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2005/02//14
社民党長野県連合代表 山口わか子
米国産牛肉の輸入再開は日本の畜産業を壊す!!
■食の安全を忘れたのか輸入復活を狙う牛丼店の挑戦?
牛丼復活長蛇の列!! 牛丼の「吉野家」は11日全国約一千店で一日限りの牛丼販売を行い、いたるところで長蛇の列150トンの肉が消費者の口に消えたという12日の信毎の記事に唖然とした。この内の8割は、輸入再開後の価格高騰に備えておいた米国産で、残りはオーストラリアとメキシコ産ということであるが、今の法律では外国産の肉はBSE検査をしていない。まして牛の履歴もわかっていないなかで、本当に安全なのか見えないのが現状だ。
消費者の不安はますます広がりを見せる中での一日牛丼店の開店に、腑に落ちない疑問がどんどん湧いてきた。「久しぶりの牛丼を味わった」「早くいつでも食べられるようにしてほしい」など等の客の声、・・いったい食の安全はどこへ行ってしまったのか。食べたければ家で手作りの牛丼を作ればいい、国内産の全頭検査を受けた牛肉を使えば、これほど簡単で安価な料理はないのに、まるで牛丼店(吉野家)でしか食べられないような錯覚を起こす記事の扱いに、いったいメディアの責任はどこへ行ってしまったのか。米国産牛肉を早く輸入させるためのキャンペーンだったのかと疑いたくなるのも無理はない。
■ついにBSE感染のヤコブ病が国内に発症
2月5日付けの信毎の記事で、一週間前の2月4日国内で初めて変異型のクロイツフェルト・ヤコブ病患者が存在していたことが発表されたばかりだ。「この病気は、BSEにかかった牛から感染するといわれているが、患者は英国への渡航歴がありその時期に感染した疑いがあるとしているようである。患者は50代の男性で2001年12月にイライラなどの症状が現れ、症状が進行し、死亡前の数ヶ月間は寝たきりだったという。英国に滞在したのは1989年だというが、たった一ヶ月の滞在で発病した例は無いとされ、日本国内で発病したかもしれないという疑いは捨てきれない」というのが記事のあらましである。つまり2001年のBSE牛が発症して以来、原因も感染経路も依然としてわかっていないため、確実なものはない。
■米国の主張をのみ月齢を推定して輸入再開?
消費者の不安をよそに2月9日の記事では、アメリカが主張している月例の判別について、厚生労働省と農林水産省の検討会が、米国の主張している肉質や骨格で月例を推定する方法について「採用は可能」と実質的に決着、輸入解禁に向けて輸入条件を詰めることになりそうだという。これは明らかに食品安全委員会に対して、全頭検査の緩和を盛り込んだBSE対策の見直し案についていまだにリスク評価が不明なまま見切り発車させようとする無言の圧力ではないのか。
消費者や生産者の犠牲を伴った「安全」を求める声に、当時の社民党などの野党が結束して「全頭検査」や「危険部位除去」を実施する法律を制定し、世界でも始めての処理を義務づけた。その上「安全な飼料の自給」を目指す生産者の努力があって世界に誇れる日本国産牛肉となっているのだ。しかし、アメリカ、ブッシュの圧力に負け、食品安全委員会で「20ヶ月以下の感染牛を現在の検査法によって発見することは困難」という中間報告により、ついに「生後20ヶ月以下の牛は検査しない」ということになってしまった。
当然、生産者や消費者から不安と批判が相次いで出されている。そして「全頭検査済みの国産牛肉以外は買わない。つまり米国産牛を不買にする運動を全国に呼びかけている団体も出てきている。
牛肉は毎日食べる必要はない。かつては信州に牛肉は売っていなかった。代わりに馬肉が店頭に並び、すき焼きはもっぱら馬肉であったことが思い出される。それに馬肉はコレステロールをお掃除してくれるすばらしい食材である。最近では安全な豚肉や牛肉をと、有機畜産に力を入れる農家も増え、各地で努力している。
■生産者と消費者が共に安全で安心できる畜産業を守ろう
生産者と消費者が一緒になって食肉になるまでの履歴を情報公開し、全頭検査と危険な肉骨粉のような飼料を与えない、安全な肉を作っている生産者や生産地を消費者まで情報を流す努力は地方自治体や政府の重要な仕事である。
もう一つの心配は、牛丼店にサラリーマンが飛びつく大きな理由がなんといっても一杯200円とか300円という極端に安いからで、多少心配でも食べるという人たちは減らない。失業者が増える一方でフリーターや不安定雇用が当たり前となっている中では、「危険だから食べるのを止めろ」とはいえない最悪の労働環境にある。外食産業の食材は大半が輸入食品であり、牛肉の輸入が解禁されれば、検査もしていない月齢もよくわからない牛肉を食べることになる。低賃金労働者がBSEの犠牲にならないためには、人間らしい賃金が保障されなければならない。一方で感染経路も原因もまだわからない中で、どんどん安い肉が輸入されれば、良心的に安心安全の畜産を経営している日本の畜産は壊滅してしまう。肉牛や酪農、豚や鶏、など畜産農業を営んでいる生産者をなんとしても、政府や自治体が守ることが同時に消費者の健康も守ることになる。
私たち消費者も輸入再開阻止を不買運動で子ども達の命を守もって行くしかない。
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