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自閉症療育支援事業

 信濃学園には発達障がいを併せ持つ利用者さんが多いことから、構造化による支援が有効であり、一部でその取組が始まっていました。しかし、適切な講師がみつからず系統的に支援を行うところまではいっていませんでした。
 ようやく平成23年度に構造化の理論と技法を修得した講師の方を招いて、専門的な指導を受けられるようになったことから、自閉症療育支援事業として系統的な療育支援に取り組むことができました。構造化を取り入れた支援体制を確立し利用者の皆様への支援を充実させるためには、多くの職員がこの事業に参加し構造化の理論と技法を学ぶことが必要であるとの認識に立ち、継続して事業に取り組んでいます。

目的

 TEACCHプログラムの手法を修得した講師を招いて、構造化による支援方法を習得し、次のとおり実施することを目的としています。
 (1) 利用者の皆さんの生活の安定及び発達の促進を図ること。
 (2) 職員の療育支援の技量向上を図ること。
 (3) 療育支援体制の構築のための基盤づくりをすること。

写真:カードの例

TEACCHプログラム
 TEACCHとは「自閉症及び関連するコミュニケーション障がいの子どものための治療と教育(Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped Children)」のそれぞれの頭文字をとった造語です。
 1960年代、自閉症の原因は親の養育態度にあると考えられていて、創始者であるエリック・ショプラーもノースカロライナ大学で自閉症の親子に対する集団療法を実施していました。しかし、思うような結果は得られず、1970年代初頭に精神科医のロバート・ライクラーと自閉症の原因は脳障がいにあるという提言をし、構造化された場面での教育の効果を明らかにしたことによって注目され、発展してきました。いつ、どこで、何を、どのようにするのかという情報を文字や絵、写真、実物等を用いて伝え、自閉症の人たちを取り巻く環境の意味の理解を助ける(構造化)ための方法です。

講師

 講師として、寺島明子 氏(元松本短期大学准教授)にお願いしています。
 (寺島先生のプロフィール)
 ・聖徳大学大学院 児童学研究科(博士前期課程)修了、児童学修士
 ・アメリカ留学(ノースカロライナ州立ノースカロライナ大学TEACCHプログラム修了)
 ・幼稚園、保育園での現場経験有り
 ・近自然的環境保育施設 自然ランド・バンバン主宰

方法

 構造化の支援を行っている利用者さんを中心にすすめます。
 ・定期的(月に2回程度)に指導講師から、担当の支援員が実践における指導及び助言を受けます。
 ・カードなどの支援用具等の作り方や活用方法について学びます。
 ・各担当支援員が構造化を用いた支援を実践し、そのときの利用者さんの様子などを記録します。
 ・記録を踏まえ、講師からさらに指導、助言を受けて手法の改善、改良を行っていきます。
 ・さらに、まとめとして報告書を作成します。

結果

 利用者さんについては、実践した取り組みが定着しつつあったり、課題行動が減少したりという、職員が期待する結果が得られました。利用者さんの生活が安定し、発達が促されたものと見ています。
 職員については、利用者さんに必要な支援や適した支援方法が分かるようになり、利用者さんの状態をより正確に捉えられるようになっています。
 療育支援体制については、担当職員と同じ意識で他職員に取り組んでもらうことが難しい状況はありますが、結果を記載する様式を示すことで取り組んでもらいやすくなり、協力体制がとれるようになりつつあります。

今後の課題

 寺島講師の指導による自閉症療育支援事業は平成27年度で5年目を迎え、一区切りとなります。5年継続したことで構造化支援が特別ではなく、一般的な支援方法として用いられるようになってきました。構造化を活用する支援基盤が整い始めてきたものと考えられるので、今後はこれに代わる取り組みを検討していきます。

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