■社民党県連合岡谷市災害調査団を派遣

 8月8日社民党県連合は、森田恒雄副代表を調査団長とする「18・7豪雨」による岡谷市の災害調査をするため調査団を派遣した。調査活動の前段岡谷市役所を訪れ災害の御見舞を申し上げ、竹澤幸男助役から災害の概況などについて説明を受けた。

 調査団は、間下区民センターに集合し、森田団長から「先ず、災害に会われた皆様に心からお見舞いを申し上げます。社民党県連合として綿密に調査し、県や関係省庁へ働きかけていきたい」と挨拶。地元浜代表からも「719日の雨で、死者が8人も出た。観測史上最大の雨量だった。岡谷においては、100年近くこんな災害はなかったと言われている」と報告、武居光弘岡谷支部協幹事長と岡谷市都市計画課長から概況説明を受け、災害現地へ向かった。

 現地では、延べ4000人のボランティアによって、かなりの土砂などが片付けられていた。8人の死亡者を出した湊地区、普段は小さな用水が、19日未明突然土石流が起こり、家屋を押し流した。他の土砂災害現場も同様。森林はどこも手入れがされている状態ではないが、傾斜は緩やかで、とても土石流が起こると現場とは考えなかったことは容易に想像がつく。しかし、高さ5mほどある高速道路の橋脚上部まで土石流によって傷がついており、家が丸ごと押し流され、死者を出したのだ。それにしても、対策本部をもっと早く設置し、避難勧告を出せなかったものかと悔やまれる。

 続いて、諏訪湖から天竜川へ放流調整をしている釜口水門で諏訪建設事務所長から説明を聞いた。諏訪湖周辺部で多数の床上・床下浸水が発生し、集中豪雨があらかじめわかっている場合、「事前に放流をしておけばよかったのではないか」という要望が周辺市町からあがっている。説明では、過去に事前放流をしたことはあるが、空振りに終わった時の観光や魚業への影響が大きく、国の河川事務所や流域市町村の間で決めた操作規則によるしかないということであった。今回、最大約734/秒が31河川から流入し、411t/秒を放流し、その差が冠水につながったということである。釜口水門は、600t放流可能であるが、下流の天竜川が現在400t放流に耐える護岸工事などが行われており、これを600tに耐える河川改修をしなければならないということだ。やるとしても膨大な年月と費用がかかる。また、今回箕輪町で堤防が決壊したが、これまでの計算上の400tに耐える護岸工事がされていたはずだが、原因については専門家の調査を待ちたい。

 今回の災害の特徴は、何と言っても土砂災害である。国は危険ヵ所を公表し、順次「警戒区域」にして対策を進めているが、危険ヵ所は全国で約21万ヶ所、長野県で約1万8千箇所、このうち「警戒区域」に指定されている箇所は、全国で1万6千箇所、長野県は1千6百箇所で10%にも満たない。今回災害が起きた全ての箇所が「危険ヵ所」ではるが「警戒区域」には指定されていなかった。早急な対策が必要である。

 また、昨年竣工した塩嶺病院上流部の砂防堰堤が土砂や流木をせき止めた現場も見た。土石流をせき止め、病院に被害は出なかったが、流木の中に間伐され山に放置された木材が多く混ざっていた。

 今回の調査を通じて、@急峻な山地が多く、近年異常気象が続く中で土砂災害を完全に防ぐことはできないという認識を持つ必要があり、「土砂災害警戒区域」の指定を通じ、住民にそもそも危険ヵ所であり、日頃の避難訓練や危険ヵ所には家を建てないなどの措置を講じる必要があること、A災害弱者を守るための応急処置として砂防堰堤などは必要だが、砂防堰堤が万能ではなく、その土地や環境に合わせた森林整備などと複合的な施策が必要であることを強く感じた。(報告:中川博司幹事長)

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