With MS-6905D, Copper-Cele is Working !!

Coppermine-Celeron(FC-PGA)と、MS-6905D動作の謎を解明。

2000.05.07  Takapen Signed  更新 06.15


前回、
MSI MS-6905Dで、Copper-Celeronが、動いた(∂∂)♪yo
と、報告しました。

「Celeron533A動作報告」より抜粋
MS-6905DはPPGA対応で、FC-PGAには後継のMS-6905masterが対応と言われています。
ところが、MS-6905Dで、CopperCele533Aはちゃんと動いたのです。
電圧こそ1.8V以上しか設定できませんが(1.9Vで常用するつもりなので、かまわないよ〜(^^;;)。
FC-PGAとPPGAはピンアサインが違うので、PPGA用下駄では動かないと言われています。
不思議です。

その後、Momoさんから、貴重な情報と問題提起をいただきました。
『MS-6905DのVerって1.1Aですか?Ver1.1BだとFC−PGA対応版なんです。』
『電圧は、箱に書いてある以外の組み合わせで1.8V以下が設定できますよ。』

私のMS-6905Dのボードリビジョンです。

 ボードプリント   MS6905D VER:1.1 A 9918
 シールで添付   M69059905275143
  のロット番号がついていますので、
  99年18週製造 −> 5月1週
  99年5月27日出荷分。バージョンはAです。



Momoさんによる、MS-6905Dのバージョン調査

引き続き、Momoさんから、MS-6905Dのバージョン調査結果をいただきました。
それを元に整理をすると、以下のようになります。

バージョン 特徴 FSB対応 電圧対応
MS-6905 PPGA。シングルのみ 66/100MHz 1.8〜3.5V
MS-6905D Ver1.1A PPGA。DualCPU対応 66/100MHz 1.8〜3.5V
MS-6905D Ver1.1B FC-PGAが動くが正式対応でない。133Mhz不可。
箱はVer1.1Aと同じ。電圧設定にシールで対応。
基板のジャンパ位置がちょっと違う。
66/100MHz 1.3〜3.5V
MS-6905 Mastor FC-PGA正式対応版 66/100/133MHz 1.3〜3.5V

Ver1.1Bの存在がポイントですね。
こうして比べてみると、Ver1.1A と Ver1.1B の間で配線パターンの変更がないと仮定すると、
<Copper-Cele>は、MS-6905Dで動くと考えられます。

また、Ver1.1A と Ver1.1B の間で配線パターンの変更があったと仮定すると、
Copper-Cele533Aが動いたわけですから、これはどう説明すればよいのか?
答えは後ほど詳細に記述するとして、Copper-PenIII と Copper-Cele533A は、ピンアサインが違う!
ということです。533A のピンアサインは、PPGA−Celeronに近いという、驚く推測となります。

                                      (2000.06.15 追加)

私は、同時期に発売されていたAsusのボードとは違い、全ての端子が結線されていたので、
(CPUのピンと端子が、Intelのスペック通りに、つながっているかは不明ですが(^^;;)
もしやと思いやってみたら、成功したということです。

「Mastor」で初めてFC-PGA正式対応とうたわれたのは、
Coppermine-PentiumIIIで、FSB133が追加されたためではないでしょうか。
Appolo133やIntel815など、FSB133対応チップセット(PCIやAGPバスの自動での分周比変更)への、
完全対応を保証するためと思われます。
と、すれば、FSB100MHzベースで動かすBXチップセットの場合は、MS-6905Dで充分かも。
(PenIII-Copper-E型番 533A とピンアサインの違うCele、Dual動作などは、別途検証が必要でしょう。)

 

MS-6905Dの設定可能電圧/隠し設定の一覧

Momoさんの電圧設定に関する情報は、目から鱗(☆o☆)。
なんで気が付かなかったんだろう(><@)。Min1.8V対応と思い込んでいるから・・・。

JV0〜4までの5本ジャンパーがあるんですもんね。
Celeronのスペックシートと対比すれば、
JV4 = VID4 (=A121端子)に相当しますから、
1.3〜3.5Vまでの出力サインに対応していますよね。
マザーボード側が対応していれば、1.3Vは可能です。

ジャンパ Celeピン SECC

AUTO

1.30V

1.35V

1.40V

1.45V

1.50V

1.55V

JV4
JV3
JV2
JV1
JV0
VID4
VID3
VID2
VID1
VID0
A121
B119
A119
A120
R6抵抗
■■○
■■○
■■○
■■○
■■○
○■■
○○○
○○○
○○○
○○○
○■■
○○○
○○○
○○○
○■■
○■■
○○○
○○○
○■■
○○○
○■■
○○○
○○○
○■■
○■■
○■■
○○○
○■■
○○○
○○○
○■■
○○○
○■■
○○○
○■■
ジャンパ Celeピン SECC

1.60V

1.65V

1.70V

1.75V

1.80V

1.85V

1.90V

JV4
JV3
JV2
JV1
JV0
VID4
VID3
VID2
VID1
VID0
A121
B119
A119
A120
R6抵抗
○■■
○○○
○■■
○■■
○○○
○■■
○○○
○■■
○■■
○■■
○■■
○■■
○○○
○○○
○○○
○■■
○■■
○○○
○○○
○■■
○■■
○■■
○○○
○■■
○○○
○■■
○■■
○○○
○■■
○■■
○■■
○■■
○■■
○○○
○○○
ジャンパ Celeピン SECC

1.95V

2.00V

2.05V

2.10V

2.20V

2.30V

2.40V

JV4
JV3
JV2
JV1
JV0
VID4
VID3
VID2
VID1
VID0
A121
B119
A119
A120
R6抵抗
○■■
○■■
○■■
○○○
○■■
○■■
○■■
○■■
○■■
○○○
○■■
○■■
○■■
○■■
○■■
○○○
○○○
○○○
○○○
○■■
○○○
○○○
○○○
○■■
○○○
○○○
○○○
○○○
○■■
○■■
○○○
○○○
○■■
○○○
○○○


これで、Copper-Cele 導入で、新たな下駄を買わなくても済みます\(^o^)/。
Copper-Celeのコストパフォーマンスは、さらに高まったと言えませんか?!
無駄がないのは、良いよね。(私は、Soltek SL-02++で無駄してしまった((((((^_^;))

文末ながら、Momoさんには、大感謝です。ありがとうございました。



以下は、2000.06.15 更新分の、Takapenの動作予測です。

MS-6905D Ver1.1Aで、Copper-PenIIIは動くか?

MS-6905D は、Coopermine-PENIIIには正式には対応していません。

この間、MS-6905D Ver1.1Aでの、河童セレの533A,566での動作報告は、
私をはじめ多くの方の稼動実績があります。
ところが、Copper-PENIIIの動作報告は今のところ見受けません。

また、前述のMomoさんのバージョン分析によれば、
MS-6905D Ver1.1B では、ジャンパー周りの配線パターンが変わっているようですから、
たぶん、MS-6905D Ver1.1B では、Copper-PenIII の100MHzは動くのでは、
と予想しています。
MS-6905D Ver1.1A では、Copper-PenIIIは動かないと予想しています。

MS-6905D Ver1.1Aで、Copper-Celeの高クロック版は動くか?

同様に、私はCeleron633MHz,667MHz も動かないのでは?と予想しています。
理由は、それらは、533A,566と比べて、CPU裏の配線パターンが変わっていて、
Copper-PENIIIと極似しているからです。
キャパシタの個数やパターンが、633,677 と533A,566とではまるで違うのです。
ピンアサインが、変更されているようです。
この辺の情報は、Akiba PC Hotline の以下の記事をごらんください。
http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/20000526/hotrev63.htm

MS-6905D で動くのは、Coppermineコアでも、現在のCeleron533A,566 と
同様の配線パターンを持つものに限られるのでは、と思っています。


MS-6905D シリーズの、Copperコアの動作予測

以上、今までの話を整理をすると、以下のようになります。

  Celeron533A,566 Celeron633,677 PenIII Base100 PenIII Base133
MS-6905

×

×

×

×

MS-6905D Ver1.1A

×

×

×

MS-6905D Ver1.1B

MS-6905 Mastor

◎ は動作報告あり
○ は動くのではないかと、予想しているもの(動作報告は今のところなし)
△ は動くのではと思うが、PCI・AGP分周の関係で、周辺デバイスを相当選びそう。
× は動作不可と予想している。