PL-iP3/T Perfect Remodeling [5]

BXマザーの救世主『PL-iP/3T』の完全改造法(2)です。
結線法とVID信号の挙動を検証するための追加改造の紹介です。
   2002.02.17  Takapen Signed   2002.02.18  Updata 


PL-iP3/T Perfect Remodeling(5) 結線法検証改造編


結線法の全パターンの検証をしようと、手抜きで銅線を全ピンから引き出して実験していたのですが、
ショートさせてPL-iP3/Tを2枚潰してしまいました。


安全に実験するためと、CPUからくるVID信号と結線法が合成された場合の挙動を調べるため、
追加の改造を施しました。

VID信号+結線法の合成挙動問題と、「1」認識の閾値仮説

パターンカットを行わず、VID信号と結線法が合成された場合の挙動については、
いろいろな結果報告がされており、未だ定かではありません。
PL-iP3/Tの個体差か?、Tualatinの個体差か?VID0、VID1の信号を読み間違えることがあるようです。

TualatinのVID信号「1」は、完全に絶縁されておらず、微弱ですが電位がかかっています。
これを相当の抵抗をいれてGNDラインに落とすことで、「1」Highの状態に見せかけているようです。
チップL6911Eが、どのくらいの電圧で「0」Lowと認識するか、「1」Highと認識するかは、
チップL6911Eが固有の閾値を持っているはずです。
TualatinからのVID信号「1」Highの信号は、L6911Eの通電/絶縁判定の閾値前後にあるため、
「1」と読んだり「0」と読んだりする困った現象が起きているのだと思っています。

Ultra66->FT66改造時に、何Ωの抵抗を挟むか?でいろいろな試行錯誤がありました。
チップの反応電圧に閾値があったことを、ご記憶の方もあると思います。同様の理屈・現象です。



この「1」High状態の仕様が、Coppermineコアから変更されているようで、
PL-iP3/Tはこれに完全に対応できていないようです。
Tualatin側の仕様変更と思われますが、対応しきれていないという点では、
PL-iP3/Tは未完成の状態といえるかもしれません。
唯一の問題回避策は、PL-iP3/Tの自動認識を捨て、パターンカットで手動設定に変えることです。






パターンカット部分の復旧+スイッチ改造

↓ Perfect Remodeling(2)の段階の完成写真。Vcore可変、コア温度検出機能付き  
  
  L6911Eのピンアサイン
   
↓ 今回の改造の材料です。  
リード線
(SCSIケーブルから取り出した)

3連ジャンパーポスト
(ディップスイッチがなかったので)

ジャンパーピン

   
↓ リード線をソケット裏のピンの足にはんだ付け  
作業が終わったら、
断線防止の意味でも、
熱収縮チューブで
束ねておくとよいでしょう。
   
↓ ジャンパーを基盤にハンダ付け  
今回の改造は当初から
行うかもしれないと思っ
ていたので、基盤にポス
トを立てるスペースを確
保していました。

基盤の空いているところ
には・・・あとひとつジャン
パが立つ可能性がありま
す。VID4−GND間のパタ
ーンカット、スイッチ化用
の改造を追加するかも・・・。

   
↓ ジャンパーとL6911EのVID足から引き出した線のハンダ付け  
リード線の一方を、
基盤のディップスイッチ
の足の部分でハンダ。

もう一方を、
ジャンパーポストの足に
ハンダ付けします。

   
↓ CPUソケットからのリード線をジャンパーポストの足にハンダ  
 
   
↓ 完成した雄姿?です。