめとする外国の軍隊がイラクへ攻め入りフセイン独裁体制を破壊するとともに社会体制までも破壊してしまったため、働く職場がなくなってしまっているということが一番の問題なのではないでしょうか。
 占領軍の一員として活動するような軍隊の駐留による援助ではなく、NGOなど民間レベルでの援助活動を政府が支援するような方向に政策転換すべきです。

■今年は春の自衛隊祭り中止
 毎年4月第3週の桜の花が満開となる頃、自衛隊松本駐屯地では駐屯地祭りをおこなってきました。 この催しのメインとして模擬戦闘や戦車などへの試乗会、また武器展示などがあり、この開催のしかたについて子供らへの悪影響もあるとして毎年長野県内の22団体の民主団体が抗議し、改善の申し入れを行なってきています。 しかし、昨年4月自衛隊は申し入れ団体を一切駐屯地の敷地内へ一歩も入れないという今までにない強い姿勢を打ち出し、マスコミにも批判されましたが、今回は戦地へ赴く隊員を送り出したとして祭りを中止しました。
 復興支援活動ということだとすれば、その活動をおおいにPRするために祭りも利用するのではと思っていたわけですが、文字通り『戦地へ赴く』という認識だから祭りなどやっていられる場合か、となったのだと考えられます。
 国の1機関である自衛隊が国民からの申し入れについてはその内容が気にいらなくても拒否する態度は国民主権を無視した態度として強く非難していかなければなりません。

■有事立法制定、国民保護法制定、憲法改正、教育基本法改正その先には
 ここ数年の間に自衛隊法の一部改正、周辺事態法制定、国民保護法制定など実際に戦争状態を考えた時に制定しておかなければならない法律の改正や制定が相次いでいます。 現在でも改憲の議決に必要な国会における議席は十分確保されており。明日にも改正決議ができます。 その次には国民投票で過半数が必要ですが、改憲を許すような風潮があり、国民投票法を制定して投票を実施すれば改憲が可能です。 これだけ急ピッチで進む軍国化に対して多くの国民があまりにも危機感がないのが不思議でたまりません。 私達国民一人ひとりがもっと平和を大切にし、憲法を大切にして日本の軍国化を防止していかなければと思います。