2000年8月2日
 バリ島3日目。朝食に行くときに、いつも持ち歩いているリュックがないことに気がついた。どうも夕べ食事をしたとき、ホテルのレストランに置き忘れたらしい。しまったー。すぐにレストランへ行き、リュックを忘れたことを伝えると、ハウスキーピングへ電話して尋ねるように言われた。リュックの中身は娘のオムツ、ティッシュ、タオルなど。貴重品やカメラは入れていなかったので、なくなったとしてもそれほどの損害はないのだけれど、お気に入りのリュックだったので、すごく気が滅入ってしまった。朝食もあまり喉に通らない。午前中の予定は久々のダイビングで、ちょっと緊張しているのも食欲減につながったようだ。(小心者^_^;) 部屋に戻ってハウスキーピングに電話し、リュックをレストランに置き忘れたことを伝えた。色は黒か?と聞かれたので、そうそうと答えると、わかった、すぐ持っていくとの答え。「えっ、あったの?」と聞き返すと、Yes。よかった、あったんだー。しばらくして持ってきてくれたものはなんと黒のビニール袋。ちがーう!!! 『こいつらちっとも英語わかってないやん!』と心の中でプンプン。もう一度レストランにリュックを忘れたことを説明すると、今度はちゃんと理解してくれたようで、レストランの人に聞いてくれることになった。さっき直接レストランの人に聞いたんだけどなー。しばらく待つとリュックをもって戻ってきた。よかったー! あった、あった! 普通だったらなくなってもおかしくないのに、さすがニッコー・バリ。
ダイビング Benoa
Marine Recreation Diving Centre
ダイビングショップはたくさんあるが、今回はホテルのツアーデスクで申し込んだ。娘をベビーシッターに預けて、迎えの車をロビーで待つ。向かう先はホテルから近いブノアビーチ。ブノアビーチに着くと、さらにそこで車を乗り換え、ダイビングショップへ向かう。ショップにはすでに私達の他に何人か日本人のお客さんがいた。説明をしている人も日本人のインストラクターだ。私達は今日2ダイブする予定で、高校生の日本人男性と一緒に潜ることになった。案内してくれるのは日本人インストラクターのお兄さん。私達は二人ともCカード(認定証)を日本に忘れてきていた。本来ならCカードがないと潜れないのだが、私達の潜った本数を聞いて、潜らせてもらえることになった。お兄さん(といっても私より若いと思う)の説明では、この辺りはあまり透明度はよくなく、悪いときは2mらしい。ひぇ〜、やだなぁ、そんな海。初めて日本海に潜ったときの、味噌汁状態の海を思い出す。
ボートで沖へ少し出ると、体験ダイビングのボートが何艘か止まっている。そこを通り過ぎてさらに沖へ向かったが、今日は波が荒くこれ以上先へ行かないほうがいいということで、体験ダイビングの付近で潜ることになった。波がすごく荒く、すでに私は気持ち悪くなりかけていたので、ボートでBC(ダイブジャケット)をつけることをあきらめ、海に入ってから着ることにしたが、波が荒くてうまく着れず絡まってしまった。結局お兄さんに直してもらう。すみません… やっと潜る体勢が整い、みなで潜ろうとしたが、私と夫がうまく潜れない。おかしいー。久しぶりでだめなのかー? どうも二人とも重りが軽すぎたらしい。私は初心者の頃6kgのおもりをつけていたので、最初は6kgと言ったのだが、少しうまくなってから4kgに替えたのを思いだし、急きょもぐる前に4kgのおもりにした。それがまずかったようだ。今思えば、昔に比べるとちょっと太ったし、前回潜ってからブランクが2年もある。初心者に戻ったようなものだ。しかも3mmじゃなく5mmのウェットスーツを着ていたし(厚い方が浮きやすい)、波が荒いから余計潜りにくい。本当はこういう悪天候のときはさっさと海中に潜らないと波に揺られて気持ち悪くなる。二人が重りを追加することになったが、波に流されてボートから離れてしまい、ボートまでたどり着くのでもう精一杯。ついに夫はギブアップのサインを出した。私はこういうとき意地を張るほうなのでギブアップはしなかった。ボートで待っているより潜ったほうが楽だというのを知っていたし。でも夫が潜ることを断念した時点でかなり心細くなった。ボートのそばにたどりついて、しばらく海上で息を落ち着かせている間に、お兄さんが夫を潜るように説得(?)してくれたようだ。よかった。二人とも重りを増やしいざ潜行。今度はうまく潜れた。
しかしお兄さんが言ったとおり、透明度はかなり悪く、3mほど先へ行かれると姿がほとんど見えなくなる。余計に不安がつのる。しかもまるで初めて潜ったときのように全然身体が言うことをきかない。中性浮力が維持できなーい。初心者の頃もたまにあったのだが、一度は波に流されて海面に浮いてしまった。やれやれ。かなり水中でも流れがあったようで、そのため安定した浮力が保てなかったようだ。少し進むとちょっと透明度がよくなり視界が開けてきた。少し安心。さすがにアジアの海、魚の種類は豊富だ。安定した姿勢がなかなか保てないので、魚達に集中するのは結構難しかったが、それでもいろんな種類の魚が楽しめた。ログブック(ダイブ記録帳)を忘れたので、後からお兄さんから聞いた魚の名前をちゃんと記録していないが、覚えている範囲で私が初めて見た魚は、成魚前のアカククリ、ネズミフグなど。珊瑚を食べてしまうオニヒトデもいた。
海面に浮上すると途端に気分が悪くなり、思いっきり吐いてしまった。酔い止めを飲んでこれだから、飲んでなかったらひどいことになったに違いない。ようやくボートへ上がって一旦ダイブショップへ戻る。私達はもう一本潜る予定になってたが、私も夫も無言。これはもう一本潜るのは無理ね。ショップに戻って少し休みながら、お兄さんに今日見た魚の名前を教えてもらい、2本目のダイブはキャンセルした。あとでわかったのだが、バリ島は8月は風がとても強く、ダイビングには一番適さない時期だそうだ。こういうことはガイドブックにも書いてないし、実際現地に行かないとわからないんだよね。
港がちょっと騒がしい。何をしているのかと見ると海亀を捕まえている。それも一匹かと思いきや、次々に水あげ(?)している。今日はバリ島のお盆で、特別に海亀料理を食べるらしい。ちょっと可哀想だけど、土地の人にとってはきっとご馳走なんだろうな。
ビーチでお散歩
ダイビングから帰ったあと、疲れきった私達はホテルの部屋でゆっくり休んだ。午後はプールでのんびり。ニッコーのビーチは波が荒く普段は泳げないが、午後3時頃になると潮が引いて広い潮溜まりができ、そこで泳ぐ人も見かける。私達もビーチへ出て散歩することにした。潮溜まりの中をよく観察してみると、小さな生き物がたくさんいる。すごくきれいな色の小さなロブスターを見つけた。2センチほどしかないけど、しっかりロブスターの格好をしている。さらに観察していると、1センチほどの小さなタコを見つけた。すごくきれいなブルーの斑点があり、初めて見るタコだ。直接触るのはちょっと気持ち悪かったので、その辺りに落ちていた棒のようなものでつつくと、身体をくねらせて逃げる。実はこのタコ、日本に帰った後たまたま見ていた番組で紹介されていたのだが、「ヒョウモンダコ」といって、ものすごい神経毒をもった危険なタコだったのだ。成長しても10センチほどのタコである。直接手で触らなくてよかった。ダイビングのライセンスを取得するときも、知らない魚などにはむやみに触ったりしないよう教えられるが、実際猛毒をもった生き物が結構いるので、グローブをしてなるだけ珊瑚や魚には触れないようにしている。みなさんも南国の海へ行ったときは気をつけて。
夕食
ホテルでの食事は、値段が高いだけで味に期待がもてないことがわかったので、今日は外で食事をすることにした。ガイドブックに載っていた、ホテルから一番近いインドネシア料理のレストランへ予約の電話を入れる。ホテルはどこかと聞くので、ニッコーだと答えると迎えに来てくれるとのこと。へぇ〜、送迎つきなんだー。レストランにつくとお客さんは日本人がほとんどだった。この界隈で一番高級レストランなのかな? 肝心のお値段のほうは、地元の人が食事する所に比べると倍だが、ホテルの約5分の1。安い! 二人でサテ(串焼き)やナシ・ゴレン(焼き飯)、シーフードなどが盛り合わせになった料理を注文。籠のような入れ物に葉っぱを乗せ、その上に食べ物が盛り合わせてあった。ホテルの食事よりずっとおいしい。しかも二人で千円くらい? 大満足(*^-^*)

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