2007/8/27
社民党県連合幹事長 中川博司

参議院選挙を振り返って

■御支援に心から感謝いたします

参議院選挙が終ってから3週間がたちました。昨年12月16日に立候補表明をしてから7ヶ月余、226日間の戦いでした。社民党としては大変厳しい結果であり、投票していただいた89,579人の皆さんお詫びを申し上げるとともに、御支援をいただいた皆さんに心から感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。

 これまで事務方として、国政選挙にかかわってきましたが、候補者としてはもちろん初めてのことであり、毎日が緊張の連続でした。

■庶民の手に政治を取り戻さねば

あいさつ廻りをしていて、「がんばってください」と声をかけられるのは、まだ気が楽ですが、逆に「お願いします」「頼みます」と言われると、重大な使命を感じ、そのたびに背筋がピンと伸ばされました。

・街頭演説でたびたび引用させてもらったタクシーの運転手さん、「私の月の水あげは30万円、歩合制で半分の15万円、税・社会保険料を引けば手取りは10万円。これでどうやって生活をして、子どもを上の学校に出せるのか。泣く泣く進学をアキラメテもらっている仲間もいる。選挙に出るのはいいが、勝って政治を変えてもらわなければ困るんだ」。

・70代の女性、「年金制度がはじまってから私は18年間かけてきたが、もらえる年金は3万円、わずかばかりの土地と家があるので生活保護も受けられない」。

・夫を介護施設に入れている女性、「夫の年金はすべて介護に使われてしまう。わずかばかりの自分の年金で、家のこと、自分の生活費を払わなければならない、生きていけない」。

・退職後、病気になった女性、「医療費がかさみ、生きていても仕方がない。早く死にたい」。

・農家の方、「農業は自分の代だけ、後はどうにもならない」。

・介護事業所に勤めている方、「時給7百円、8百円でどうしろというのか」。

 …などなど悲惨なと言った方がいい生活や仕事の話を聞くたびに、政治を私たち庶民の手に取り戻さなければならないと感じ続けてきました。

■有権者が動いた参院選

「参議院選挙は身近でない」との意識もあってか、投票率は低い傾向が続いています。今回、全国平均で58.64%(前回+2.07ポイント)、長野県65.04%(+3.54)で、全国で4割以上の人が、長野県でも3人に1人以上の人が投票に行っていません。読売新聞の選挙後のアンケートでは投票に行かなかった人の理由のトップは「投票に行きたかったが都合がつかなかった」と答えた人が約4割、その次が「投票したい候補者や政党がなかったから」が2割となっている。つまり、今回は関心が極めて高かった、しかし選挙日程が延期されたこともあり、投票にいけなかったということでしょうか。それでも今回は、年金問題や政治とカネの問題に関心が高まり、「政治を変えて欲しい」という声がまさに政治を動かしました。

■これ以上の生活破壊、憲法改悪に歯止めを!

衆議院では、与党が依然として3分の2を占めている中では、すぐには政治は変わらないかもしれませんが、少なくとも消費税のアップ、自衛隊の海外派兵の恒久法の制定などは、すでに自民党にあきらめさせています。社民党としても歓迎すべき事態です。

また、これまで国会議員の8割以上が「憲法改正」を口にしていたのに、長野県区の当選者も含めて「9条は変えない」と明言するなど、自民党がマニュフェストの一番にあげた「新憲法制定、2010年憲法改正の発議」は、今のところ遠のいたように見えることも極めて歓迎すべきことです。

今後、参議院で過半数を制した野党が、どのように選挙で公約した生活重視の社会民主主義的な政策を提起し、衆議院の解散に追いこむことができるのかが重大な焦点となります。

■社民党、厳しく総括し着実に前進を

残念ながら、今回の参院選では、政治を変える対象として社民党は選択されませんでした。衆議院での小選挙区制の導入以降、二大政党への誘導が強くなるなかで、衆議院での小選挙区、参議院での県選挙区での戦いはこれまで以上に厳しくなります。

社民党は、この結果を謙虚に受け止め、自力を付ける努力を続けなければなりません。もっと、もっと有権者の生活や職場に密着し、声を聞き、改革の提言ができる政党に脱皮していかなければならないと考えています。そのためには、地方議員の拡充、政策提言のためのシンポジウムの開催など市民との協働行動、協働提言に重点をおいた運動に拡大していくことが必要だと考えています。(820日月曜の声)