オーケストラ

クリーブランドに住む最大の特典のひとつはWorld Classのオーケストラであるクリーブランド管弦楽団の音に身近に接する事が出来ることでしょう。

1918年に設立されたこのオーケストラは98/99シーズンで81周年を迎えます。経営母体は非営利団体のThe Music Arts Associationです。この団体が各方面から寄付を集め楽団の財政、オーケストラとしてのレベルを維持しています。財政源は年間$250,000クラスの寄付をするThe Cleveland Foundation、The State of Ohioや、KeyBank、National City Bank、LTV、Ameritech等の企業、さらにSociety、Circleを通して寄付をする個人がいます。

クリーブランドオーケストラは、このオーケストラをWorld Classにしようとする人々の努力と、クラッシック好きの人なら知らない人はいない今世紀の偉大な指揮者、10−15指に入る巨匠ジョージ セルによって全米屈指または世界でも10指に入るといわれるオーケストラになりました。ジョージ セルは1946-1970までこのオーケストラのMusic Directorを務め、特にワーグナーの演奏に定評がありました。今世紀最大のワーグナー指揮者であるハンス クナッパーツ ブッシュ(同級生のYさん評)亡き後、世界で一番のワーグナー演奏はジョージ セル指揮のクリーブランドオーケストラであると言われた時代がありました。セルは死の直前(多分´70)にクリーブランドオーケストラを率いて来日しました。この時の彼のワーグナーは日本で伝説となっており、その高い評価を今も音楽雑誌等で目にします。

Cleveland Orchestraのホーム、Severance Hall

現在はKelvin Smith Family Endowed Chair (Cleveland OrchestraのMusic Directorのこと) として15年目になる、Christoph von Dohnanyiがこのオーケストラを率いています。彼はロンドンのフィルハーモニアオーケストラの主席指揮者も兼任する等、世界的な指揮者で、Cleveland Orchestra以外にもウイーンフィルとの共演録音多数、オペラも定評があり、世界的なオペラハウスとの共演も多数あります。アメリカのオーケストラは質が落ちている(ヨーロッパもそうかもしれませんが、)、といわれる中で、かなり精力的に活動しています。ブレーズのシカゴの大活躍と比べると多少見劣りしますが、全米屈指の位置は確保しています。 しかし、巨匠セルの強烈な個性、カリスマ性と比べると物足りないというファンが多いようです。

クリーブランドオーケストラのホームは1931年以来Case Western Reserve Universityのキャンパス内にあるSeverance Hallにありますが、98、99年中は、$36million、一年半をかけた改装工事のためDowntownのPlay House Square、Allen Theatreに移っていました。改装は2000年1月に完成し、今ではリニューアルされたSeverance Hallでの演奏を楽しめます。

クリーブランドオーケストラのシーズンは9月から5月で、毎週三回(木、金、土)、で定期演奏が聞けます。 プログラムは毎週変わり、シーズン中25のプログラムがあります。通常は8:15-8:30p.m.の開始ですが、金、土は11:00a.m.のモーニングの時もあります。チケットは比較的簡単に手に入ります。$20-$50で土曜日は若干高いですが、シーズンチケット、学割もあり、学生は15ドルくらいで演奏を楽しむことができます。(日本公演ではS席2万円!)
チケットはインターネットでもオーダーできます。
www.clevelandorch.org

 

Summer Nights at Blossom

クリーブランドから約1時間のAkronの北側のBlossomに、1968年に三年間の工事を経て完成した野外音楽堂があり、そこでシーズンオフの夏季、クリーブランドオーケストラは野外音楽祭を行っています。会場にはすり鉢状になった芝生の広場と屋根付きのステージ・パビリオンがあり、観客は屋根の下の座席か、芝生の上でピクニックをしながらコンサートを楽しみます。ロックコンサート的な雰囲気もあり、シリアスなクラッシック愛好家にとって決して音響がいいとは言えないかもしれません。しかしクリーブランドの夏の名物でもありますし、野外で家族、友人と芝生の上で飲食しながら聞くクラッシックもまたすばらしいものです。プログラムによって7:00開始だったり、8:30開始だったりします。1−2時間ほど前に行って1杯飲みながら演奏を待つのもいいでしょう。

毎年6月末から9月上旬まで毎週金、土、日の三日間違ったプログラムが聞けます。常任指揮者が指揮することはめったになく、各方面の一流指揮者がゲストできます。演奏終了後に花火大会のある日もあります。

チケットはかなり安く芝生席で大人$16、子供(六歳以上)$10です。屋根付き座席は$30-40。金曜六回分ボックス$235、土曜四回分ボックス$170等のシーズンチケットもあり、回数券もあります。芝生席ならば当日現地での購入で大丈夫です。

Source: WSOM Cleveland 便利帳

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